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ネットで話題―保育所の騒音をどう捉えるか

子供のお絵かき ここ最近、保育所などを巡る騒音問題が特に深刻化しているという。

  • 【関連:ネットで話題―『マタニティマーク』に冷たい意見】

    子供のお絵かき

    ■対応に追われる園―防音は当たり前、外遊びの時間は短く

     保育所関係者に取材した話によると、最近では園の建物が新築される際は防音を施した建物を建てる、古い建物の場合についても防音処置を施すリフォームを行うことがあたりまえになっているそうだ。

     また近年では、各教室にエアコンを設置すると園も増えており、できるだけ窓を開ける回数を減らす工夫や、音楽遊びなど音が出る遊戯の時には窓を開けない配慮、さらには子供達の外遊びの時間も1日40分、1度に多くの子供達が外にでないよう学年ごとのローテーション制にするなど様々な工夫を行っているという。

    ■訴訟に発展したり、逮捕者が出るケースも

     しかし、そこまでの工夫を重ねても、園に居るときの子供達の声に始まり、お遊戯の音楽、園への行き帰りの子供達の話し声、園に送った後のお母さん達の立ち話、送り迎えの車のルートに至るまでとにかく事細かに苦情が寄せられるという。

     苦情が寄せられると即、保護者に対し注意のプリントを配布し(最近ではメールでのお知らせという園もあり)、改善できる部分は改善していっているというが、それでも数が減りはしても無くなりはせず、さらに最近では苦情からトラブルに発展するケースも目立ってきている。

     今年9月には兵庫県神戸市の認可保育所を運営する社会福祉法人が、近所に住む男性から防音設備設置や慰謝料100万円の支払いを求め裁判を起こされている。
    また、10月上旬には都内で手斧を持った無職の男性が園児の保護者を脅した容疑で逮捕される事件も起きている。

    ■施設の騒音はいったいどれぐらいうるさいのか?

     神戸市の件では、この地域の基準60デシベルに対し、70デシベル以上の騒音が発生していたこともあるという。
    常時70デシベルを維持していたという訳ではないようだが、その音のレベルとは一体どれぐらいのものなのか。

     参考までに、埼玉県深谷市が発表している資料で紹介すると以下のとおり。

    120デシベル:飛行機のエンジンの近く、近くの落雷
    110デシベル:自動車のクラクション(直近)
    100デシベル:電車が通る時のガード下、地下鉄の構内、声楽のプロが歌う声
    90デシベル:カラオケ音(店内中央)、犬の鳴き声(直近)
    80デシベル:走行中の電車内、救急車のサイレン(直近)、パチンコ店内
    70デシベル:高速走行中の自動車内、騒々しい事務所の中、セミの鳴き声(直近)
    60デシベル:走行中の自動車内、普通の会話、デパート店内
    50デシベル:家庭用エアコンの室外機(直近)、静かな事務所の中
    40デシベル:閑静な住宅地の昼、図書館内
    30デシベル:深夜の郊外、鉛筆での執筆音
    20デシベル:木の葉の触れ合う音、雪の降る音

    (参考:http://www.city.fukaya.saitama.jp/ikkrwebBrowse/material/files/group/31/souon_ookisa.pdf

    ■ネットでは体験談に注目が集まる

     ネットでは一連の報道に対し、「子供達にもう少し理解のある社会を」という意見が多くみられたが、それに異を唱えたブログ記事も注目を集めていた。

     執筆者は過去、保育所の隣に住んだ経験をもつ人物で、現在は海外に居住し育児を行っているという。注目を集めていたブログ記事のタイトルは『「保育園の隣に住むのは発狂レベルの騒音だった」という話』。

     記事では冒頭、引っ越し前に不動産屋から保育所の隣で、かなりの騒音があると念押しされたものの、安さに惹かれ引っ越しを決断。しかし実際に住んでみると、想像以上の騒音で、それに耐えきれず結果数ヶ月で退去したという経験談を紹介。
    朝の子供達の登園に始まり、夜9時までのママさんコーラスと、とにかくひっきりなしにうるさい環境だったそうだ。

     そして海外の例として、海外では住宅地の真ん中にいくつも保育所がたてられているが、「えっ、こんな所に保育園ができたの?? というぐらい、静か。」だと紹介。
    海外は建物の防音処理がしっかり施されており、「日本って、ツーバイツーみたいなパネル工法の建物が多いし、床も薄いパネルの上にマット材みたいなものを敷き詰めて終わりだから、平素から音が響きまくるんですよね。」と持論交え説明している。

     さらに執筆者によると、海外の先生方は子供達に接する際、「ジェームズ、席にお座りなさい」など静かな口調で話しかけるのに対し、日本では「すっごぉぉぉぉい」など高めのテンションが多いため、そうした対応が子供の声のトーンに繋がっているのではないかと考察。
    「自分たちの声のトーンを落とすことで、子供もまた変わっていく。」「自分たちがウルサイ子供を量産しているのではないか、と、顧みる姿勢も必要だと思うのですよ。」と説明。

     最後には、「大音量のキッズソングや拡声器やピアノなど、“人工的に調整できる部分”で気遣いすれば、周りの印象もずいぶん違うと思うのね。」とし、「その“気遣い”を、“冷たい社会の被害者”と考えるか、“共に生きてゆくための努力”と考えるかで、違ってくると思います。」と記事を結んでいる。

     なお、この記事を読んだ人からは、「目から鱗」「互いに思いやる気持ちが大事」「人工的に調整できる部分かぁ」「うるさい子供を大人が量産しているには同意」など賛同する意見が多くよせられていた。

    (参考:『sanmarie*com』http://sanmarie.me/souon)

    ■写真協力:※写真はイメージです。
    撮影者:Jugglazさん(http://www.pictavern.com/event/event_list/event_detail/photo_details?pid=9337)
    協力:写真投稿サイト『ピクタバン』(http://www.pictavern.com/

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