「男なのに」「女のくせに」など、性別による偏見をもとにした人の心を傷つける言葉を集めた書籍「早く絶版になってほしい #駄言辞典(日経xwoman編)」が登場。税込1540円で6月10日に株式会社 日経BPより発売となりました。
本書は日本経済新聞社と日経BPの共同プロジェクト「日経ウーマンエンパワーメントプロジェクト」の一環。日本社会の多様性を阻むステレオタイプの撲滅を目指し展開中の「NIKKEI UNSTEREOTYPE ACTION」の一つとして生まれたものです。
例えば「女はビジネスに向かない」のような思い込みによる発言。現代社会は性別に関する無意識の偏見による言葉で溢れています。そのため言った当人には悪気がなくても、言われたほうは傷つく……といった状況が生まれることも。
そんな滅びるべき「人の心を傷つける言葉」を「駄言」と名付け、実際の発言やその対処法などについてまとめたのが「#駄言辞典」です。
第一章では実際にあった「駄言」を紹介。1200を超える駄言の中から特に多かったものを中心にカテゴリー別に分類。聞いた・言われた人によるコメントと、その発言が生まれてしまった背景についてイラストを交えて解説しています。
「女を捨ててる」などの誰が聞いても暴言と思われるような発言はもちろん、「君は女の子なのに仕事ができるね」「いいお嫁さんになるね」といった誉め言葉のように聞こえるものも、相手によっては傷つく言葉のひとつ。
さらに「え?男なのに育休取るの?」「女の子には頼みにくいからお前頼むよ」など、働く男性への差別発言も紹介。
「専業主婦させてくれる旦那さんでよかったね」「誰のおかげで食えると思ってるんだ」「母親なら手抜きするな」など、結婚や子育てに関する駄言も多数掲載されています。
第二章ではなぜ駄言が生まれてしまうのかを解説。アーティストや大学の学長、大企業の社長や政治家まで、さまざまな分野・世代のキーパーソンがその原因について語っています。
第三章では前章までの内容をもとに駄言にどう立ち向かえばいいのかの考察が紹介されています。
ちなみに本書はタイトルにもある通り、「#駄言辞典」が必要なくなり絶版となる世の中にすることを目標にしているそう。駄言に傷ついた経験がある方はそれに立ち向かうヒントに、「あぁ自分も駄言使ってたなぁ」なんて方は自分を振り返るきっかけになるかもしれません。
情報提供:株式会社 日経BP