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体験を提供する「福袋」登場 歌舞伎デビューにうってつけな海老蔵×三池崇史の「六本木歌舞伎」観劇

福袋と言えば、各社趣向をこらし価格以上の商品を詰め合わせて提供する大盤振る舞い商品。多くは洋服、食品、雑貨などの商品詰め合わせとなっていますが、イトーヨーカドーから2017年1月1日より、商品ではなく”特別な体験”を提供する「体験型コト福袋」が販売されます。

日常では体験できない希少な経験や、普段なかなか見る機会があまりない「歌舞伎」の観劇チケットを福袋として提供するアイデア商品です。

  • 【関連:建物萌の世界 第13回 歌舞伎といえば】

    ■中村勘三郎の一言がきっかけのシリーズ?「六本木歌舞伎」チケット福袋

    日本人なら一度は見たいと思うけど、なかなか機会がない……。古典だと見ても意味が理解でき、さらに楽しめるか自信がない……。という人には、今回福袋として登場する「六本木歌舞伎」は向いているし、興味を引くのではないでしょうか。

    「六本木歌舞伎」は2015年をスタートに今回2作目となりますが、2作とも実は十八代目・中村勘三郎さん(享年57歳)の一言から生まれた作品なのです。それを今を時めく歌舞伎俳優、市川海老蔵が中心となり「大真面目」に歌舞伎化するシリーズだと筆者は解釈しています。

    ▼第1弾きっかけの一言:勘三郎「地球を投げる荒事をしないとダメなんだ」

    第1弾となった2015年の六本木大歌舞伎では、海老蔵さんが勘三郎さんから以前言われた「お前はいつか地球を投げる荒事をしないとダメなんだ」という無茶ぶりな一言をヒントに歌舞伎化を発案。

    普段は現代ドラマや映画を手掛ける宮藤官九郎さんが脚本、三池崇史さんが演出に参加し、新作『地球投五郎宇宙荒事』という斬新な演目を作り上げ、型やセリフの抑揚は歌舞伎そのままなものの現代語で表現。UFOが飛来する江戸の町という歌舞伎にない要素を取り入れ、朋友であり歌舞伎役者仲間の中村獅童さんも出演し、見事連日満員の大盛況のまま幕を閉じました。

    ▼第2弾きっかけの一言:勘三郎、勝新との飲みの席で「座頭二やりたい」

    今回の『座頭市、新解釈』でも、勘三郎さんが勝新太郎さん、お笑い芸人の方と飲んでいた席で、勝さんに対し「いつか座頭二をやりたい」「座頭三をやりたい」と冗談を言っていたことを聞き、それをヒントにして演目に決定。

    前作に続き、三池崇史さんが演出を担当することとなり、脚本には新たにリリー・フランキーさんが参加。さらに海老蔵さんとは、22年ぶりの共演となる女優の寺島しのぶさんが出演し上演されます。

    どんな内容になるかは定かではありませんが、前回はUFOが飛来する江戸が舞台のコメディだっただけに、逆にシリアス要素が多めの作品になるのかな?と予想しています。とはいえ、前回に続き、セリフは現代語だとは思われますが。初めて歌舞伎を見る人にとってはデビュー戦としてちょうどいいのではないでしょうか。

    『六本木歌舞伎‐第二弾‐座頭市、新解釈』の2月12日(日)公演チケット福袋は価格が一般チケットと同じく一等席13,000円、二等席10,000円となっていますが、そこは福袋なだけに「オリジナルデザイン nanaco カード付」で価格以上の特典を付加。販売はオムニ7にて2017年1月1日(日)13:00より行われ、924席限定の貸し切り公演となっています。

    六本木歌舞伎第二弾

    ■予約が難しい超人気店の予約&フルコース権利

    そして、ミシュランの三ツ星レストランよりも予約が取れない店として知られ「餃子好きの聖地」とまで言われる、完全会員制の高級餃子専門店『蔓餃苑』を特別に予約できる権利と、餃子の王様・パラダイス山元さんみずから10品振る舞ってくれる餃子フルコース付福袋も登場します。

    こちらは数がきわめて少なく、抽選で全店3組限定の販売数。完全に運試しの商品になっています。販売価格はペア1組10万円(1人5万)。追加代金を支払えばさらに4人、合計6名まで参加することができます。世の食通達が「行きたくても行けない!」と地団駄踏むお店なだけに、当選できたら本当にラッキー。申し込み方法は店内のポスターをスマホで撮影し、レシトル(撮影すると専用URLが表示される仕組み)から登録するだけ。当選者に後日メールが送られます。

    餃子

    またイトーヨーカドーではこれら目玉福袋の他、定番の食品、衣料の福袋等ももちろん販売。合計約350アイテムがライアップされます。そして理系男子に評判の紳士服のケント福袋が今年も登場するそうです。全ての福袋価格帯は千円から10万円となっています。 ※掲載価格は全て税込み。

    (HideI)

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