おたくま経済新聞

ネットでの話題を中心に、商品レビューや独自コラム、取材記事など幅広く配信中!

84牌入りの狂気のカプセルトイ「ミニチュアドンジャラワンピース」で遊んでみた

 「ドンジャラ」と言えば、麻雀のルールを簡略化した、子どもから大人まで楽しめるテーブルゲーム。実際にプレイしたことはなくても、テレビCMやおもちゃ屋さんで見たことがあるという方は多いと思います。

 そんなドンジャラが、なんと一式カプセルトイになって新登場したのだとか。「一体どういうこと?」と、聞いただけでは全く理解が出来ない為、実際に購入して確かめてみることにしました。

  • ■ 人気アニメ「ワンピース」のミニチュアドンジャラ

     商品名は「CAPCHARA(カプキャラ)ミニチュアドンジャラ ONEPIECE」。そう、人気アニメ「ワンピース」のキャラクターたちが牌の絵柄に使われているアイテムです。

     価格はなんと800円(税込み)という、カプセルトイとしては高額の部類。そのため、通常のカプセルトイ売場にはない「プレミアムガシャポン」取り扱い店舗のみでしか販売されていないので、探す時は注意しましょう。

     筆者も最寄りの店舗を調べ、現地に赴くと……おっ、ありました。改めて台紙を見てみると、どうやら大きいカプセルの中に、ミニサイズの牌や牌立てが仕込まれている、という内容であるもよう。

    無事に発見

     ラインナップは全2種類。違いは絵柄のみで、どちらを引いても必ずドンジャラが遊べるというのは、狙いがなかなか出ないこともあるカプセルトイにおいて非常に良心的と言えるでしょう。

     500円玉1枚と100円玉3枚を入れて、ハンドルを回すと……出てきたのは青色のカプセル。これは「セットA」になるようですね。それでは、早速自宅に持ち帰って遊んでみたいと思います。

    出てきたのは青色のカプセル

    ■ 中を開けると無数のパーツが……準備は全て手作業

     実はドンジャラではほとんど遊んだことがない超初心者の筆者。ワクワクした気持ちでカプセルを開封すると……「エッ、ナニコレ?」出てきたのは、なんとCTスキャンのように輪切りになったパーツでした。

    出てきたのは層状になったパーツ

     層状になっているパーツをよく見ると、そこにはルフィやゾロといったキャラクターが描かれた極小サイズの牌が、プラモデルのランナー状になって連なっているではありませんか。その大きさは横8mm×縦11mm。取扱説明書によると、まずは84つある牌をすべて切り離していく必要があるようです……噓だろ……。

    この小ささは狂気レベル

    ニッパーでパチパチ

     ニッパーを使ってパチパチと切り進め、ようやく全部終わった!……と思いきや、これで終わりではありません。続けて牌の背面に青いシールを貼っていきます。ピンセットを使い、慎重にペタリペタリ。こんな作業をカプセルトイに実装するとは……もはや制作側の狂気すら感じます。

    シールをぺたぺた

     作業開始からおよそ1時間強、ようやく全ての準備が整いました。完成した際はやり切った達成感で心が満たされていましたが、本来の目的を忘れてはいけません。そう、これでようやくドンジャラが遊べる、いわばスタート地点に立った段階なのです。

    全部切り終わったところ

    シールを貼り終わったところ

    ■ ルールは単純明快 専用サイトでは得点表やチップのダウンロードも

     前述の通り、筆者はドンジャラの超初心者であるため、まずはルールを覚えるところから。取扱説明書にあるQRコードをスマホ等で読み取ると、遊び方のページが開くので読み込んでいきます。

     役の種類によって得られる点数が異なるというルールもありますが、今回は同じ色の背景の牌を3つ×3パターン揃えれば上がりという単純なルールでプレイしていきます。

    公式サイトには得点表も

     なお、役の種類が書かれた得点表や、チップも遊び方のページからダウンロード可能。チップの単位が「ベリー」になっていたり、役の種類も「グランドラインの強者たち」「新旧七武海の実力」といった、作品にちなんだものもあるので、原作を知っていればよりゲームを楽しめるでしょう。

    ■ 家族4人でゲーム開始 展開にハラハラドキドキ

     気を取り直して、筆者と妻、そして子ども2人の4人でゲーム開始。まずは牌立ての前にミニ牌を並べていきますが、とにかく小さいため、なかなかきれいに整列できず……多少の歪みは気にせず、進めていきます。

     その後順番に山から牌を取り、手持ちと入れ替えたり、捨てたりしながら、役をそろえていきます。「ポン」や「チー」といったルールがなく、原則独力で役をそろえていくことになるため、相手の捨て牌を見ながら、何が山に残っているか、など考えながら進めていかなければいけません。ドンジャラ、なかなか奥深い。

    ゲームを進めていきます

     あと1個で上がり、という場合には、捨て牌を横向きに置き「リーチ」を宣言。この場合のみ、相手の捨て牌で上がることが出来る、いわゆる「ロン」が宣言できます。今回最初にリーチを迎えたのは妻でした。

     続けて、筆者、長女がリーチ。誰が一番最初に上がるのか……ドキドキしながら牌を捨てたその時!「ドンジャラ!」と声を上げたのは妻。筆者の捨てたサンジの牌を取り、見事勝利を収めました。

    妻が勝利

    ■ 極小サイズながらもドキドキワクワク感は健在

     基本的な遊び方であれば、特に難しく感じることもなく、全員が初心者でもスムーズに遊ぶことが出来ました。さすがは筆者の幼少時から長く愛されているゲームだけあります。

     惜しむらくは、やはりそのサイズ感でしょうか。800円で購入できるとはいえ、ミニサイズだとやはり非常につかみづらく、ゲームの進行に手間取る場面も。また、パーツを切ったり、シールを貼ったりという準備も思った以上に大変でした……。

    とにかく準備が大変

    牌の種類

     しかしながら、小さくとも「あと1個であがり!」という状態のドキドキワクワク感は、まさにパーティゲームの醍醐味。その興奮はたとえミニサイズになっても健在でした。

     そして何より「カプセルトイにドンジャラを一式詰め込んでしまおう」という、バンダイの心意気たるや。これが実現可能なら、あのゲームやこのゲームもカプセルトイに出来るのでは……なんて、今後の可能性を感じずにいられなかった筆者でした。

    <参考>
    ガシャポン公式サイト「CAPCHARA ミニチュアドンジャラ ONEPIECE 遊び方

    (山口弘剛)

    あわせて読みたい関連記事
  • カービィが駅員さんに変身!阪急電車コラボのガシャポン登場
    ゲーム, ニュース・話題

    カービィが駅員さんに変身!阪急電車コラボのガシャポン登場

  • PS・PS2の名作ソフトが手のひらサイズに 再現度の高さに驚愕
    ゲーム, ニュース・話題

    PS・PS2の名作ソフトが手のひらサイズに 再現度の高さに驚愕

  • カプセルトイ「ミニチュアリングライト」レビュー 小物撮影のお供を試してみた
    商品・物販, 経済

    カプセルトイ「ミニチュアリングライト」レビュー 小物撮影のお供を試してみた

  • ジャックのコンパスをゲットせよ!「パイレーツ・オブ・カリビアン」の激アツガチャを回してみた
    商品・物販, 経済

    ジャックのコンパスをゲットせよ!「パイレーツ・オブ・カリビアン」の激アツガチャを…

  • 全員同じ顔? あだち充作品のエース5人がカプセルトイに
    アニメ/マンガ, 商品・グッズ

    全員同じ顔? あだち充作品のエース5人がカプセルトイに

  • ハイパーヨーヨーがガシャポン界に降臨 中学ぶりに全力スリープしてみた
    商品・物販, 経済

    ハイパーヨーヨーがガシャポン界に降臨 中学ぶりに全力スリープしてみた

  • 再生ボタンであの音が!「PlayStation」歴代コントローラーがガシャポン化
    ゲーム, ホビー・グッズ

    再生ボタンであの音が!「PlayStation」歴代コントローラーがガシャポン化…

  • 手のひらネットワーク機器3
    商品・物販, 経済

    「手のひらネットワーク機器3」発売開始 ITインフラを再現した精巧ミニチュアにN…

  • 「ワンピース」に酷似と注目のゲーム2作品がMy Nintendo Storeから削除
    ゲーム, ニュース・話題

    「ワンピース」に酷似と注目のゲーム2作品がMy Nintendo Storeから…

  • 「ダイドードリンコ×ガシャポン」コラボ第2弾
    アニメ/マンガ, 商品・グッズ

    「復刻堂 ウルトラマンシリーズ」がガシャポンで再登場、全7種のミニチュアチャーム…

  • 山口 弘剛‌Writer

    記事一覧

    鹿児島出身・鹿児島在住。私生活では妻と共に2人の子どもを子育てしながら、地元のサッカークラブを熱烈応援中。仕事は元アパレル店長、元ゲームショップ店長を経験。現在はライター、イラストレーターとして活動。

    ▼こちらのライターの最新記事▼

  • これが本当のクソゲー?異色の高難易度アクション「ウンコテクニカ」デモ版がSteamで配信開始
    ゲーム, ニュース・話題

    これが本当のクソゲー?異色の高難易度アクション「ウンコテクニカ」デモ版がStea…

  • 「The SURIMI」
    商品・物販, 経済

    紀文の新商品「The SURIMI」が自主回収へ 腐敗臭の発生で健康被害の恐れ

  • 26年前のMMORPG「Dark Ages」、YouTuberの挑戦で限界集落から奇跡の再生
    ゲーム, ニュース・話題

    26年前のMMORPG「Dark Ages」、YouTuberの挑戦で限界集落か…

  • 「アクスタにしたい」 ポメラニアンの美しすぎる直立姿に爆笑
    インターネット, おもしろ

    「アクスタにしたい」 ポメラニアンの美しすぎる直立姿に爆笑

  • 世代を超えて楽しむコスプレ 93歳ひいおばあちゃんの「ソフィー」にほっこり
    アニメ/マンガ, ニュース・話題

    世代を超えて楽しむコスプレ 93歳ひいおばあちゃんの「ソフィー」にほっこり

  • 「本物?」と二度見必至 超絶技巧で描かれた「はぐれメタル」の色鉛筆画に驚愕
    ゲーム, ニュース・話題

    「本物?」と二度見必至 超絶技巧で描かれた「はぐれメタル」の色鉛筆画に驚愕

  • トピックス

    1. 偽ファッション広告

      偽ファッション広告がGoogle広告に大量出現 サポート詐欺被害に注意

      2025年9月上旬からGoogle広告に偽ファッションサイトが急増。数秒で「Windows Defe…
    2. 邪悪なAI搭載「絶対にバズるSNS」で理不尽な炎上を疑似体験→リアルすぎて怖くなった

      邪悪なAI搭載「絶対にバズるSNS」で理不尽な炎上を疑似体験→リアルすぎて怖くなった

      Webコンテンツ「絶対にバズるSNS」が9月15日公開。9月26日公開映画「俺ではない炎上」と連動し…
    3. 26年前のMMORPG「Dark Ages」、YouTuberの挑戦で限界集落から奇跡の再生

      26年前のMMORPG「Dark Ages」、YouTuberの挑戦で限界集落から奇跡の再生

      26年前にリリースされたMMORPG「Dark Ages」をご存じでしょうか。年月とともに人口は減少…

    編集部おすすめ

    1. 英国伝統のうなぎ料理は“水槽の味”?日本にはない「ゼリー寄せ」の衝撃

      英国伝統のうなぎ料理は“水槽の味”?日本にはない「ゼリー寄せ」の衝撃

      日本でうなぎといえば、甘いタレをつけて香ばしく焼き上げた「蒲焼き」が定番のスタイル。白焼きなどもあるにはありますが、うなぎといえばやっぱり蒲…
    2. たこばさんの「糸こんにゃく炒飯」

      えっ…これ糸こんにゃく!?目も舌も騙される“ヘルシー炒飯”を実際に作ってみた

      「糸こんにゃくで作った炒飯が本物そっくりに仕上がる」と聞いたら、信じられるでしょうか。大阪市のたこ焼き店「たこ焼たこば」の店主がSNSに投稿…
    3. 虎ノ門ヒルズの「どこか奇妙な職業体験」が話題 ゴミを拾いながら物語の世界へ没入

      虎ノ門ヒルズの「どこか奇妙な職業体験」が話題 ゴミを拾いながら物語の世界へ没入

      虎ノ門ヒルズで清掃員の仕事を疑似体験しながら、非日常な体験に巻き込まれていく……そんな不思議な没入型体験イベント「どこか奇妙な職業体験 虎ノ…
    4. あれー?どこかなー?伸びしろしかない3歳児の“全力”かくれんぼが手強すぎる!

      あれー?どこかなー?伸びしろしかない3歳児の“全力”かくれんぼが手強すぎる!

      子どもにとってかくれんぼは、ハラハラドキドキのスリリングな遊び。自分だけにしか分からないであろう隠れ場所を見つけて「ここなら大丈夫」「絶対見…
    5. プリキュア映画ぬりえコンテスト、第三者による不正応募判明 公式が謝罪と訂正

      プリキュア映画ぬりえコンテスト、第三者による不正応募判明 公式が謝罪と訂正

      アニメ映画「映画キミとアイドルプリキュア♪ お待たせ!キミに届けるキラッキライブ!」公式は9月12日、「キミプリ♪ぬりえコンテスト」において…
    Xバナー facebookバナー ネット詐欺特集バナー

    提携メディア

    Yahoo!JAPAN ミクシィ エキサイトニュース ニフティニュース infoseekニュース ライブドア LINEニュース ニコニコニュース Googleニュース スマートニュース グノシー ニュースパス dメニューニュース Apple ポッドキャスト Amazon アレクサ Amazon Music spotify・ポッドキャスト