お盆のお供え物として欠かせない「精霊馬(しょうりょううま)」。なすときゅうりを使って作る牛や馬の人形のことを言い、お盆に家に戻ってくるご先祖さまの乗り物に見立てられています。

 きゅうりやなすに割り箸やつまようじを刺してつくる、いつもの精霊馬作りがこうなったらちょっと楽しくなる?ユニークな制作キットがツイッターで注目を集めています。

 投稿された写真には初代ガンダムのプラモデル、いわゆる「旧キット」を思わせるデザインのパッケージが。

 手書き風のイラストや文字のフォントなど、再現度の高さに驚きますが、「量産型」「オボン専用ナス」といった文字はガンダム好きなら思わず吹き出してしまうこと間違いなし。中に入っているのはシンプルになすと割り箸のみというシュールさもジワジワと笑いを誘います。

中に入っているのはなすと割り箸というシュールな写真

 この「お盆のナスのアレを作るのがいつもよりちょっと楽しくなる制作キット」を制作、投稿したのは現役大学生のなるみ(@nal_333)さん。過去にも見た人をクスっとさせるユニークな作品を多数制作しています。

 なるみさんに話をうかがうと、毎年お盆の時期になるとネット上で精霊馬の話題が上がっているのを見て「いつか自分も作ってみたい!」とずっと思っていたのだとか。野菜と割り箸を馬や牛に見立てて組み立てて作るのがプラモデルみたいでおもしろいな~と思い、パッケージの制作を思い付いたのだそう。

 特に「ナス」の字は昔のプラモデルの感じが出るようにこだわって作った、というように文字の配置や色合いはガンプラの旧キットそのもの。砂漠に立つオボン専用量産型ナス、奥にはきゅうりの精霊馬も見え、いったいどういう状況なのか見る側の想像力を掻き立てます。

 ツイートに付いた「いいね」は9万件に達し、返信欄には「シャア専用はありますか?」「量産型であり専用機、間違いない」と多くのガンダムファンからの反応が。

 なるみさんも「思っていたより多くの反響をいただいて驚いています」と、想定以上の反応の多さに戸惑いつつも「少しでも楽しい話題を提供できたのであれば私としてもすごく嬉しいです」と喜びをコメントしています。

<記事化協力>
なるみさん(@nal_333)

(山口弘剛)