1987年に誕生した『ファイナルファンタジー』シリーズ。今年、2017年は30周年のアニバーサリーイヤー。その幕開けを告げるイベント「ファイナルファンタジー生誕30周年Opening Ceremony」が、ファンや関係者を招いて都内で開かれました。
ハープと弦楽四重奏の生演奏で始まったセレモニー。30周年プロジェクトの橋本真司統括プロデューサー、スクウェア・エニックスの松田洋祐社長による挨拶の後、シリーズのビジュアルイメージを担当してきたイラストレーターの天野喜孝氏、作中の音楽を担当してきた作曲家の植松伸夫氏がゲストとして登場。本来ならば、シリーズ生みの親である坂口博信氏も登場する予定でしたが、前日にインフルエンザになってしまい、無念の欠席。坂口氏はビデオメッセージを寄せてくれました。
30周年記念ロゴの発表では、橋本プロデューサー、松田社長、天野氏、植松氏がステージ中央のクリスタルに手をかざすと、クリスタルが光り始め、背後のスクリーンにロゴが投影されるという演出。
どれもチョコボがちりばめられており、最も多い記念アートでは「30周年」ということで30羽ものチョコボが。さりげなくモーグリがもぐり込んでいるのが可愛いですね。
天野氏はFFシリーズ30周年記念のコラボ商品のひとつ、ヨウジヤマモトのブランド「Ground Y」による、ご自身のイラストが大胆にあしらわれた服を着て登場。ヨウジヤマモト独特のラインを持つこの服は、4月20日から販売が始まるとのこと。天野氏によると「シニアにも着やすい」仕上がりだそうです。
植松氏が担当する音楽関連では、世界ツアー(日本では大阪公演を12月8日・東京公演を12月9日〜10日に予定)となるオーケストラコンサート「FINAL FANTASY 30th Anniversary Distant Worlds: music from FINAL FANTASY JIRITSU / 而立」、そしてカジュアルな観客参加型の吹奏楽コンサートツアーの第3弾「BRA★BRA FINAL FANTASY BRASS de BRAVO 2017 with Siena Wind Orchestra」を日本各地で開催予定。また、下村陽子氏によるアルバム「Piano Collection FINAL FANTASY XV -夜に満ちる律べ-」のリリース(2月22日)も発表されました。
そしてFINAL FANTASY XVとリアル脱出ゲームがコラボした「大迷宮バハムートからの脱出」が2月10日、東京のZepp DiverCity公演を皮切りに東京・大阪.名古屋・札幌・福岡の各都市で開催。他にも横浜市のみなとみらい21とのコラボ(詳細未定)、初のオリジナルシナリオのコミック化となる『ファイナルファンタジー ロスト・ストレンジャー』(原作:水瀬葉月/作画:亀屋樹)が、この春から月刊「少年ガンガン」で連載開始予定となっています。
30周年記念企画として「本社同士が徒歩3分のご近所さん」である日清食品とのコラボ『カップヌードルFINAL FANTASY BOSS COLLECTION ボスキャラパッケージ』が登場。「空腹は最強の敵だ」をコンセプトに、FFI〜FFXVまでの歴代ボスキャラをフィーチャーしたオリジナルデザインのカップヌードル15種を特製ディスプレイケースに入れた、合計3万セット限定の商品(税込6048円)。2月1日から日清食品グループオンラインストア他で先行予約を受け付け、3月9日から一般発売開始予定です。
また、購入特典として抽選で30名にファイナルファンタジー生誕30周年プロジェクト監修による、全長60cmにも及ぶ最強の食器「一撃必食!アルテマウエポンフォーク」をプレゼント。巨大なフォークですが、ちゃんと先端はカップヌードルのカップより小さくなっており、その気になればこれでカップヌードルを食べることもできるという、実用性を兼ね備えたグッズです。この他にもレアアイテム(後日発表予定)のプレゼントも予定されています。
オリジナルの食品としては、年月を重ねていく……という共通点から、オリジナルのワインも登場。FFシリーズ生誕の年、1987年ものとしてセレクトされたフランス、ボルドーはサン・テステフのブルジョワ級ワイナリー、シャトー・メイネイの赤ワインと、スワロフスキーの装飾がついたオリジナルワイングラスとのセットは10万円(税込10万8000円)。ぶどうは、カベルネ・ソーヴィニヨンとメルローを主としています。グラスはロゴとチョコボがあしらわれており、装飾のスワロフスキーは手作業の為、ひとつひとつが異なる表情を持つものとなっています。
他に比較的リーズナブルなワインとして、フランスのブルゴーニュ、ボジョレー北部のワイナリーである「シャトー・デュ・ボワ」の赤と白を日本初輸入。オリジナルのラベルが施された赤は「イフリート・ルージュ」、白は「シヴァ・ブラン」と名付けられました。価格は各4500円(税込4860円)。セットでは8500円(税込9180円)。
2種類のブルゴーニュワインを試飲したところ、赤はライトボディで後口にわずかなタンニンを感じ、白は青いフレッシュな果実の香りと穏やかな酸味の中甘口、といったところ。食中酒として料理を選ばないタイプに感じられました。
ワインはいずれも1月31日より予約受付が開始され、発売は10月31日となっています。この他にもウィスキーも企画されているとのことです。
また、2017年で創業100年を迎えた山口県のあさひ製菓とコラボしたケーキ(各税込4500円)も1月30日に発売。シリーズの人気キャラであるチョコボ、モーグリ、サボテンダーをモチーフにしています。チョコボはオレンジとバニラのムース。スポンジそぼろで羽毛を表現。
モーグリはイチゴとマスカルポーネのムース。鼻の部分は酸味のあるミックスベリーのムースになっています。
サボテンダーは抹茶とショコラのケーキ。抹茶ムースの中には大納言小豆が入っており、味のアクセントになっています。
これらの商品はいずれも通販サイト「スクウェア・エニックス e-STORE」のみでの販売。ケーキは冷凍で配送されます。
この他にも30周年記念グッズはトートバッグ、クリアファイル、マグカップが用意されています。
グッズ以外にも、30周年記念セールとして、シリーズタイトルのダウンロード版を50%オフで販売するセールを、スクウェア・エニックスe-STOREをはじめ、様々なストアで順次展開予定です。
オンラインではこの他、ミニチュア作家・田中達也氏とのコラボによる「ミニチュアカレンダー」をスクウェア・エニックス公式SNSアカウントや特設ページで順次公開予定です。
第1弾となる「コーネリア城」のミニチュアを目にすることができましたが、お城は鉛筆、大地は本(A5判よりひと回り大きい菊判相当)。キャラの大きさは2cm程度という大きさです。
後半には現在進行中のシリーズ(XV、XIV、XII THE ZODIAC AGE、VII リメイク、ディシディア ファイナルファンタジー オペラオムニア、メビウス ファイナルファンタジー、ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス、いただきストリート ドラゴンクエスト&ファイナルファンタジー30th ANNIVERSARY)について、各プロデューサーが情報紹介。
FF XVでは、2月に追加ダウンロードコンテンツ「ブースターパック+(有料版)」「ブースターパック(無料版)」が登場。特撮ヒーローのようなスーツは、開発陣の間で通称「無敵スーツ」というアイテム。30分間、全てのダメージが無効化されるというものです。ただし、1度使用すると再チャージに24時間かかるとのこと。有料版には、様々なパワーアップアイテム(無理やりパワーアップされた「釣り竿」なども)やレベル上限解放などの特典が揃っています。
また、ファイナルファンタジーVIIのリメイクを受けて、2月のさっぽろ雪まつり、大通り4丁目のSTV広場に「決戦!雪のファイナルファンタジー」雪像が登場するという発表がありました。
セレモニー当日(1月31日)現在の製作状況も写真で紹介されましたが、完成すると7.1chサラウンドシステムで音が降り注ぐ仕掛けに。また、夜間には3Dプロジェクションマッピングも実施予定です。
また、2018年にはシリーズ30周年を記念した「FINAL FANTASY 30周年記念展(仮称)」が東京・六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーで開かれるとのこと。詳細未定ながら、期待したいものです。
最後に、会場に詰めかけたファンと共に記念撮影。いろいろと盛りだくさんになる30周年アニバーサリーイヤーの幕開けを祝いました。
ファイナルファンタジー30周年に関する情報は、FINAL FANTASY30周年特設サイトで随時更新される予定なので、要チェックです。
(咲村珠樹)