実在する警察署の電話番号を画面に表示させたうえで詐欺に誘導する手口が急増しているとして、3月18日に警察庁が公式X(旧Twitter)で注意を呼び掛けました。
この手口では、警察を名乗る者が電話をかけ、「あなたは捜査対象だ」と告げて不安をあおり、金銭を要求することが特徴です。
警察庁が公開した動画には、同庁の生活安全企画課長が登場し、「ここ最近、実在する警察署の本物の電話番号を画面に表示させて電話をかけ、詐欺に誘導する手口が急増しています」と説明。
そのうえで、「警察が電話で『あなたが捜査対象となっている』などと伝えることはありません。もしそのような電話があれば詐欺です」と明言しました。
また、詐欺の被害を防ぐため、こうした電話を受けた際には一旦電話を切り、警察相談専用ダイヤル(#9110)へ連絡するよう呼び掛けました。動画の最後には、「あなたを詐欺から守ります」というメッセージも添えられています。
■ 発信者情報を偽装する「スプーフィング」
この詐欺の手口は「スプーフィング」と呼ばれ、特定のソフトウェアやサービスを利用して発信者情報を偽装したものです。
実在する番号が表示されるため、信じてしまいがちですが、警察が電話口で捜査を行うことはありません。万が一、警察を名乗る人物から電話があった場合は、相手の所属や担当部署、氏名を確認し、少しでも疑問を感じたらすぐに電話を切り、#9110に相談するよう勧められています。
警察をかたる詐欺は今後さらに巧妙化する可能性があり、警察署だけでなく、金融庁や総務省など、さまざまな省庁を装う手口が出てくる恐れもあります。こうした詐欺に巻き込まれないよう、十分に注意を払うことが求められます。
【警察に偽装した電話番号に注意!】
本物の警察署の電話番号を画面表示させた電話から、詐欺に誘導する手口が急増!
「あなたは捜査対象」などと警察が電話で伝えることはありません。
そのような電話は一旦切って、警察の相談ダイヤル「♯9110」にお電話を。#警察 #犯罪 #なりすまし #詐欺 pic.twitter.com/Pd0iZ7oqOO— 警察庁 (@NPA_KOHO) March 18, 2025
<参考・引用>
警察庁(@NPA_KOHO)
(山口弘剛)