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世界希少疾患デー2025:ジェクスヴァル、希少疾患治療薬開発の最前線から

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株式会社ジェクスヴァル


本日2月28日は「世界希少疾患デー」です。世界希少疾患デーは、希少疾患とその患者さんが直面する課題への認識を高め、患者さんのQOL(生活の質)の向上を目指すことを目的とした国際的な啓発活動の一環です。

株式会社ジェクスヴァルは、Treatment Reaches the Unreached(治療薬が行き届いていない患者に希望となるような治療薬を届ける)という使命のもと、独自のAI駆動型ファーマコインフォマティクス技術を活用して、希少疾患をはじめとする未充足の医療ニーズに対する新薬の創出と臨床開発に取り組み、一日も早く患者さんとそのご家族のもとへ希望となるような新たな治療選択肢をお届けできるようベストを尽くしています。世界希少疾患デーを機に、希少疾患に対する社会の理解が深まり、患者さんを支える環境がさらに整うことを願っています。
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/86500/11/86500-11-bc120c010ec9f95e301c4c00bed68724-497x279.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

◆ 希少疾患が抱える「医薬品アクセス」の課題希少疾患(Rare Disease)とは、日本の場合、患者が5万人に満たない(人口1万人に4人未満の)疾患を指します。希少疾患は7,000種類以上あるといわれ、世界人口の約5%、3億人以上の方々が何らかの希少疾患と共に生きていますが、有効な治療法が確立されているのは、わずか5%に過ぎません。主な課題は次のとおりです。



- 治療薬の不足:希少疾患の95%には承認された治療薬がなく、対症療法が中心となっています
- ドラッグ・ラグ:海外で承認されている医薬品が、日本では開発の着手が遅れ未承認であるというタイムラグが問題となっています
- ドラッグ・ロス:海外では使用可能であるにもかかわらず、日本では開発されずに使用できない医薬品が増えています
- 公平性の課題:近年新たに承認された希少疾患の革新的医薬品には、患者あたりのくすり代が億単位と非常に高額なものも増えており、さまざまな議論を引き起こしています。

[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/86500/11/86500-11-20ab90674223692c2722ef822a9e0ae4-508x254.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

特に着目すべきは、希少疾患の約半数は小児期に発症するとされており、子どもたちとそのご家族が深刻な医薬品アクセスの課題に直面していることです。発達段階にある子どもたちにとって、適切な治療を受けられないことは、その後の人生に長期的な影響を及ぼす可能性があります。



◆ 日本における希少疾患対策
日本では、2015年に施行された「難病法(難病の患者に対する医療等に関する法律)」のもと、医療費助成や研究促進などの取り組みが行われています。日本医療研究開発機構(AMED)による「創薬支援推進事業・希少疾病用医薬品指定前実用化支援事業」など、希少疾患治療薬の開発を促進するための支援制度も充実してきていますが、まだ多くの希少疾患には有効な治療法がありません。

◆ 希少疾患創薬のリーディングカンパニーとしての取り組み
ジェクスヴァルは、希少疾患領域の創薬ベンチャーとして、以下の強みを持って開発を進めています:
- 開発の進捗:希少疾患である脆弱(ぜいじゃく)X症候群(FXS)やレット症候群(RTT)を想定適応症とする注力開発品GXV-001は臨床第I相試験を完了し、第II相試験準備中という、希少疾患創薬ベンチャーとして国内最先端の開発ステージにあります。
- 独自技術基盤:AI駆動型ファーマコインフォマティクス技術(RePhaIND(R))により、医薬品候補物質の希少疾患に対する潜在的な価値を効率的に見出し、患者さんとそのご家族の希望となるような革新的な新薬の創出に向けた創薬プロセスを加速しています。
- 患者団体との連携:FRAXA研究財団(FRAXA Research Foundation, FRAXA)やMichael J. Fox Foundation(MJFF)など、国際的な患者支援団体との強固なパートナーシップを構築し、患者さん視点の開発を推進しています。
- グローバル開発体制:国内外の研究機関・医療機関と連携し、グローバル視点での臨床開発を展開し、いち早くさまざまな国の患者さんのお手元に届けられるよう取り組んでいます。
- 資金調達の実績:AMED創薬ベンチャーエコシステム強化事業への採択、医薬品等のトータルバリューチェーンをリードする企業との資本業務提携などを通じて開発資金を確保し、着実に開発を進めるための基盤を整えています。

◆ジェクスヴァルの研究開発プログラム
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/86500/11/86500-11-8e518f01b1ee0c87930482a64c00c6fa-3840x2160.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


1. GXV-001:希少疾患への取り組み
GXV-001は、脆弱X症候群(FXS)やレット症候群(RTT)を対象疾患として開発を進めています。FRAXAの支援を受け、FRAXA Drug Validation Initiative(FRAXA-DVI)を通じて疾患のさまざまな病態に対する薬効の評価を行いながら、新規治療法の開発に取り組んでいます。100%子会社であるGEXVal AU Pty Ltdを通じて2024年に第I相臨床試験を完了し、安全性・忍容性及び薬物動態プロファイルを確認。さらに、複数のバイオマーカーを指標としてProof of Mechanism(POM:「作用機序の証明」)試験も完了しています。現在は、AMEDの「創薬ベンチャーエコシステム強化事業」に採択され、脆弱X症候群を対象としたグローバル臨床第IIa相POC試験の準備を進めています。

脆弱X症候群について
- FMR1遺伝子の変異によってFMR1タンパク質の機能が失われることで引き起こされる希少疾患で、日本では、指定難病206に指定されている発達障害です。
- 欧米では診断例がある一方で、本邦では患者が少なく、ほとんどが診断されていないようです。人種間に大きな偏りなく、およそ1/2,400~6,000の頻度で発生すると推定されています。
- 現在、承認された治療薬はありません。
- 自閉スペクトラム症に分類され、主な特徴として、自閉症様の行動、注意欠如・多動症(Attention Deficit Hyperactivity Disorder, ADHD)、不安、過敏症、知的障害、てんかんや睡眠障害を呈します。

レット症候群について
- 主にMECP2遺伝子の変異によってMECP2タンパク質の機能が失われることで引き起こされる希少疾患です。主に女児におこる進行性の神経発達障害で、日本では、指定難病156に指定されています。
- およそ1/10,000の頻度で女性に発生すると推定されています。
- 言語能力の喪失、自閉症状、知的障害、手を使うことや歩行機能の喪失、呼吸障害、便秘、側弯、てんかんや睡眠障害など幅広い症状を呈します。

2. GXV-006: パーキンソン病への取り組み
当社は、希少疾患だけでなく、現在の治療法では十分な効果が得られていない疾患についても取り組んでいます。
GXV-006は、パーキンソン病の非運動症状を対象とした開発プログラムです。マイケル・J・フォックス財団(MJFF)のパーキンソン病治療薬パイプラインプログラムに採択され、総額約1.3百万米ドル(約2億円)の研究費が供与されています。

パーキンソン病について
パーキンソン病は、脳内のドーパミン産生神経細胞の変性により、振戦(ふるえ)、筋肉の硬直、動作の遅さなどの運動症状を引き起こす進行性の神経変性疾患で、日本では、指定難病6に指定されています。大きく分けて以下の症状を特徴とし、とくに非運動症状に対する有効な治療法は、いまだに確立されておらず、患者さんのQOL向上のための新たなアプローチが求められています。
- 運動症状(Motor Symptoms, MS):動作緩慢、筋硬直、振戦、姿勢障害など
- 非運動症状(Non-Motor Symptoms, NMS):睡眠障害、自律神経障害、うつ、不安、認知障害など

3. CaSRフランチャイズ: 肺動脈性肺高血圧症(PAH)への取り組み
当社のCaSRフランチャイズ(GXV-002、GXV-004、GXV-005)は、カルシウム感受性受容体(Calcium-Sensing Receptor, CaSR)アンタゴニストであり、肺動脈性肺高血圧症に対する新規治療法の開発を目指しています。GXV-002は、米国では既に希少疾病用医薬品指定を受けており、現在は臨床開発の開始に向けて準備を進めています。
- 肺動脈性肺高血圧症(Pulmonary Arterial Hypertension, PAH)について
PAHは、肺動脈の血管壁が厚くなり、硬化することで肺動脈圧が上昇し、右心室に負担がかかることで心不全に至る可能性のある重篤な疾患です。症状としては、息切れ、疲労感、胸痛、失神などが見られ、進行すると日常生活に大きな支障をきたします。

◆ 患者団体との協力・連携
当社は設立以来、国内外の患者団体との関係構築に努めており、患者さんとそのご家族の声に耳を傾けながら医薬品開発を進めています。世界希少疾患デーにあたり、ともに歩む患者団体の皆様に深く感謝申し上げます。

1. 希少疾患領域
脆弱X症候群
- Fragile X Research Foundation(FRAXA、米国)FRAXAは米国マサチューセッツ州に本部を置く非営利の患者支援団体です。脆弱X症候群の治療法の開発を目指して研究開発支援や啓発活動を行っています。1994年に設立され、これまでに世界中の研究者に対して3,800万ドル以上の研究助成を行っています。当社のGXV-001開発プログラムは、FRAXA Drug Validation Initiative(FRAXA-DVI)による評価を受け、FRAXAからの継続的な支援を得ています。https://www.fraxa.org (日本語無し)
- National Fragile X Foundation(NFXF、米国)
https://fragilex.org (日本語無し)
- Fragile X Syndrome Association Australia(豪州)
https://www.fragilex.org.au (日本語無し)


レット症候群
- 認定NPO法人 レット症候群支援機構(日本)
https://www.npo-rett.jp
- International Rett Syndrome Association(IRSA、米国)
https://www.rettsyndrome.org (日本語無し)
旧 International Rett Syndrome Foundation(IRSF)
旧 Rett Syndrome Research Foundation(RSRF)
- Rett Syndrome Association Australia(豪州)
https://rettaustralia.org.au/who-we-are/what-we-do/ (日本語無し)
- Rett UK(UK)
https://www.rettuk.org (日本語無し)

2. その他のアンメットメディカルニーズ領域

パーキンソン病(指定難病)
- Michael J. Fox Foundation(MJFF、米国)
MJFFは俳優のマイケル・J・フォックス氏によって2000年に設立され、パーキンソン病の治療法開発を加速するための世界最大の非営利団体です。これまでに20億ドル以上の研究資金を提供しています。当社のGXV-006プログラムは、MJFFのパーキンソン病治療薬パイプラインプログラム(Parkinson's Disease Therapeutics Pipeline Program)に採択されています。
https://www.michaeljfox.org (日本語無し)


せん妄
- Alzheimer's Drug Discovery Foundation(ADDF、米国)
https://www.alzdiscovery.org (日本語無し)


引き続き、患者団体との連携を通じて、患者さん中心の創薬を実現し、よりよい治療法の開発を加速してまいります。

◆ 当社の関連ニュースリリース(2024年~2025年)
2025年
- 2025年2月25日:アルフレッサHDに当社との資本業務提携の記事が掲載
https://www.alfresa.com/wholesaling/report15/
- 2025年2月14日:ジェクスヴァルがマイケルJ.フォックス財団のパーキンソン病治療薬研究プログラムに採択
https://gexval.com/rd-ja/ジェクスヴァルがマイケルj-フォックス財団のパー/
https://www.michaeljfox.org/grant/investigation-novel-therapeutic-approach-non-motor-symptoms-parkinsons-disease(日本語無し)
- 2025年2月10日:パイプライン情報を更新しました
https://gexval.com/info-ja/パイプライン情報を更新しました/
- 2025年1月16日:アルフレッサHDと資本業務提携、3億円を調達
アルフレッサHDと資本業務提携、3億円を調達 - GEXVal
https://ssl4.eir-parts.net/doc/2784/ir_material15/243606/00.pdf
- 2025年1月6日:米国FRAXA Research Foundationがジェクスヴァルの研究開発プログラムを紹介
https://gexval.com/info-ja/米国fraxa-research-foundationがジェクスヴァルの研究開発プログラ/
https://www.fraxa.org/gexval-and-fraxa-collaborate-to-advance-fragile-x-research-with-phase-2a-trial/ (日本語無し)


2024年
- 2024年12月16日:ジェクスヴァルがAMED創薬ベンチャーエコシステム強化事業に採択
https://gexval.com/rd-ja/ジェクスヴァルがamed創薬ベンチャーエコシステム/
- 2024年7月1日:GXV-001のオーストラリアでの第I相臨床試験を完了
https://gexval.com/rd-ja/豪州においてgxv-001の第I相臨床試験を完了/


◆ 参考情報
1. 希少疾患について
- 難病情報センター
https://www.nanbyou.or.jp
- National Organization for Rare Disorders(米国、NORD、日本語なし)
https://rarediseases.org/understanding-rare-disease/
- Orphanet(欧州、日本語なし)
https://www.orpha.net/en/disease

[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/86500/11/86500-11-182593dabd14beb2bc29d621e30ac76d-441x410.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

2. 世界希少疾患デーについて世界希少疾患デー(Rare Disease Day)は、2008年に欧州希少疾患機構(EURORDIS)の主導により始まった国際的な啓発活動です。「希少」である象徴として2月29日(閏年)またはその前日の2月28日を記念日として定めています。現在では100カ国以上で希少疾患患者とその家族が直面する課題への認識を高めるイベントが開催されています。



- RDD Japan
https://rddjapan.info
- RARE DISEASE DAY(R)
https://www.rarediseaseday.org
- 希少疾患に関する情報をまとめた資料
https://download2.rarediseaseday.org/2025/campaign_materials/RDD_2025_Info_pack.pdf(日本語無し)

3. 国立研究開発法人 日本医療研究開発機構(AMED)について
AMEDは、医療発展に必要な研究開発の支援を行う機関です。新しい治療法や薬の開発について、基礎研究から実用化まで一貫して様々な支援を提供しています。当社のGXV-001プログラムは、AMEDの「創薬ベンチャーエコシステム強化事業」に採択され、補助対象事業総額は最大約30億円となっています。
https://www.amed.go.jp/aboutus/index.html

4. RePhaIND(R)について
RePhaIND(R)は、ジェクスヴァルが開発した独自のAI駆動型創薬プラットフォームです。本プラットフォームは以下の3つの特徴を持ちます。
- EMPOWER(創薬研究の強化):医薬品候補物質と疾患の潜在的な関係性を発見
- ACCELERATE(開発の加速):従来の手法と比較して創薬プロセスを大幅に効率化
- REVOLUTIONIZE(創薬プロセスの革新):希少疾患など、未だ満たされていない医療ニーズ(アンメット・メディカルニーズ)に対する新たなアプローチを実現、創薬プロセスにパラダイムシフトをもたらします。

[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/86500/11/86500-11-43c3e13bb2a04d288a9c98f3391add0b-633x325.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


本件に関するお問い合わせ: info@gexval.com
コーポレートオフィスヘッド 杉崎敦史

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