特に若い女性が遭遇しやすい、セクハラ。隙を狙っては性欲を満たそうとする輩は女性に対する発言も下品です。しかし、そんな輩に限って、逆らいにくい上司だったり取引先の人だったり……。そんな迷惑な人を自然と遠ざける方法がSNSで話題になっています。

 「20代、職場でのセクハラや性的な誘いに困ってたとき、取引先の女社長に『日常の雑談にさりげなく”法律に詳しそう”に思われる話題やワードを混ぜなさい』と言われた。実践したら、一気にセクハラも面倒な誘いも減った。下半身男が口説いてこなくなり、本気の男性だけが近づいてくれた」とツイッターに投稿したネットユーザーの亜麻さん。

 続くツイートで、「ネットで色々な傷害罪などに該当する行為などを軽く勉強し、休憩時間などにニュースを見ながら『これって重過失致死罪にならないんですかねー』などと罪状の単語をさらっと口に出すのを繰り返しただけ。それ以外はいつも通りにしていたのに、面倒な誘いがなくなり、本当に救われた」と。

 セクハラに限らず、場所や状況、立場の違いによりちょっとした言葉でも、相手にとってはハラスメントと受け止められることがあります。仕事での立ち位置を利用し、部下に仕事を無理に押し付けるような発言をしたり、必要以上に叱責をしてその後のフォローもなかったり……。仕事以外にも、家庭でも配偶者によるモラハラもあちこちで聞かれます。

 「法律を軽く勉強して、訴訟の起こし方やどれぐらい経費がかかるのかなどを実際にある程度知ったことで、気持ち的に強くなれたのもあります。『このケースは民事訴訟で勝てる』という知識は自分を守れる。男社会で戦うのは疲れる。まずは『泣き寝入りしそうにない』と思われる女性になろう」と、亜麻さんは呼び掛けています。

 男女平等で仕事を、という「男女雇用機会均等法」が1986年に施行され、度重なる法改正にて、セクハラ防止などを盛り込んだ改正も行われています。さらに男女で不均衡な能力評定を下す事がないよう、また妊娠・出産における評価などに対する法整備もなされています。しかし、未だに男性中心の社会となっているところは多く、立場を利用したハラスメントは後を絶たない様です。この背景には、法に対する知識や意識が乏しい事もあるように感じられます。

 法律は人を守る為に作られているものであり、守る為に処罰を盛り込んでいるのです。正しい事をしていれば処罰を受けることがないのは当然ですが、他人に対する敬意や尊重する気持ちがなければ、結局は法を犯す事に繋がります。法に対する知識を持つ事で、周りへのけん制になる事はもちろん、自分自身の気持ちも強くなれます。まずは、事件など報道の情報や、ご近所のトラブルの話などから法について関心を持ってみませんか。

<参考>
厚生労働省 雇用における男女の均等な機会と待遇の確保のために

<記事化協力>
亜麻さん(@changes21th)

(梓川みいな)