電車に乗っていて、向かいの人がスマホをいじっている時。「あれ、カメラこっち向いてない?」「もしかして撮られてる?」と不安になった経験はありませんか?逆に、ただゲームやSNSを見ているだけなのに「今の角度、盗撮だと思われたかも……」とヒヤッとしたことがある人もいるかもしれません。
ソフトバンクが12月16日に公開したWEB動画「撮られてるかもミュージカル」篇は、そんな公共交通機関でのスマホ利用に潜む「あるある」な違和感や不安をテーマにした作品です。
■ 山寺宏一が「1人4役」でスマホの声を怪演
動画の舞台は電車の車内。席に座るお笑い芸人・上田航平さんが、向かいの乗客のスマホのカメラレンズが自分に向いていることに気づき、「撮られてるかも……」と疑心暗鬼になるところから物語は始まります。
すると突然、乗客たちが手にするスマホがキャラクター化。「僕らは悪いスマホじゃない!」「信じてくれよ~!」と、歌とダンスで上田さんに迫るミュージカルが幕を開けます。
この個性豊かなスマホキャラクターたちの声を担当しているのが、声優の山寺宏一さん。なんと1人で4役を演じ分けており、コミカルかつ巧みな演技で「撮るつもりはないのに誤解されてしまう」スマホ側の悲哀(?)を代弁しています。
動画の最後には、「カメラは下に!」「カメラを隠す!」といった、誤解を招かないためのちょっとした配慮を提案。お互いが気持ちよく過ごすためのヒントが込められた内容となっています。
■ 「スマホを悪者にしない」制作の想い
今回の動画制作にあたり、ソフトバンクの担当者は「スマホや通信サービスを提供するだけでなく、それらを『安心して、気持ちよく使える社会』をつくることも自分たちの大切な役割」とコメント。
公共空間でのカメラ問題というセンシティブなテーマを扱いながらも、「スマホそのものを悪者にするのではなく、ちょっとした意識や配慮でお互いがより気持ちよく過ごせることを、ユーモアを交えて描いています」と、企画の意図を語っています。
■ 車内の「カメラ」に関する意識調査結果 若年層ほど敏感になる傾向が
動画の公開に合わせ、ソフトバンクは首都圏および関西圏の15歳〜69歳の男女500人を対象に「車内におけるスマホのカメラレンズに関する意識調査」を実施しました。その結果からは、多くの人が抱える「モヤモヤ」の実態が浮き彫りになっています。
まず、車内で「他人のスマホのカメラが自分に向けられているかもしれない」と感じた経験がある人は、全体の35.4%という結果に。年代別に見ると、20代以下で49.0%、30代で53.0%と、若い世代ほど敏感になっている傾向が見られました。
さらに踏み込んで、「撮られているかもしれない」と不安や不快感を感じたことがある人は28.0%。約4人に1人がこのストレスを感じています。特に20代以下では41.0%と高い数値を示しました。
実際に「撮られているかも」と感じた際、どのような行動をとったかを聞いたところ(複数回答)、最も多かったのは「席を移動する、車両を変える」で40.7%。次いで「相手から目をそらす、下を向く」(37.9%)、「相手のスマホを注視する」(35.0%)と続き、多くの人が自衛策を講じていることがわかります。
一方で、スマホを操作している側も不安を抱えています。「他人を勝手に撮っていると誤解されているかもしれない」と感じた経験がある人は24.6%。こちらも約4人に1人の割合です。
こうした誤解を避けるため、40.2%の人がスマホの持ち方などを「意識している」と回答。具体的な工夫としては、「カメラのレンズを指で隠す」「カメラを下にむける」「スマホケースを手帳型にする」といった対策が挙げられました。
誰もが加害者にも被害者にもなりうる、車内のスマホ・カメラ問題。もちろん実際に撮影を行っていなくとも、相手に不安を与えているかもしれない、相手から不審がられているかもしれない、と考えることは、公共の場において大事にしなければならないマナーです。
動画で提案されているように、レンズを指で覆ったり、少し下に向けるといった「小さな配慮」が、みんなが電車やバスを気持ちよく利用するための安心につながるのかもしれません。



















































