「機動戦士ガンダム 水星の魔女」の主役機である「ガンダム・エアリアル」のプラモデルを、黒を基調としたカラーリングで仕上げた作品がツイッターで注目を集めています。一見すると、色違いであるだけに見えますが……実はこのエアリアル、ただカッコいいだけじゃないんですよ。

 写真をネガポジ反転させると……なんと従来のトリコロールカラーに早変わり!まるでトリック作品のような仕掛けに驚きです。

 この「ネガティブガンダム・エアリアル」の作者は模型製作を趣味とするsutoさん。

 過去に開かれたガンプラ展示会にて、ネガポジ反転でオリジナルカラーになる作品を見たことがきっかけで、以来自身も製作するように。その新作にエアリアルを選んだのは、現在アニメ放送中で話題性があることと、純粋にネガティブカラーがカッコよかったからとのこと。

 たしかに、作中にライバル機としてそのまま登場しても違和感のないカラーリングですね。

ネガティブガンダム・エアリアル

ネガティブガンダム・エアリアル

 作り方は、塗装前の仮組み状態で撮影した写真をネガポジ反転させ、イメージに近い塗料を選んで着色します。……と、聞くだけなら簡単ですが、実際には思ったような発色にならないなど、難しい点もあるでしょう。それを感じさせないのは、sutoさんの高い技術があってこそ。

制作中の様子

ディテールを追加する等こだわりも満載

 塗装中も写真を撮って、反転させてイメージ通りに仕上がっているか都度確認。さらにシールド裏にディテールを追加したり、多少動かしても塗装が剥がれないような加工を施すなど、反転しなくても作品として高い完成度に仕上がっています。

キービジュアルをイメージ

反転するとオリジナルカラーに

 「自分の作品は派手さはありませんが、地味にコツコツやってきた作業が報われた気がしました」

 およそ1か月の制作期間を経て完成に至った「ネガティブガンダム・エアリアル」への反響に対して、sutoさんはこのようにコメント。普段はあまりSNSでの数字は気にしないようにしているとのことですが、たくさんの方に反応をもらえたことをやはりうれしく感じているようでした。

 加えて、「自分の部屋に飾りたくなるような仕上がりになったと思います」と、作品の出来栄えについても納得の様子。今回で4作目となるネガポジ反転を活用した作品は、自身にとってもより記憶に残るものになったことでしょう。

<記事化協力>
sutoさん(@suto1570)

(山口弘剛)