
リガク・ホールディングスのグループ会社である株式会社リガク(本社:東京都昭島市 代表取締役社長:川上 潤、以下「リガク」)は、3Dフラッシュメモリ※1の欠陥を非破壊で見つける画期的な手法として、超高分解能X線顕微鏡を用いた検査・計測技術(以下「本技術」)を発表し「The Diana Nyyssonen Memorial Best Paper Award (以下「『本賞』)」を受賞しました。
本賞は半導体製造におけるリソグラフィー技術の最新の研究成果を取り上げる「SPIE Advanced Lithography + Patterning Conferences」が、計測、検査、およびプロセス制御の分野で最も優れた論文に授与するものです。
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▲左から本賞を受賞した、表 和彦(X線研究所 所長),廣瀬 雷太(同研究所先端解析技術研究部 イメージンググループ)
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▲受賞盾
3Dフラッシュメモリの製造現場では、埋め込まれた金属構造やメモリホールと呼ばれる非常に深い穴の形状を検査・計測することが困難という課題を抱えていました。
本技術では、X線を用いることで光学顕微鏡の検出限界の約10分の1以下という超高分解能を実現しました。ナノスケールという極めて微細なサイズを見ることが可能になるだけでなく、シリコン基板上に形成されたデバイスを非破壊で観察できる点において、非常に画期的な課題解決手法として本賞から高い評価をいただきました。
本技術が搭載された装置を3Dフラッシュメモリの製造現場に導入することで、歩留まり向上や製造プロセスの最適化への貢献が期待されます。本技術の装置への実装は2年後を目標としています。
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▲本技術で検査・計測したシリコン上の200ナノスケールのホールパターン
将来的には、多層化デバイスの接続部分の欠陥検査・計測への応用など、本技術をさらなるイノベーションにつなげることを目指してまいります。
※1) 2Dフラッシュメモリと比較し、容量、性能、耐久性の面で大きな進展を遂げたメモリ技術。高速かつ効率的にデータの保存とアクセスが可能であるため、スマートフォンやPCなどをはじめとして幅広く利用されています。
【受賞発表詳細】
タイトル:Non-Destructive Investigation for Metal Structure in 3D Flash Memory
by an Ultra-High Resolution X-ray Microscope(英語)
URL:https://rigaku-holdings.com/pdf/Proc. of SPIE Vol. 12955 129551B.pdf
【リガクグループについて】
リガクグループは、X線分析をコアに熱分析等も含む先端的な分析技術で社会をけん引する技術者集団です。産業・研究用分析のソリューションパートナーとして1951年の創業以来、90か国以上でお客様と共に成長を続けています。日本国内で極めて高いシェアを誇り、海外売上は約70%に達しています。応用分野は、半導体や電子材料、電池、環境・エネルギーからライフサイエンスまで日々拡大中です。世界で2,000名超の従業員が「視るチカラで、世界を変える」イノベーションの実現に取り組んでいます。詳しくはrigaku-holdings.comをご覧ください。