「キムタク」といえば木村拓哉さんがすぐ思い浮かびますが、長野県塩尻市には小中学生にとても人気の高い給食メニュー「キムタクごはん」というものがあるそうです。2012年には塩尻市内のセブン-イレブン14店舗にてアレンジ商品である「キムたくチャーハンおむすび」が販売されたほど人気のメニューなんです。
以前人からレシピを教えて貰い知ってはいたのですが、何となくの味の想像から「食わず嫌い」をしていました。しかし、今回ふと思い立ち「キムタクごはん」をつくってみることにしましたよ。
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■材料
炊きたてご飯:2合
ベーコン:4枚ほど
キムチ:90g
たくあん:90g(つぼ漬けでも可)
薄口醤油:小さじ2
ごま油:少々
■つくり方
1:キムチとたくあんは2cm程度、ベーコンは1cmに切ります。
2:ごま油を引いたフライパンでベーコンを炒めて火を通したら、キムチとたくあんを投入し、軽く炒めて薄口醤油で味を整えます。
3:炊きたてご飯に2を混ぜ込んだら出来上がりです。
■あえて「キムタクごはん」をつくろうと思った
あえて今これをつくらなければならないと決心した理由は、もちろん名前から連想する木村拓哉さんに関係して。
昨年12月に木村さんが所属していた国民的アイドルグループのSMAPが解散。それに伴った解散理由などが本人たちの言葉ではなく、外部の人間の言葉にて多く語られました。そのほとんどでまことしやかに言われたのは、解散・不仲の一因は木村拓哉にあると。しかもその流れで「無条件に木村拓哉=悪」のような風潮までできあがっています。
木村さんはSMAPの活動の他に、俳優として多くのドラマに出演していました。その多くが高視聴率を記録し、現在TBSで日曜9時に放映中の主演ドラマ『A LIFE~愛しき人~』も関西地方では19日に放映された最新話が18%を記録していますが、開始当初は何かにつけてこのドラマまで叩かれていました。「低視聴率」「巨額制作費なのにキムタク敗北」など。
当編集部には木村拓哉のファンは一人もいませんが、今回のドラマについてはいち早く注目しており、さらに4月公開の映画『無限の住人』での演技も注目しています。純粋にこのところ木村さんの「演技や雰囲気が良い」と感じる編集部員が多かったので、世間の評価は知りつつも感じたままを素直に記事に書いたこともあります。
するとやはりというか、記事のコメントに書かれたのが「ステマだろう」「いくらお金をもらった」などの意見。その記事に限らず、木村拓哉さんの記事にはこうしたコメントを見ることがあり、なぜか「木村拓哉をバッシングするのが正義」「木村拓哉を褒めるやつは回し者」とでも言わんばかりの空気も強く感じています。
木村さんが演じ、その格好良さに感動して検察官、ピアニスト、美容師、パイロット、レーシングドライバーなどを目指したという子供たちは少なくなく、それほどまでに世の中に大きな夢を与えてきたのはまごうことなき事実です。
そして「キムタクが演じると、その役柄ではなく木村拓哉というアイドルになってしまう」と言われていたのも昔の話。着実に良い年齢の取り方をしていると認めざるを得ない熟成した演技は『A LIFE~愛しき人~』を見れば一目瞭然です。テレビの中では“キムタク”ではなく1人の外科医・沖田一光という人が闘っています。
今回つくったキムタクごはんには、お新香のたくあんとキムチというなかなか味わい深い具材が2種入り、さらにそこにベーコンとごま油が適度なまろやかさを足してご飯がうまいこと個性の強いそれぞれをまとめてくれています。唯一の調味料・醤油も良い感じに風味を足してくれていますね。レシピを知った当初は何となくの味の先入感からつくる気が全く起きることはありませんでしたが、食べると意外とはまる美味しさ。
どうやら私は昔から各味を知っているからこその情報で勝手に「嫌い」「苦手」と判断していたようです。余計な情報や知識に惑わされず自分できちんと確認し評価することが何事も大切ということですね。
(貴崎ダリア/おたくま経済新聞編集部)