木や葉っぱなどに擬態する虫や動物はたくさんいます。しかし、みなさんはサメに擬態するクロワッサンを見たことがあるでしょうか?そんな誰も思いつかないようなユニークな空想生物を作りあげたのは、Twitterユーザーのりんごさん。
りんごさんは普段から、“ものに心があったら”という想像を膨らませた作品作りを、粘土を使用し行っています。そして完成したものはつどSNSにて発表。今回紹介されたのはその中の「擬態シリーズ」です。
「擬態シリーズ2」と題し紹介された今回の写真では、クロワッサンに背びれや尾ひれ、目や口などがつき「クロワッサンがサメに擬態した」ように見える謎生物の作品が紹介されています。
「食べられる直前、防衛本能が芽生えたそうです。運命やいかに……」とツイートしている、りんごさん。それにしても、クロワッサンがサメに擬態って……いったい、どのようにして思いついたのでしょうか。少しお話を聞いてみました。
きっかけはクロワッサンの形を見た時にサメに見えた事と、「もしも食べ物に意識があったら、食べられる時どう思うんだろう」と考えた事。そこから「食べられたくないと願って、食べられないようにするならどうする?」と、クロワッサンの気持ちになって想像を膨らませてみたそうです。
そして、「人間が恐れる存在は何か?」と考えた結果、人間を食べる側のサメに擬態させようと思いついたとのこと。
「擬態するなら葉っぱとか枝とか動かないものになるのが普通ですが、人間を捕食する側に変身するのは能動的で強気ですよね」とその理由を語っています。
ちなみに作り方は、石粉粘土を適量手に取り、サメのシルエットに近い形に固めて半日乾燥。その後、クロワッサンのシルエットに近くなるように粘土を盛って形を整え、サメにも見えるようにヒレを付けて口を削ったとのこと。さらに1日、乾燥させたら絵具で着色してニスで光沢を出したら、やっと完成。いろいろな手間がかかっているんですね。
また、前・横・後ろ、どこから見てもサメの印象を与える形にするために、何度も粘土を盛って修正を重ねたのだとか。大変だ……。こだわりは「サメの口(先端)の上向き具合」とのことです。
そんな大変な作業とこだわりの甲斐もあってか、コメント欄には「飼いたい」という声もあり、りんごさんは「食べられる運命を回避できて大成功と思いました」と満足している様子。
しかし、「かわいくて逆に食べたい」というコメントも……。これには「擬態したのが裏目に出たようです。サメになって、むしろ目立ちました」と笑っていました。やはり、クロワッサンはどちらにしても食べられてしまう運命のようです。
【擬態シリーズ 2】クロワッサンがサメに擬態しました。食べられる直前、防衛本能が芽生えたそうです。
運命やいかに…。 pic.twitter.com/JEY5zSfklg— りんご (@Ringoclay) August 24, 2021
<記事化協力>
りんごさん(@Ringoclay)
(佐藤圭亮)