「14106」「4510」「0906」「3476」――
これ何の意味かわかりますか?1980年代後半から1990年代前半ころに流行した『ポケベル用語』です。
これは携帯が高額で一般にはまだ普及していなかった当時、代わりに大流行したポケットベル(以下ポケベル)を利用し若者が生み出した言葉。今の35才から40才くらいの人が使用していました。
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最近ではポケベルを知らない世代も増えてきているので軽く説明すると、『ポケベル』とは、NTT(電電公社)が発売した手のひらサイズの受信機です。
ポケベルにはそれぞれ電話番号が振られており、そこにかけて、数字を入力すると、その数字がそのまま相手のポケベルに表示されるという仕組み。
出はじめ当初は、外出の多い営業マンが会社との連絡用に持たされるのが一般的な使い方とされていました。
私も1台持っていましたが、月額利用料は2000円~3000円くらいと記憶しています。
そのため、小遣いでも利用料が支払えるとあり、高校生や大学生を中心にコミュケーションツールとして爆発的に普及。ただ、初期タイプでは数字しか入力することができず、そこで誕生したのが『ポケベル用語』というわけです。
ヒットしてすぐにNTTから文字表記が可能な新機種が登場します。そのためこの『ポケベル用語』が頻繁に使われたのはほんの2~3年程度。ところが最近になって、再びこの『ポケベル用語』が注目を集め始めているようです。
実際に使っている人の話によると、LINEなどの一言メッセージツールを使用してコミュニケーションを取る際、同じポケベル世代同士で昔を思い出して楽しんだり、周囲の目が気になる場所での送信などに暗号として使用しているとのこと。
また「14106」なんて言葉に出すと照れるけど「ポケベル用語なら伝えやすい」なーんて声も聞かれました。
ちなみに相手がポケベル用語を知らない場合にはわざと自分で調べさせ、意味がわかると「も~う!(照)」なんてラブ展開を楽しむ人もいるようで……。ま、一種の謎かけとしても使われているようですね。
今や知らない人も増えてきたこの『ポケベル用語』。最後に、記者の知る限りを少し紹介しておきます。
伝えたい思いがあるけれど直接言葉じゃ……なんて状況のアナタ。今晩LINEで「14106」なんて送ってみるのはいかが?
――ポケベル用語一例
14106/114106=愛してる
4510=仕事
0906=遅れる
3476=さよなら
724106=何してる
889=早く
0840=おはよう
0833=おやすみ
3341=さみしい
3614=さむいよ
49=至急
8110=バイト
※ポケベル用語で表現する数字は使う人や地域によって若干異なる場合があります。