2019年最大級の天体ショーが、7月2日(日本時間3日)に南米アルゼンチンからチリにかけて見られる皆既日食。日本から遠く離れた場所だけに見られない……という人のために、NASAがネットで生中継してくれることになりました。
皆既日食は、太陽と地球の間に月が入り、月で太陽が完全に隠されることで起こる天体現象。この時、月の見かけの大きさが太陽と同じか、それより大きい場合は皆既日食、月の見かけの大きさが太陽より小さいと金環日食になります。
皆既日食は、2017年8月21日(現地時間)に北アメリカ大陸で見られて以来、ほぼ2年ぶり。日本では2012年5月21日に九州から関東にかけて金環日食が見られていますが、日本本土での皆既日食は1963年7月21日に北海道で見られたのが最後となっています。
今回の皆既日食は、チリ中部のラ・セレナからアルゼンチンのブエノスアイレスにかけて、南アメリカ大陸を横断するルート。現地時間の15時22分(ラ・セレナ)から、17時44分(ブエノスアイレス)まで見られることになっています。皆既状態になっているのは最長で4分あまり。
すでに「日食ツアー」で現地に向かう人もいるようですが、NASAがチリのビクーニャからネットテレビの「NASA TV」で生中継をしてくれます。時間は日本時間の7月3日早朝4時~7時。ちょっと早起きして、出勤や通学の前に見るのもいいかもしれません。
ちなみに、日本で次に皆既日食が見られるのは、2035年9月2日。富山から東京、千葉にかけての範囲で午前中(10時ごろ)となっています。なかなか生で見られない皆既日食ですが、どこからでもネット配信で見られるというのは、便利な時代になりましたね。
<出典・引用>
NASA プレスリリース
見出し写真:NASA(2017年8月21日にオレゴン州で撮影された皆既日食)
NASA TV(https://www.nasa.gov/nasalive)
(咲村珠樹)