昨今、巷では「70歳のガンプラモデラー」がSNS等で話題となりましたが、埼玉県在住の石川宣明さん(以下、石川さん)もまた、今年(2022年)で71歳というジオラマ作家。還暦を目前にした59歳の頃から、「鉄道模型」を用いたジオラマを制作しています。
先日は、往年の名作アニメ「魔女の宅急便」をイメージしたファンアートをTwitterで紹介。反響を集めました。
「金曜ロードショーで『魔女の宅急便』が放映されます。私の制作した『魔女の宅急便風ジオラマ』今回ターンテーブルで回しています。」
投稿翌日(2022年4月29日)にテレビ放映されるのに合わせて、以前制作したというジオラマを紹介した石川さん。
先述の通り、鉄道模型歴12年の石川さんですが、2012年から2019年にかけては、「ジブリアニメ」に登場する鉄道を題材としたものつくりをされていたそうです。本作は2013年初めから約4か月かけて制作。
「魔女の宅急便」もまた、劇中の随所に鉄道が登場する作品。石川さんは、主人公キキが宅急便の仕事をしながら滞在する、「コリコ」の街並みを題材にしています。
コリコに登場する「電車」といえば、赤いカラーリングが印象的な路面電車。石川さんが今回投稿した約45秒間の動画では、車両はもちろん、線路上で走行している姿が映し出されています。
さらに街並みや、劇中終盤に登場する飛行船「自由と冒険号」の姿も見られます。TV放映直前というタイミングもあってか、動画には、多くの人が思わず胸高鳴る反響を集めることに。
一時期は、ライフワークと化していた石川さんの「ジブリの鉄道模型ファンアート」。7年間で12ものジオラマを作り上げました。
今回取材するにあたり、他の作品画像も提供いただいたのですが、「天空の城ラピュタ」「となりのトトロ」「紅の豚」「千と千尋の神隠し」「ハウルの動く城」「風立ちぬ」「コクリコ坂から」といった、ジブリ作品を題材にしたジオラマがズラリ。
石川さん曰く、あくまで作品“風”ということですが、いずれについても一目見ただけで「あ、これは!」と高揚させるものばかりです。
現在は、他の鉄道を題材にされていますが、制作意欲は依然として旺盛。東京芸術劇場にて、3月21日・22日にかけて開催された「第7回池袋鉄道模型芸術祭」では、「ジオラマサーカス」と名付けた作品を出展しました。齢70を過ぎても、情熱と探求心は増すばかりです。
<記事化協力>
石川宜明さん(@itchan0324)
(向山純平)