民間宇宙旅行会社ヴァージン・ギャラクティックは、2020年7月28日にオンラインで会見を開き、宇宙旅行に使用する宇宙船スペースシップ・ツー「USSユニティ」の内装を公開しました。会見終了後には、内部を体験できるモバイルARアプリも公開しています。

 リチャード・ブランソン氏率いるヴァージン・グループの民間宇宙旅行会社、ヴァージン・ギャラクティック。アメリカのニューメキシコ州に開設した「宇宙港」から、大型輸送機に吊り下げられた小型宇宙船に乗り、宇宙への弾道飛行を体験するツアーを提供する予定です。



 ツアーに使用される宇宙船、スペースシップ・ツー「USSユニティ」は全長約18m。客室は直径約2.3m、全長約3.7mと小型のビジネスジェットと同等のサイズで、最大6名の乗客が乗れるようになっています。

 公開された内装は、イギリスのデザインスタジオ「シーモアパウウェル(Seymourpowell)」と協力して作られたもの。これまでの試験飛行で積み重ねた経験をもとに、加速と減速のG(最大4G)に耐えられるように設計されたリクライニングシートには、リアルタイムのフライトデータを表示するシートバックスクリーンを備えています。


 キャビンの横と天井には12の窓があり、地球の様子を見渡すことができます。飛行のフェーズに合わせて自動的に調整されるムード照明も雰囲気を盛り上げ、内外に取り付けられた16台のカメラが高解像度の動画と静止画を提供します。


 客室の最後部には大型のミラーが取り付けられていて、無重量状態で浮遊する自身の姿を見ることができます。窓からは地球の光が入り、浮遊する姿はどのように見えるのでしょうか。

 オンライン会見の終了後、ヴァージン・ギャラクティックからは、この宇宙船の内部を自由に見ることのできるモバイルARアプリが公開されました。iOS用はApp Store、Android用がGoogle Playでダウンロードできるとのことです。ヴァージン・ギャラクティックの宇宙旅行は頭金1000ドル(約10万5000円)、いつでも解約可能となっています。

<出典・引用>
ヴァージン・ギャラクティック ニュースリリース
Image:Virgin Galactic

(咲村珠樹)