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1ボタンで双方向翻訳が可能 リアルタイム音声翻訳機「Langogo」発表会に行ってきた

 アニメや漫画で描かれる未来の道具たち。中でも翻訳アイテムには憧れのようなものを感じている人は少なくありません。そんな夢にちょっと近づけるかもしれない、リアルタイム音声翻訳機「Langogo」の、新製品発表会が11月21日に東京・神田明神ホールにて開催されました。

 「1ボタン通訳」や「多言語文字起こし」、さらに音声認識機能を大幅に強化した新商品だといいます。

  •  Langogo Technology Co., LTD.(ランゴーゴーテクノロジー)の「Langogo」は、世界24の翻訳エンジンと連携し、「話す・訳す・伝える」の各過程で、最適なAI言語サーバーとつなぎ、高速・高精度の翻訳を実現した翻訳機。

     11月21日から、全国の流通各社で順次販売・レンタルが開始されますが、それに合わせて、いろいろな利用シーンやニーズに応える、様々な機能を付加した2つの新製品(「Langogo Summit」「Langogo Share」)と、既に発売されている2つの製品(「Langogo Minutes」「Langogo Genesis」)が紹介されました。

     現在、日本企業の急速なグローバル化が進む中、外国人とのビジネスコミュニケーションにおいて最大の課題といわれているのが「多言語への対応」。さらに、来年(2020年)は東京五輪も開催され、外国人と話す機会も増えてくることが予想されます。

     筆者は外国人が数多く生活している地域に住んでいることもあり、よく道を聞かれたりするのですが、簡単な英語とジェスチャーで、なんとかその場をしのいでいます。そんな時、便利な某アニメのひみつ道具があれば良いのにな……なんて思うことがしばしば。

     新製品発表会では、ランゴーゴーテクノロジーの張岩(チョウ・ガン)さんが、新製品の紹介が行われました。ちなみに、張さんは以前、日本に訪れた際、道に迷ってしまったそうなのですが、その時に日本人が丁寧に教えてくれて助かったものの、相手が何を言っているのか上手く聞き取れず、その経験が翻訳機の開発を始めたひとつのきっかけと語っていました。

     まず「Langogo」の強みは、同じ英語でも住むエリアが違えば異なる言語になる「104の言語への対応」、翻訳AIを24種類使用し「話す・訳す・伝える」の各過程で、最適なAIを活用する「高精度の翻訳機能」、1ボタンのみで双方向翻訳の実現やWi-Fiルーター機能搭載などの「多様な利用シーンに対応するユーザビリティ」の3つ。

     「Langogo Minutes」は、リアルタイム文字起こし機能や104言語対応の双方向翻訳、さらに連続10時間使用可能で、会議や商談の議事録作成などの最適。「Langogo Genesis」は、Wi-Fiルータ機能を搭載し、1ボタン双方向翻訳や同時通訳など利便性が高く、特に旅先では重宝するかもしれません。

     「Langogo Summit」は、高性能マイクと組み合わせることで、9メートル離れていてもクリアに音声を認識できるので、国際会議の同時通訳などにも対応が可能。「Langogo Share」は、訪日外国人をターゲットにしたレンタル向けモデル。Wi-Fiルーター機能も搭載されており、60以上の国や地域でデータ通信料無制限で使用可能とのことです。

     張さんによる新製品の紹介が終わると、日本国内正規代理店である株式会社パルス代表取締役社長の黒瀬一仙さんが登場しました。

     黒瀬さんは、地方を訪れる外国人観光客が、2012年は383万人だったのに対し、2018年は1800万人だったというデータ(観光庁・日本政府観光局調査に基づき観光庁で作成)を紹介。しかし、「道で困っている外国人がいたら声をかけ、英語で話しかけて助けますか」というアンケート(国際ビジネスコミュニケーション協会「英語学習の実態と意欲」に関する調査)では、約半数の人が声をかけないと答えたそうです。

     困っている外国人に声をかけたくない理由の1位は「自身の英語力に自信がないため」。そんな時に1ボタン双方向翻訳ができる「Langogo」があれば、外国人とのコミュニケーションも可能になると訴え、2020年中に販売目標15万台(販売10万/レンタル5万)を達成したいと話していました。

    取材協力:Langogo Technology Co., LTD./株式会社パルス

    (取材・撮影:佐藤圭亮)

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