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「おもしろすぎて痺れる」「ミステリの面白さそのもの」等と絶賛の声が寄せられ、ついには第21回小林秀雄賞を受賞した『謎ときサリンジャー 「自殺」したのは誰なのか』(竹内康浩・朴舜起著)から3年。文学作品の中に知られざる事件を見つけ出してしまう〈文学探偵〉こと竹内康浩・北海道大学大学院教授の新作『謎ときエドガー・アラン・ポー 知られざる未解決殺人事件』(新潮選書)が、2月19日(水)に新潮社から発売されます。
本書は日米でほぼ同時期に刊行、2019年に世界最高峰のミステリ賞であるエドガー賞の評論・評伝部門で日本人初の最終候補となった竹内氏が、今度こそエドガー賞を受賞するのか?も注目されています。
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作家の恩田陸氏が「これはすごい。画期的という単語が陳腐に思えるほど、画期的」と唸り、京都大学名誉教授の若島正氏が「興奮した。グラス家の物語に目を凝らせ!(シー・モア・グラス) 耳を澄ませ!」と驚愕すると、東京大学教授の阿部公彦氏も「余人の追随を許さぬ探究ぶり。ぞっとするような快感を覚えた」と賛嘆した前作『謎ときサリンジャー』は読書界に「事件」を起こしたと言ってよい作品でした。
その主著者であった竹内康浩氏が構想6年、まず英語版を書き上げ、次いで日本語で完成させたのが『謎ときエドガー・アラン・ポー 知られざる未解決殺人事件』です。
よく知られる通り、ポーはアメリカ文学を代表する作家の一人。1841年の「モルグ街の殺人」で名探偵オーギュスト・デュパンを創造して「推理小説の始祖」と呼ばれ、「知の巨人」ジャック・ラカンやジャック・デリダが相次いでポー作品を論じるなど、批評界の関心を集め続ける天才作家です。
そのポーを扱った本書の冒頭で竹内氏はこう書き始めます。「こんなことを言えば途方もない妄想家だと思われるでしょうが、どうやら私はエドガー・アラン・ポーの未解決殺人事件を発見し、その謎を解いてしまった気がするのです」と。そしてこう続けます。「一人の男が殺されているというのに、現場にいる登場人物たちは誰もそれに気づかない。殺害場面を読んでいるはずの読者も、その犯行を見過ごしてしまう。そんな巧妙な完全犯罪が、もう二世紀近くもの間、ポーの作品の中に隠されたままになっていると私は思うのです」。
幾多の読者、研究者たちの目にさらされてきた文豪の作品中に、竹内氏は「二世紀近くもの間」、誰にも気づかれなかった「未解決殺人事件を発見し」、「謎を解いてしまった」というのです。しかもその作品こそが「ポーの推理小説の最高到達点」であり、「ポーが推理小説を書かなくなった原因」であり、「ポーの作品世界を読み解く鍵」だというのですから、噂を聞きつけた各界の読書人たちからも、「今回こそ日本人初のエドガー賞を受賞するのではないか」との声が上がっています。
なお、英語版Poe’s Perfect Crimes: Hidden Plots in the Dupin Stories and Others(『ポーの完全犯罪――デュパン物語他に隠されたプロット』)も、ほぼ同時期にアメリカMcFarland社より刊行の予定です。
竹内氏が日米でどのような反響を巻き起こすことになるのか――要注目です。
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■推薦コメント
推理作家・法月綸太郞氏
「まさに独壇場。この手の『真説』ほど当てにならないものはないが、本書は別格である」
慶應義塾大学名誉教授・巽孝之氏
「心から拍手。ポー批評の新たな可能性を照射して本書が面白くないわけがない」
■書籍内容紹介
米文学史に名を刻む天才作家にして「推理小説の始祖」ポーは、なぜある時から突然、推理小説を書くのをやめたのか? 世界最高峰のミステリ賞〈エドガー賞〉(評論・評伝部門)で日本人初の最終候補、『謎ときサリンジャー』で小林秀雄賞を受賞した稀代の〈文学探偵〉による世紀の「発見」とは。作家解釈をも揺るがす震撼の論考。
■著者紹介:竹内康浩(タケウチ・ヤスヒロ)
1965年、愛知県生まれ。アメリカ文学者。東京大学文学部卒。北海道大学大学院文学研究院教授。Mark X: Who Killed Huck Finn's Father?(マークX――誰がハック・フィンの父を殺したか?)がアメリカ探偵作家クラブ賞(エドガー賞)の評論・評伝部門で日本人初の最終候補となる。サリンジャーの他、スコット・フィッツジェラルド、フラナリー・オコナー、マーク・トウェイン、エドガー・アラン・ポー等に関する論文を主にアメリカで発表している。
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■書籍データ
【タイトル】謎ときエドガー・アラン・ポー 知られざる未解決殺人事件
【著者名】竹内康浩
【発売日】2025年2月19日(水)
【造本】新潮選書/四六判変型ソフトカバー
【本体定価】1,815円(税込)
【ISBN】978-4-10-603923-2
【URL】https://www.shinchosha.co.jp/book/603923/