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実家の一室をレトロゲームショップ風に改造 本物の什器も揃えた昭和男児の夢空間

 一歩足を踏み入れると、そこはまるで平成初期のゲームショップ。ショーケースにはファミコンソフトがずらりと並び、棚の上には懐かしの子ども向け玩具の箱。テレビには「ロックマン2」が映し出されている……。

 そんな夢のような空間を、自宅で完全再現してしまったのが、Xユーザーのリョウさん。まるでタイムスリップしたかのような部屋の光景が話題を呼んでいます。

  • ■ まるで「昭和レトロタウン」な実家

     リョウさんは普段、クルマ関係の仕事をしている板金職人。家族と暮らす実家の一角を使い、「過去から現代をひとりバック・トゥ・ザ・フューチャーして楽しんでいる」と話します。

     実家の4部屋と廊下、車庫をお店風に改装しており、外から見ると自動車店風で、1階は昭和風の部屋。奥が書店風、そのとなりがゲームショップ風、廊下はリサイクルショップ風と続きます。

    外から見ると自動車店

    昭和風の部屋

    書店風の部屋

     さらに2階にはラーメン屋風の部屋があり、押し入れを開けるとタバコ屋風。その奥が駄菓子屋風、その隣が模型屋風……と、枚挙にいとまがありません。まるで「昭和レトロタウン」として成立しそうな勢いですが、もちろんこれらで商売は行っておらず、通称「売らないの館」なんて呼ばれているのだとか。

    推し入れはタバコ屋風

    駄菓子屋風の部屋

    模型店風の部屋

     一見すると膨大なコレクションに見えますが、リョウさんのスタンスは少し違います。きっかけは単なる懐古趣味ではなく、「当時から持っていた物を大切にしてきた結果」だそう。「0歳からのコレクションがあって、当時買えなかった物を買い直したり、いただいた物も多いです」と、経緯を語ります。

    ■ 大事にしているのは「“どれ買おうかな”と考えてる時」のワクワク感

     そしてこの「ゲームショップ風ディスプレイ」にも、リョウさんなりのこだわりが詰まっています。特に大事にしているのは「お店で箱を眺めながら“どれ買おうかな”と考えてる時」のワクワク感で、これをいつまでも味わうべく続けているのだそう。たしかに、店先に整然と陳列されたソフトのパッケージは、見ているだけで楽しい気持ちになりますよね。

    ゲームショップ風ディスプレイ

     今回の投稿は漫画家・仲曽良ハミさんの投稿を引用する形で行われており、その中でも子どもたちが楽しそうにショーケースのゲームソフトを眺める様子が描かれていますが、リョウさんの写真も、この子どもたちが映り込むかのような再現度。「中身より箱の方が想像力をかき立ててくれるんですよ(笑)」と、幼き日の思い出を振り返ります。

     中でも目を引くのは、ゲームショップさながらの什器。実はこれ、実際におもちゃ屋で使われていた本物の任天堂什器だそうで、「廃業するおもちゃ屋さんから譲ってもらって、キレイにして使っています」とのこと。さらにカーペットも任天堂ショップ風にするなど、雰囲気づくりに余念がありません。

    実際におもちゃ屋で使われていた本物の任天堂什器

    カーペットも任天堂ショップ風

     すでに十分すぎるクオリティを誇るゲームショップ風ディスプレイですが、この空間づくりは現在も進行中。リョウさんは「今後はさらにお店感を出したい」と意気込みます。直近では「ポップを貼ってもう少しお店っぽくしたいです」とのことですが、手書きの「ファミリーコンピュータ入荷中」も良い味を出していますよね。

    ■ 多くの人を「あの頃」にタイムスリップさせた大人の夢空間

     どの部屋にも子どもの頃のワクワクが確かに息づいていて、見ているだけで笑顔になれる“大人の夢の空間”には、「最高!青春の全てが詰まってる!」「ショーケース眺めてたい」と絶賛の声が続々。その熱量と再現度の高さは、多くの人を驚かせたようです。

     この空間はただの趣味の延長ではなく、リョウさん自身の人生と家族の思い出が積み重なった、いわば「記憶の博物館」。

     ……もとい、リョウさんの「売らないの館」は、これからもきっと多くの誰かの心を“あの頃”へとタイムスリップさせることでしょう。

    <記事化協力>
    リョウさん(@5emon1958
    仲曽良ハミさん(@nakasorahami

    (山口弘剛)

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  • 山口 弘剛‌Writer

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    鹿児島出身・鹿児島在住。私生活では妻と共に2人の子どもを子育てしながら、地元のサッカークラブを熱烈応援中。仕事は元アパレル店長、元ゲームショップ店長を経験。現在はライター、イラストレーターとして活動。

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