この4月に保育園に入園する子供達の中には、入園式はまだなものの1日から「慣らし保育」に入っている子も多いのではないでしょうか。

「慣らし保育」は、子を新しい環境に徐々に慣れさせるため、登園日数や滞在時間を少しずつ調整し、本格的な園生活にむけて行う準備期間です。この「慣らし保育」は一般に「子供のためのもの」と考えられていますが、でも実際のところは……「親子の慣らし保育」とも言われているのです。

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満開の桜

親の特に母親にとっては、生まれてこの方、ひとときも離れたことがなかった我が子。それが初めて肉親以外の手元に置かれ、離れた時間をすごすのです。そのため、朝登園して子を教室において出てくるとき、思わず寂しさを感じて「ほろり」と涙するお母さんは少なくありません。

子にとっては、親から初めて離れてすごす「慣らし保育」。親にとっては我が子と初めて離れる「慣らし保育」なのです。

泣いている子供

■今年もネットには寂しがる親の声多数

そのため、この時期になると毎年ネット上には慣らし保育に入ったという親御さんから、色んな声が届けられています。

4月に入り早速見てみるとやはり今年も「教室から出てくるとき子供が泣いて辛かった」という声から「笑顔でバイバイされて教室でて思わず寂しくて泣いた」なんて声も。他にも「預けてる最中ソワソワして落ち着かない」という人も多いようです。

かくいう筆者も、数年前にそれを経験した一人。
分かって預けることだけれども、知らない環境に一人子を残し仕事に向かうときは思わずグッとこみ上げてくるものがありました。でもそれもしばらくすれば、朝に園の建物に入った途端、親の手をぱっと離し「ばいばーい ここ(エントランス)でいいから!」なんて生意気なことも……。
たくましく成長する姿は嬉しくもあり、「もう少しゆっくり大きくなっていいんだよ」と思うこともしばしば。

この数日はまだ涙涙の新入園生の親御さんは多いと思われます。でもね、これもきっといつか良い想い出になります。朝送って、ちょっと寂しさを感じ、仕事中はソワソワ。駆け足で園に向かい、笑顔で待っててくれる子供の姿はきっとこれまで以上に色んなものを教えてくれるでしょう。それに親も子もきっとすぐになれます!新入園生のお父さんお母さん。今はちょぴり寂しいかもしれませんが頑張って!

駆け回る子供達

(文:栗田まり子)