風邪をひく人が増えており、喉が痛い、せきが止まらないという人がよく食べるのど飴。そののど飴をペットボトルに入れた水で溶かして飲むとよく効くというツイートが拡散され話題となりました。実際、こうした方法は体に問題は無いのか、浅田飴公式ツイッターアカウントが解説しています。

 普段コンビニやスーパーなどで手に入るいろんな味の「のど飴」。これは食品としての「飴」です。口や喉に清涼感は感じられますが「お菓子」である以上、効能・効果は認められていません。しかし、「医薬品」または「医薬部外品」という文字がパッケージに記されている物は食品の「飴」とは違って有効成分が含まれており、効果も認められています。

 そこで浅田飴さんは、

「医薬品ののど飴:「固形浅田飴」など、有効成分による効能・効果が認められているドロップ剤。 製造には国の承認が、また販売には許可が必要なため、薬局などでしか買えません。 手軽に買えませんが、配合されている成分によって、せきやたん、のどの痛みなどに効果があります。

医薬部外品ののど飴:浅田飴薬用のど飴など、有効成分による効果が認められているが医薬品に比べ効き目が穏やか。 製造には国の承認が必要ですが、販売に許可が不要で、コンビニなど多くのお店で買えます。 配合される成分によって、のどの痛みや口腔内の殺菌などに効果があります。

食品ののど飴:「はなのど飴」など、お菓子のキャンディーの一種で効能・効果は一切認められていませんが、のど飴をなめることでのどがスッキリします。 製造や販売に医薬品のような制限が無く、いろいろなお店で買えます。 効き目は望めませんが、多様な味や食感を味わえます。」

と過去ツイートを引用する形で、各種について説明しています。

■水に溶かす使用法は雑菌など衛生面でリスクがある

 今回話題になっている「水に溶かすのど飴」は、「のど飴」とひとくくりで話が一人歩きしていますが、まず大事なのが「食品としてののど飴」ということへの理解。

 食品のど飴の場合は溶かしても大丈夫だそうですが、ただし「雑菌など衛生面のリスクがあるため、普通になめるか、別に清涼飲料水の飲用をおすすめします。」とアナウンスされています。

 ちなみに筆者個人的には、この方法いくら大丈夫でもオススメしません。お茶を飲んでいた方がよほどマシだと思っています。緑茶や紅茶など、茶葉から抽出したお茶にはカテキンという抗菌成分が含まれているのでこまめにお茶でのどを潤すことが風邪の予防に繋がりますから。

■医薬品のど飴は「用法・用量」が決まっています 溶かさないで

 のど飴に話を戻しますが、医薬品のど飴は「薬」です。医薬部外品も効果が認められているためそれに準じる存在です。

 薬には作用を期待できる反面使い過ぎ等による副作用の懸念もあります。たかが飴ごときと思うかもしれませんが飴ではなく「薬」だと思えばその危うさもわかりやすいかと。水に溶かす方法は1度に数個の飴を投入するそうですが、病院や薬局で出されたお薬を数回分一度に水に溶かして飲もうと思うでしょうか? 普通であれば容量を超えるということはすぐにわかると思います。

 浅田飴さんも、

「固形浅田飴は医薬品であり、有効成分を規定の量含有することで、せきやのどの痛みに効果をあらわします。生薬由来の独特の風味を服用しやすくするために、水飴等に溶かしドロップ化しております。 一度にとる量(用法・用量)も決まっており、水には溶かさず口中でゆっくり溶かして服用してください」

とアナウンスしているように、水で溶かすことは想定して作られていないので注意が必要です。

 なお、のど飴といっても今回紹介したよう種類がありますので、医薬品のど飴を水に溶かして飲んだら効果があった、的な、適切でない薬の使用方法を紹介すると、薬機法(薬等に関する法律)に引っ掛かる恐れもあるので気を付けてくださいね。

<記事化協力>
浅田飴公式ツイッターアカウント(@seki_koe_nodo)

(梓川みいな / 正看護師)