おたくま経済新聞

ネットでの話題を中心に、商品レビューや独自コラム、取材記事など幅広く配信中!

インスタ新機能に阿鼻叫喚 リアルタイムの位置情報が共有可能な仕様に

 Instagramに「位置情報共有」機能が搭載されました。日本では2025年4月9日(日本時間:4月10日)リリースの最新アップデートで実装された模様です。

 これは、任意の相手に自身の位置情報や、投稿でタグ付けした場所を、地図上で知らせることが出来る機能です。使い方によっては便利と言えるかもしれませんが、設定によっては自宅の位置などプライベートな情報が流出してしまう可能性も。ネット上には注意を促す投稿が相次いでいます。

  •  新たに搭載された「位置情報共有」機能は、InstagramのDM画面にある「地図」から利用可能です。メッセージ上部に新たなアイコンが追加されています。

    InstagramのDM画面にある「地図」から利用可能

    地図アイコン

     これをタップすると、「位置情報をシェアする相手」を選ぶことができ、「共通のフォロワー」「親しい友達(友達を選択)」「特定のアカウント(友達を選択)」「次のアカウントに表示しない」から選択可能。

    「非表示モード」の選択肢がない場合

     位置情報を表示させたくない場合はとりあえず「特定のアカウント(友達を選択)」を選択しておいて友達を選択しないでおくか、画面最下部の「後で」を押して画面をスキップし、スマホ本体の位置情報設定をオフにして対応してみてください。

    位置情報が地図上で確認できる

     また、一旦位置情報の共有を許可したものの、あとで変更したい場合には地図画面右上の太陽マークのようなアイコンから、「位置情報をシェアする相手」の画面を出すことができます。この画面では選択肢に「非表示モード」が加わっているので、この選択肢を選択してください。

    「位置情報をシェアする相手」を選択

     位置情報共有アプリと言えば、たしかにこれまでにも「Zenly」や「whoo」などのサービスがありましたが、これらはあくまで位置情報の共有が目的のアプリ。

     今回のように、すでに多くのユーザーが利用しているSNSに搭載されてしまうことは全く性質が異なる話であり、その相性は著しく良くないと言えそう。SNSでは身分を明かさず、匿名で運用している方がほとんどでしょうから、うっかり住所が特定されてしまった……なんて可能性も十分に考えられます。

     Instagramにはこれまで、DMのやり取りの中で、自身の位置情報を知らせる機能は備わっていました。このようにリアルで繋がりのある知り合い同士の待ち合わせなどには便利かもしれませんが、不特定多数が見られる状況となるのはリスクが高いと言わざるを得ません。

     心配な方はアプリ上の設定に加え、スマホ本体設定における位置情報の設定もオフにしておくほうが絶対的に安心でしょう。

    心配な方はアプリ自体の位置情報設定をオフに

     なにより危険を感じたのは、これ程重要な機能が事前に何の予告もなく、サイレント追加されていたこと。いろいろな狙いや考えがあっての新機能リリースかとは思いますが、あらかじめ日時などが知らされておけば、こうした騒ぎにもならなかったのでは……。

    追記・変更:公開後に「位置情報をシェアする相手」の画面が2パターンあることがわかりました。対応詳細について、追記・変更を加えました。(10時16分)

    (山口弘剛)

    あわせて読みたい関連記事
  • フォロワー1万人超の“焼き芋アカ”が美容アカに SNSで繰り返される「アカウントロンダリング」の構造
    インターネット, 社会・物議

    フォロワー1万人超の“焼き芋アカ”が美容アカに SNSで繰り返される「アカウント…

  • 松山ケンイチ「誰も傷つけない悪口選手権」を開始 SNS時代に投げかける新たな試み
    エンタメ, 芸能人

    松山ケンイチ「誰も傷つけない悪口選手権」を開始 SNS時代に投げかける新たな試み…

  • チョコレートプラネットが炎上発言を謝罪 2人揃って頭を丸める
    エンタメ, 芸能人

    チョコレートプラネットが炎上発言を謝罪 2人揃って頭を丸める

  • 邪悪なAI搭載「絶対にバズるSNS」で理不尽な炎上を疑似体験→リアルすぎて怖くなった
    インターネット, おもしろ

    邪悪なAI搭載「絶対にバズるSNS」で理不尽な炎上を疑似体験→リアルすぎて怖くな…

  • 前澤友作さん、新SNS立ち上げへ 偽広告問題に危機感
    インターネット, 社会・物議

    前澤友作さん、新SNS立ち上げへ 偽広告問題に危機感

  • 「mixi2」PCブラウザ版が提供開始 一部機能に限定も利便性向上
    インターネット, サービス・テクノロジー

    「mixi2」PCブラウザ版が提供開始 一部機能に限定も利便性向上

  • SNS拡散のカギは「誰がシェアしたか」 朝日新聞社など共同研究(画像:PhotoACより)
    社会, 経済

    SNS拡散のカギは「誰がシェアしたか」 朝日新聞社など共同研究

  • 「Xブロックチェック」に要注意 トレンド入りした危険なサービスとは?
    インターネット, 社会・物議

    「Xブロックチェック」に要注意 トレンド入りした危険なサービスとは?

  • 「○○アンバサダーに投票して」DMに要注意 SNS乗っ取りの手口に警戒を
    インターネット, 社会・物議

    「○○アンバサダーに投票して」DMに要注意 SNS乗っ取りの手口に警戒を

  • Blueskyが新たな認証制度を導入 青いチェックマークで信頼性を可視化
    インターネット, サービス・テクノロジー

    Blueskyが新たな認証制度を導入 青いチェックマークで信頼性を可視化

  • 山口 弘剛‌Writer

    記事一覧

    鹿児島出身・鹿児島在住。私生活では妻と共に2人の子どもを子育てしながら、地元のサッカークラブを熱烈応援中。仕事は元アパレル店長、元ゲームショップ店長を経験。現在はライター、イラストレーターとして活動。

    ▼こちらのライターの最新記事▼

  • BOSSが大相撲とコラボ 「両国ブレンド」の微糖缶「土俵際の底力」発売へ
    商品・物販, 経済

    BOSSが大相撲とコラボ 「両国ブレンド」の微糖缶「土俵際の底力」発売へ

  • 「本屋で、夜明けだ。」 紀伊國屋書店新宿本店が初のオールナイトフェス「KINOFES 2026」開催
    企業・サービス, 経済

    「本屋で、夜明けだ。」 紀伊國屋書店新宿本店が初のオールナイトフェス「KINOF…

  • Netflixシリーズ「イクサガミ」シーズン2制作決定 世界を熱狂させた“侍バトルロワイヤル”が再び
    TV・ドラマ, エンタメ

    Netflixシリーズ「イクサガミ」シーズン2制作決定 世界を熱狂させた“侍バト…

  • 大阪王将が餃子の皮から生まれたドーナツ「ぎょーナツ」発売 まさかの「餃子味」も
    商品・物販, 経済

    大阪王将が餃子の皮から生まれたドーナツ「ぎょーナツ」発売 まさかの「餃子味」も

  • 「『刀剣乱舞 ONLINE』 鶴丸国永の恵方巻」
    商品・物販, 経済

    ファミマ、2026年恵方巻に「刀剣乱舞」再臨 鶴丸国永をイメージ

  • 検証の結果、頭がハンマーの形をしているため「釘はしっかり打てます」という結論に
    商品・物販, 経済

    ロマン全振り「ハンマーヘッドシャークハンマー」発売 ただし……使いやすさは使い手…

  • トピックス

    1. 「LINEグループ作成」を要求する詐欺メールに注意 海外のサイバー監視が日本向け攻撃を警告

      「LINEグループ作成」を要求する詐欺メールに注意 海外のサイバー監視が日本向け攻撃を警告

      海外のサイバー脅威情報を発信する「Hackmanac」が12月19日、日本国内の複数の組織を標的とし…
    2. 電話対応の様子(NORAD Tracks Santa Newsroom)

      NORAD、サンタ追跡作戦に万全の体制 即時追跡方針を強調

      米国防総省は、北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)による重要ミッション「サンタ追跡作戦」を、2025…
    3. Google、ダークウェブレポートを終了 実用的な対処支援へ重点移行

      Google、ダークウェブレポートを終了 実用的な対処支援へ重点移行

      Googleは12月16日、個人情報がダークウェブ上に流出していないかを確認できる「ダークウェブ レ…

    編集部おすすめ

    1. 「漆黒の指輪」は実在したものの……サン宝石、カプセルトイ「中二病が疼くリング」の“誇大表現”を謝罪

      「漆黒の指輪」は実在したものの……サン宝石、カプセルトイ「中二病が疼くリング」の“誇大表現”を謝罪

      アクセサリーや雑貨の販売で知られる「サン宝石」は12月16日、同社が展開するカプセルトイ「中二病が疼くリング」について、公式サイトおよびSN…
    2. 雨や洪水の警報が変わる 新・防災気象情報、警戒レベル表示で行動判断しやすく

      雨や洪水の警報が変わる 新・防災気象情報、警戒レベル表示で行動判断しやすく

      国土交通省と気象庁は12月16日、雨や洪水などの危険を伝える「防災気象情報」について、2026年(令和8年)の大雨シーズンから新たな運用を始…
    3. コミケの名物現象がまさかのグッズ化 「食べられるコミケ雲(わたあめ)」爆誕

      コミケの名物現象がまさかのグッズ化 「食べられるコミケ雲(わたあめ)」爆誕

      夏コミ名物、会場の熱気と参加者の汗が昇華して天井付近に発生するという伝説の現象「コミケ雲」。まさかそれを口にできる日が来るとは、誰が想像した…
    4. Reactに「CVSS 10.0(最高)」の脆弱性 IPAが注意喚起

      Reactに「CVSS 10.0(最高)」の脆弱性 IPAが注意喚起

      情報処理推進機構(IPA)は12月10日、多くのウェブサービスで使われている開発技術に重大な問題が見つかり、国内でも悪用したとみられる攻撃が…
    5. ライバー事務所4社に公取委が注意 「移籍しづらい」契約に懸念

      ライバー事務所4社に公取委が注意 「移籍しづらい」契約に懸念

      ライブ配信アプリ「Pococha(ポコチャ)」で活動するライバーをサポートしている事務所4社が、所属ライバーの“退所後の活動”を不当にしばっ…
    Xバナー facebookバナー ネット詐欺特集バナー

    提携メディア

    Yahoo!JAPAN ミクシィ エキサイトニュース ニフティニュース infoseekニュース ライブドア LINEニュース ニコニコニュース Googleニュース スマートニュース グノシー ニュースパス dメニューニュース Apple ポッドキャスト Amazon アレクサ Amazon Music spotify・ポッドキャスト