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株式会社東海エンジニアリングサービス(本社:愛知県名古屋市、以下TES)は、高精度光学機器に使用される自由曲面ガラスミラーについて、プレス成形による量産化技術の確立に成功しました。
技術開発の背景と意義
分光光度計や宇宙望遠鏡で使用される光学系には、放物面や楕円面の一部を使用した「軸外しミラー(軸外しは自由曲面の一種)」が不可欠です。これらの光学部品は、計測装置などに搭載される高精度なものの多くがガラス製であり、従来は超精密加工装置による機械加工で製造されてきました。この製法では膨大な時間とコストを要するという課題がありました。
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/156577/3/156577-3-bea57de6ec12a843cc120e252f991576-434x186.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
Murphy, J. A. "Distortion of a simple Gaussian beam on reflection from off-axis ellipsoidal mirrors." International journal of infrared and millimeter waves 8 (1987): 1165-1187.より
TESは、独自開発の金型技術を用いたプレス成形法により、この課題を解決する新しい製造技術を確立しました。本技術は、従来の機械加工方法と同等以上の精度を実現しながら、製品精度のばらつきを抑制し、圧倒的な量産性とコスト低減を可能にしています。
革新的技術の詳細(加工技術と成形技術の高度な融合!)
本技術の確立には、TESが長年培ってきた高度な加工技術と成形技術の融合が不可欠でした。自由曲面をナノメートル精度で加工・計測するため、独自の制御プログラムを開発し、4軸同期によるナノメートル精度の加工技術を実現しました。さらに、C言語ベースの評価プログラムにより、ミラー面全体にわたる高精度な品質評価システムを構築しています。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/156577/3/156577-3-d22239ba6d1bfa04e74697a38f907573-3900x2925.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
自由曲面ガラスミラー
成形技術においては、ガラス材料の熱膨張係数とクリアランスを精密に考慮した金型構造を設計し、シミュレーションに基づく最適な成形条件を確立しました。これにより、直径1mmの微小レンズから直径100mm近い大型光学部品まで、幅広いサイズに対応可能です。また、円形形状はもちろん、矩形や位置決め用の複雑形状が付与された製品も、高精度に一発成形を実現しています。
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/156577/3/156577-3-e8c7e21b3e9e4f2b83ddf0c7550d58aa-567x209.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
シュミレーション画像
「加工技術と成形技術の融合で、光学の世界を変える」弊社、自由曲面ガラスミラーにご注目ください。
過去のプレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000156577.html
会社概要
社名:株式会社東海エンジニアリングサービス
所在地:愛知県名古屋市北区黒川本通2-27-4
事業内容:光学非球面ガラスレンズの試作・金型加工及び金型材料の製造と販売
URL:https://tes2001.com/
本件に関する問い合わせ先
株式会社東海エンジニアリングサービス
担当:井口祐介
※企業問い合わせフォームからお問い合わせください。