育児経験者であれば、おそらく誰もが通るであろう「赤ちゃんの夜泣き問題」。何をやっても泣き止まず、途方に暮れていた、もしくは現在進行中で毎夜大変な思いをしているという方も多いのではないでしょうか。

 赤ちゃんがずっと泣いていると「泣き止まないのは自分のせい」とつい自分を責めてしまいがちですが、決してそんなことはありません。今赤ちゃんの夜泣きで困っている方も、夜泣きの時期を過ぎた方にもぜひ見てほしい「夜泣きのフライヤー」がツイッターにて多くの共感を呼んでいます。

 「赤ちゃんが泣き止まない 泣き止まなくて途方に暮れたりイライラしたときの対処法」という見出しの「夜泣きのフライヤー」を公開したのは長野県佐久医師会・佐久市による「教えて!ドクター」プロジェクトチーム(@oshietedocto)。

 子どもの病気、ホームケア、子育て支援情報をツイッターで発信しているほか、「教えて!ドクター」のHPでも公開しています。

「夜泣きのフライヤー」には乳児期の子育てに大事なことが詰まっていた

■ 前提として「自分自身のケアを最優先する」

 フライヤーを見ると目に飛び込んでくるのは、パパママが覚えておきたい大前提が書かれています。

1.赤ちゃんは泣き止まないことがある、とあらかじめ知っておく

2.夜泣きの原因をあまり追究しすぎない

3.赤ちゃんからちょっと離れるなど赤ちゃんが泣いている時に感じる親自身のフラストレーションをケアする

という3つのポイントです。

 親は決して万能ではありませんし、育児がうまくいかないからといって自分を責める必要はありません。少しでも心に余裕を持っておくことこそが、乳児期の子育てにおいて最も重要な事だと、筆者自身の経験からも感じます。

■ 夜泣きの際に調べるべきチェックポイント

 その上で夜泣きの対処法として「試してみる」「確認してみる」「病院を受診する」の3つが挙げられています。

 「試してみる」では授乳やおむつ替え、「確認してみる」ではおむつかぶれはないか、服がきつくないかなど。これらを行ったうえで、赤ちゃんの元気がなくぐったりしている、哺乳が出来ないといった状態の場合は迷わず「病院を受診する」ことを選択しましょう。

■ 自分自身の心を守る行動をとることが何より大事

 フライヤーの下段には「泣き止まなくて途方にくれたりイライラした時の対処法」として、4つの項目と対処が挙げられています。

1.泣いたときのルールをあらかじめ決めておく
 → お父さんやまわりの家族と乗り越えることが大事。泣き止まない大変さを共有

2.外に出てみる
 → 閉塞感から解放され泣きやむことがあります

3.赤ちゃんから離れてみる
 → 目の届く範囲で10分~15分くらい休憩

4.揺さぶっても泣き止みません!
 → 揺さぶるのはとても危険。場合によっては死に至ります

 この中でも特に1の「泣いたときのルールをあらかじめ決めておく」ことはとても重要。我が家でも赤ちゃんが夜泣きしたときは私も妻も必ず起きる、15分ずつで抱っこを交代するといったルールを設けていました。ただでさえ大変な夜泣きなので、つらい気持ちを共有出来るだけでも精神的な負担は軽減できると思います。

 なお、4にもあるように「泣き止まない」からといって「揺さぶる行為は厳禁」です。あまりに泣き止まずに発作的に行動してしまわないよう、1~3を参考にして事前にうまく回避策をとってください。

■ 何をしてもうまくいかないときは「そういうものなんだ」と開き直って!!

 夜泣きに限らず、とにかく乳児期の赤ちゃんの育児は身体的にも精神的にも疲労が蓄積します。色々なアドバイスを聞いたり対処法を学んでいても思い通りにいかないことが多々。

 時には「そういうものなんだ」と開き直り、少しでも自身の心にゆとりを持たせることが、大変な乳児期子育てを乗り越えるためには重要となってきます。

<記事化協力>
教えてドクター佐久@無料アプリ配信中♪さん(@oshietedocto)

(山口弘剛)