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企業の5割超、物価高対策に消費税「減税」効果的「現金給付」の5倍 求める政策「社会保険料の軽減」がトップ、「手取り増」望む声が多数

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株式会社帝国データバンク
物価高対策(現金給付・消費税減税)に関する企業アンケート



[画像1: https://prtimes.jp/i/43465/1114/resize/d43465-1114-298504-pixta_128176155-0.jpg ]


株式会社帝国データバンクは、物価高対策を含む今後政府に取り組んでほしい経済関連政策について、企業へアンケート調査を実施した。

※調査期間:2025年7月4日~7月8日(インターネット調査)
※有効回答企業:1,299社

SUMMARY
物価高対策として、「現金給付」より「消費税減税」の方が日本経済に効果的と考える企業は54.9%で、「現金給付」(11.1%)を大きく上回った。今後、政府に取り組んでほしい経済関連政策は、給与の手取り額増加につながる「社会保険料の軽減」が58.3%で最も高かった。大企業で「人手不足への対応」や「賃上げ促進」、中小企業では「中小企業向け支援策の拡充」などが上位に選ばれた。

効果的な物価高対策、 「消費税減税」54.9%に対し「現金給付」は11.1%

7月20日の参議院選挙に向け、物価高対策として「現金給付」と「消費税減税」が争点となるなか、どちらの施策が日本経済にとってより効果的か尋ねたところ、「消費税減税」と回答した企業の割合は54.9%となった。「現金給付」と回答した企業は11.1%、「どちらともいえない」は34.0%だった。企業は、一時的な対応の「現金給付」に比べて、「消費税減税」は商品・サービス価格の低下が消費活性化につながり、効果も長く期待できるため、より効果的と捉えている。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/43465/1114/43465-1114-d08fc00a380c97f8e301190d057d00ab-682x277.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]



規模別では、「消費税減税」の方が効果的と考える「大企業」の割合が48.4%であったのに対し、「中小企業」は55.8%となり、中小企業が大企業を7.4ポイント上回った。

「消費税減税」の方が効果的とした企業からは、消費税減税は商品・サービスへの支払額が減り消費拡大につながるほか、長い期間にわたって金額面でもより多くの恩恵が受けられるとの期待が寄せられた。
- 消費税を減税か廃止した場合、その分購入価格が安くなり消費は増える(メンテナンス・警備・検査)
- 消費税減税の方が効果は持続する(繊維・繊維製品・服飾品製造)
- 消費税減税の方が金額的に効果は大きいのではないか(自動車・同部品小売)

また、現金給付について「一時的な対応」(飲食料品卸売)や「手間とコストがかかるばかりで効果が期待できない」(建設)、「貯蓄に回る可能性が高い」(繊維・繊維製品・服飾品卸売)といった現金給付の問題点を挙げたうえで、消費税減税を選ぶ企業もみられた。

一方で、「現金給付」の方が効果的とした企業からは、財源やコストの観点で消費税減税に反対し、現金給付を選択する企業が多かった。
- 消費税0%への減税は財源の問題があり難しい(娯楽サービス)
- 消費税は社会保障制度の構築、維持のために不可欠(化学品卸売)
- 消費税減税はシステムの変更を含め小売業などでは手間や時間、経費がかかり、かえって混乱する。特に短期間の実施であれば、また戻す時に負担がかかる(紙類・文具・書籍卸売)

「どちらともいえない」企業からは、
- 目先の政策論争は不要。長期ビジョンに基づく政策が必要(各種商品小売)
- どちらともそれなりの対応コストがかかる(金融)

との声が聞かれた。

取り組んでほしい経済政策、「社会保険料の軽減」が6割で最多 給与の「手取り額」増える政策が上位に

自社が企業活動を行ううえで、今後政府に取り組んでほしい経済関連政策について尋ねたところ、「社会保険料の軽減」を選択した企業の割合が58.3%で最も高かった(複数回答、以下同じ)。次いで「中小企業向け支援策の拡充」(49.3%)、「人手不足への対応」(40.4%)、「賃上げ促進(賃上げ税制、賃上げ支援助成金など)」(36.3%)、「所得税減税」(35.5%)が続いた。社会保険料および所得税の軽減や賃上げと、給与の手取り額増加につながる政策が上位に入った。
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/43465/1114/43465-1114-70680c52eab352603cdbb864ccc05d52-572x591.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


規模別に比較すると、大企業では人手不足や雇用など人材関連対策のほか、企業が賃上げを進めやすい政策が選ばれた。中小企業では、自社への直接的な支援策の拡充を望むほか、社会保険料および税金の軽減といった手取り額を増やす政策が選ばれている。


まとめ
本アンケートの結果、物価高対策として「現金給付」よりも「消費税減税」の方が日本経済にとってより効果的と考える企業の割合は半数を超え、現金給付を大幅に上回った。さらに大企業よりも中小企業で消費税減税が選ばれており、中小企業を中心に、商品・サービス価格の低下につながり、負担軽減の効果が長く続くと見込まれる消費税減税をより効果的と捉える様子がうかがえた。

今後政府に取り組んでほしい経済関連政策では、「社会保険料の軽減」を選んだ企業の割合が最も高かった。賃上げ促進や所得税減税なども上位に並び、消費者および自社従業員の手取り収入の増加につながる政策が求められている。規模別で比較すると、「大企業」で賃金自体を増やす政策を選ぶ企業の割合が高かったのに対し、「中小企業」では社会保険料や税の負担を減らして手取り額を増やす政策が目立った。

7月20日投開票の参議院議員選挙は、自民・公明両党が参議院全体の過半数を維持するかが焦点になっており、事実上の政権選択選挙とも言われている。大きな争点の一つとなっている物価高対策において、本アンケートでは消費税減税を選ぶ企業の数が現金給付を大幅に上回った。しかし、消費税減税を実行に移していくには、消費税で賄っていた社会保障などの財源を新たに確保する必要があるなど課題も多い。

円安など仕入れ価格上昇による物価高で、企業および消費者双方の負担が増している。こうしたなかで、対策として現金給付か消費税減税かという二者択一に終始することなく、財源問題なども含めて長期的な視点に立った政策立案と着実な実行が求められる。今後政府には、物価高によるコストの増加分を企業が適正に価格転嫁することで、企業収益や賃金が増え、消費を含む日本経済全体が活性化していくという好循環へつながる施策に取り組むことが期待される。

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