数多くの名場面でも知られるアニメ映画「天空の城ラピュタ」。特に物語後半、ムスカ大佐がラピュタ内部にて、黒い石に書かれた古代ラピュタ文字を読むシーンが強く印象に残っている方も多いでしょう。
そんな同シーンを再現した作品がXで大きな注目を集めています。黒い石に飛行石をかざすと文字が赤く光るだけでなく、なんとスマートロック機能付きでカギの開閉も出来てしまうんです!最高のファンアートだと思わんかね?
作者はIoTやDXのコンサルタントとして活動しつつ、東京都にあるコワーキングスペース「秋葉原ハッカースペース」を運営し、電子工作やIoTのワークショップ教室を開催している「Steve Kasuya」さん。
「映像の中にしか存在しない『黒い石』を、現代の科学を使って実物にしてみたい」と思ったことが、制作を始めたきっかけ。2022年12月ごろに作り始め、翌月には飛行石をかざして文字を光らせるところまで完成させており、当時の投稿にも、その再現ぶりに称賛の声が寄せられていました。
その後、この仕組みを用いて、「別の場所のお城のようなものからレーザーが照射されて、何かを燃やせるもの」にアレンジしようと考えたものの、さすがに危ないので断念。そこで家の中で役立つもののほうがいいと思い、スマートロックにすることを閃いたのだそう。
スマートロックと言えば、Androidのスマートフォンにおいてロックを解除するために指で画面をなぞるアレを思い浮かべますが、今回の作品も同様の仕掛けをイメージしており、文字の下に埋め込まれたセンサーを使って、動作を制御しています。
これまでにもラピュタの黒い石を模したファンアート作品は有志たちの手により作られてきましたが、まさかスマートロックと結びつけるとは。斬新なアイデアに、ついた「いいね」の数は8万件超。「うちにも欲しい」「使ってみたい!」という期待の声が多数寄せられています。
今後はより精度を高めて、来客が帰る際に内側で操作してもらったり、自分でも黒い石を持ち歩いて、玄関の外側で操作するなどの実用化を考えているとのこと。操作中は、つい劇中の名セリフをつぶやいてしまうこと間違いなしでしょう。
ラピュタの黒い石を再現して、飛行石かざすとスマートロックの開け閉めができるようにしてみました。
黒い石内部には電池駆動のRaspberry Pi Pico W(ラズパイピコW)が入ってます😀 pic.twitter.com/RaVB9rTY7Q
— Steve Kasuya / Raspberry Pi & 電子工作 (@SteveKasuya2) January 21, 2024
<記事化協力>
Steve Kasuyaさん(@SteveKasuya2)
(山口弘剛)