おたくま経済新聞

ネットでの話題を中心に、商品レビューや独自コラム、取材記事など幅広く配信中!

思い出の詰まった1台を色鉛筆で細密に表現 3DSの2Dトリックアート

 小さい頃、よく遊んでいたおもちゃ。中には、大人になった今も大事にしまっている方もいることでしょう。

 思い出の詰まったNintendo 3DSを、使い込んだ細かな傷まで表現したリアルな色鉛筆画がTwitterに投稿されました。しかもトリックアートになっており、2Dの3DSが3Dに見えるという、色々な意味で混乱しそうになる作品です。

  •  この「3Dに見える3DSの2Dイラスト」を描いたのは、イラストレーターの慧人(ケイト)さん。モチーフとなった赤い3DSは「小中学生時代の思い出が詰まった愛しの子」で、昔からずっと題材にしようと思っていたものをやっと描いたのだといいます。

     思い出のゲームタイトルについてうかがうと、数々のタイトルを上げてくれました。当時の思い出は尽きないようです。

     「絵に描いている『スーパーマリオ 3Dランド』も最初に買ってもらったタイトルなので思い入れがありますが、特に友達数人で遊んだポケモンの『サン・ムーン』が思い入れある作品です。あと、リプライで挙がっていた『妖怪ウォッチ』や『ポケモンレンジャー』もやっていました」

     リアルなイラストであると同時に、この作品は3Dに見えるトリックアートでもあります。同じく公開された動画で確認すると、遠近感を自然に見せるためのデフォルメや、影やディスプレイの反射などが巧みに表現されていることが分かります。

    回転させるとデフォルメ具合が分かる(慧人さん提供)

     色鉛筆は、ポリクロモス(ファーバーカステル)とルミナンス(カランダッシュ)の2種類を場所によって使い分けているんだとか。

     「ポリクロモスはなんでも描ける万能色鉛筆という感じなので、大体の場所に使っています。ルミナンスは色鉛筆の中でも特に芯が柔らかく、丁寧に塗ればムラなく綺麗に仕上がるので、ボカシや影などを描いています」

    塗りの様子をアップで(慧人さん提供)

     作品が仕上がるまで半月ほど、作業時間にして40時間~50時間程度かかったそうですが、慧人さんにしてみれば、描いているうちに小中学生の頃がよみがえるような感覚だったかもしれませんね。

     あえて綺麗な3DSでなく、使い込んで小傷の入ったものにしたことで、作品を見て自分が使っていた3DSを思い出した方も多かった模様。リプライには、使用感から使っていたゲームタイトルを推測する方もいて「絶対みんな見ないだろうな、というところまで見てくださって、すごく嬉しく思っています」と慧人さん。

     このようなイラストで表現されるほど、慧人さんに愛された3DS。もし3DSに感情があるのなら、おもちゃ冥利に尽きる、と思うのかもしれませんね。YouTubeには、作品が出来上がるまでのメイキング動画も投稿されています。

    <記事化協力>
    慧人さん(@Yassun0222K)

    (咲村珠樹)

    あわせて読みたい関連記事
  • まるで洗車機?「理想の風呂」イラスト動画がまさしく理想すぎる
    インターネット, おもしろ

    まるで洗車機?「理想の風呂」イラスト動画がまさしく理想すぎる

  • 「フツーの人」と「デブ」の食意識の違いをイラストで可視化 あなたはどっち?
    インターネット, おもしろ

    「フツーの人」と「デブ」の食意識の違いをイラストで可視化 あなたはどっち?

  • キミは知っているか!ヨーグルトの「舐められるフタ裏」まとめイラストが有益すぎる
    インターネット, おもしろ

    キミは知っているか!ヨーグルトの「舐められるフタ裏」まとめイラストが有益すぎる

  • 「本物?」と二度見必至 超絶技巧で描かれた「はぐれメタル」の色鉛筆画に驚愕
    ゲーム, ニュース・話題

    「本物?」と二度見必至 超絶技巧で描かれた「はぐれメタル」の色鉛筆画に驚愕

  • 40代の携帯ゲーム機
    ゲーム, ニュース・話題

    スーファミ、CDプレイヤー、PHS……「40代の通ってきたデバイス」に共感

  • 手のスケッチに便利!「ゴム手にマジックペンで線を描く」プロ直伝テクニック
    インターネット, 雑学・コラム

    手のスケッチに便利!「ゴム手にマジックペンで線を描く」プロ直伝テクニック

  • 乳幼児健診で大量の「抜け殻」? ユニークな視点にほっこり
    インターネット, おもしろ

    乳幼児健診で大量の「抜け殻」? ユニークな視点にほっこり

  • アンジェリークの手作り攻略メモ
    ゲーム, ニュース・話題

    実家に残っていたゲーム「アンジェリーク」当時物の手書き攻略メモ イラストや使いや…

  • 10年間ノートに片目を落書きし続けた結果……画力がとんでもないことに
    インターネット, びっくり・驚き

    10年間ノートに片目を落書きし続けた結果……画力がとんでもないことに

  • 本当のたぬきの模様に「知らなかった」の声多数
    インターネット, びっくり・驚き

    本当のたぬきの模様に「知らなかった」の声多数 分かりやすく描かれたイラストに反響…

  • おたくま編集部Editor

    記事一覧

    おたくま経済新聞・編集部による監修or執筆

    ▼こちらのライターの最新記事▼

  • Web展示「違いを知ることからはじめよう展」
    社会, 経済

    生理やPMSテーマのWeb展示、ツムラが公開 約5000人来場の企画展を再構成

  • 京都アニメーションをかたる偽サイト複数確認 公式が注意喚起
    アニメ/マンガ, ニュース・話題

    京都アニメーションをかたる偽サイト複数確認 公式が注意喚起

  • 博多座、高額転売者の情報開示手続きへ 「看過できない」と強い姿勢
    エンタメ, 舞台

    博多座、高額転売者の情報開示手続きへ 「看過できない」と強い姿勢

  • 雨や洪水の警報が変わる 新・防災気象情報、警戒レベル表示で行動判断しやすく
    社会, 経済

    雨や洪水の警報が変わる 新・防災気象情報、警戒レベル表示で行動判断しやすく

  • 声優とAIの共存を模索 81プロデュースとイレブンラボが業務提携、オリジナルの声を守り多言語展開へ
    アニメ/マンガ, 声優

    声優とAIの共存を模索 81プロデュースとイレブンラボが業務提携、オリジナルの声…

  • Google、ダークウェブレポートを終了 実用的な対処支援へ重点移行
    インターネット, サービス・テクノロジー

    Google、ダークウェブレポートを終了 実用的な対処支援へ重点移行

  • トピックス

    1. 「LINEグループ作成」を要求する詐欺メールに注意 海外のサイバー監視が日本向け攻撃を警告

      「LINEグループ作成」を要求する詐欺メールに注意 海外のサイバー監視が日本向け攻撃を警告

      海外のサイバー脅威情報を発信する「Hackmanac」が12月19日、日本国内の複数の組織を標的とし…
    2. 電話対応の様子(NORAD Tracks Santa Newsroom)

      NORAD、サンタ追跡作戦に万全の体制 即時追跡方針を強調

      米国防総省は、北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)による重要ミッション「サンタ追跡作戦」を、2025…
    3. Google、ダークウェブレポートを終了 実用的な対処支援へ重点移行

      Google、ダークウェブレポートを終了 実用的な対処支援へ重点移行

      Googleは12月16日、個人情報がダークウェブ上に流出していないかを確認できる「ダークウェブ レ…

    編集部おすすめ

    1. 「漆黒の指輪」は実在したものの……サン宝石、カプセルトイ「中二病が疼くリング」の“誇大表現”を謝罪

      「漆黒の指輪」は実在したものの……サン宝石、カプセルトイ「中二病が疼くリング」の“誇大表現”を謝罪

      アクセサリーや雑貨の販売で知られる「サン宝石」は12月16日、同社が展開するカプセルトイ「中二病が疼くリング」について、公式サイトおよびSN…
    2. 雨や洪水の警報が変わる 新・防災気象情報、警戒レベル表示で行動判断しやすく

      雨や洪水の警報が変わる 新・防災気象情報、警戒レベル表示で行動判断しやすく

      国土交通省と気象庁は12月16日、雨や洪水などの危険を伝える「防災気象情報」について、2026年(令和8年)の大雨シーズンから新たな運用を始…
    3. コミケの名物現象がまさかのグッズ化 「食べられるコミケ雲(わたあめ)」爆誕

      コミケの名物現象がまさかのグッズ化 「食べられるコミケ雲(わたあめ)」爆誕

      夏コミ名物、会場の熱気と参加者の汗が昇華して天井付近に発生するという伝説の現象「コミケ雲」。まさかそれを口にできる日が来るとは、誰が想像した…
    4. Reactに「CVSS 10.0(最高)」の脆弱性 IPAが注意喚起

      Reactに「CVSS 10.0(最高)」の脆弱性 IPAが注意喚起

      情報処理推進機構(IPA)は12月10日、多くのウェブサービスで使われている開発技術に重大な問題が見つかり、国内でも悪用したとみられる攻撃が…
    5. ライバー事務所4社に公取委が注意 「移籍しづらい」契約に懸念

      ライバー事務所4社に公取委が注意 「移籍しづらい」契約に懸念

      ライブ配信アプリ「Pococha(ポコチャ)」で活動するライバーをサポートしている事務所4社が、所属ライバーの“退所後の活動”を不当にしばっ…
    Xバナー facebookバナー ネット詐欺特集バナー

    提携メディア

    Yahoo!JAPAN ミクシィ エキサイトニュース ニフティニュース infoseekニュース ライブドア LINEニュース ニコニコニュース Googleニュース スマートニュース グノシー ニュースパス dメニューニュース Apple ポッドキャスト Amazon アレクサ Amazon Music spotify・ポッドキャスト