株式会社ネクソンが運営を行っている、2DMMORPGの先駆的存在「メイプルストーリー」が、誕生国の韓国にて2023年4月29日、20周年を迎えたそうです……!時の流れが早すぎるぅ~。

 「メイプルストーリー」(略称:メイプル)は横スクロール型のアクションゲームという「カジュアルさ」を備えつつ、誕生した2003年当時はまだ作品数が多くなかった「大規模多人数同時参加型オンラインロールプレイングゲーム(MMORPG)」という要素を兼ね備えていました。しかも最も大きな特徴だったのが2Dであること。

 当時のオンラインゲームはPCスペックをそれなりに求める作品が多かったのに対し、2Dであったことにより他のゲームより要求が低く、比較的誰でも参加しやすい気軽さをもっていたのです。

 日本では韓国から遅れること約半年後の2003年12月3日に正式サービスを開始しています。以降、日本のオンラインゲーム業界でも爆発的に知名度をあげ、多くのユーザーを獲得。PCスペックの影響もあり、他のゲームに比べて初期ユーザーの年齢層は低く、学生たちも多く存在していました。今の30代~40代の人の中には「メイプルは青春の一ページ」なんて人もいるのではないでしょうか。

 筆者は日本でのメイプル正式リリースのしばらく後から、ゲーム業界に在籍していたことがあります。開始から1~2年たった時期でしたが、オンラインゲームの2D&アクションゲームジャンルにおいては、まちがいなく国内でもトップクラスの人気を誇っていました。当時オンラインゲーム業界がPRに最も力をいれていた「ネットカフェ」では、オンラインゲーム対応店舗のほとんどで展開されていたのではないでしょうか。

 なんで「ネカフェ?」という声が聞こえてきそうなので知らない人のために補足すると、当時は高価な高スペックPC推奨のオンラインゲーム作品が多かったこと、ネット環境も今ほど充実してはいなかったことなどから、自宅ではなくネカフェでオンラインゲームを楽しむ人が多くいたためです。よってゲーム各社には「ネカフェ担当」が置かれたほどPRに力をいれた場所でした。

 そんな「メイプルストーリー」が韓国ではなんと20周年……日本20周年はもう少し後のこととなりますが、いやいやいや時の流れってマジではやいな、と驚きが隠せません。しかも過酷なオンラインゲームジャンルにおいて、20年もサービスがつづけられるなんて。サービス開始しても数年すれば終わる作品が珍しくないなか、これだけ長期続いているのはそれだけファンに支持され続けている証でしょう。

 なお20周年を記念し、韓国では大規模なゲーム内イベントを開催。4月28日~30日に行われたオフラインイベントには、6千人ものプレイヤーが来場したそうです。日本でも何か行われるかな?期待したいところです。

<参考>
株式会社ネクソン 5月2日配信プレスリリース

【宮崎美和子:筆者プロフィール】
鹿児島県産。放送関連、印刷、ソフト開発会社を渡り歩きさまざまな職種を経験。ライターデビューもこの頃。その後ゲーム会社に転職しMD(主にサブライセンス管理)を担当。2社目のゲーム会社ではマーケティングの後、運営・システム関連を管理職として担当。2008年にWEBライターとして独立。得意分野はオカルト、ネットの話題、過去職の経験から著作権と雑多。趣味は読書。40すぎてバレエを習い始めました。