ドイツの菓子パンであるシュトーレン(シュトレン/Stollen)ってご存知ですか?
ラム酒漬けされたドライフルーツがたっぷり練り込まれて砂糖でコーティングされた菓子パンで、クリスマスまでの約1ヶ月間に少しずつ薄く切って食べていくものだそうです。バターと砂糖でたっぷりとコーティングされているため長期間保存でき、味もどんどん熟成していくのだとか。
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今年日本では伊勢丹が各販売店で予約できるシュトーレン全ての断面図と丁寧な説明をカタログに載せて話題になり知名度がグンとアップしました。
ここまで紹介しているわけですから食べてみたい!と思う方は多いのではないでしょうか。でも本日(記事掲載日は12月23日)はクリスマスイブ前夜。間に合わねーよ!おせーよ!という声が聞こえてきそうです……が!今からでも間に合う簡単シュトーレンレシピをご紹介したいと思います。
実はこの夏から趣味でドライフルーツのラム酒漬けを行っておりまして、シュトーレンも興味があり何度かチャレンジしています。気分だけでも……という方は今からでもぜひ。
■材料
<生地>
強力粉:200g
砂糖:55g
塩:5g
卵黄:15g
無塩バター:90g
牛乳:大さじ4
<種>
強力粉:100g
ドライイースト:小さじ2
牛乳:1/2カップ
<内容物>
お好きなドライフルーツ:250g
ラム酒:50cc
くるみ:30g
アーモンド:10g
<仕上げ>
バター:100g
グラニュー糖:適量
粉砂糖:適量
■つくり方
1:ドライフルーツをラム酒漬けにします。漬け時間は約1日。多少短くても風味が移るので大丈夫。もちろん市販品もOK。
ちなみに筆者は、3ヶ月前から漬けておいた干しいちじく、干しぶどう、オレンジピール、アンズを使用しています。
<ここからは翌日の作業>
2:次に種の材料を混ぜ合わせたらラップをかけ、1時間ほど日なたに置いておきましょう。こうすることで少しだけ発酵します。日が照ってない日の場合には温度を低くしたこたつに入れてしまいましょう。これでも発酵が促せます。
3:漬けておいたドライフルーツとくるみ、アーモンドを取り出しざっくり刻みます。残ったラム酒は飲んでしまいましょう。ドライフルーツの風味がついてこれまた美味しいですが、寝る前の紅茶に少し入れるとさらに美味しくいただけます。
4:生地をつくっていきます。バター、砂糖、塩をボウルに入れて泡立て器で混ぜたら、卵黄と牛乳を加えてしっかりと混ぜ合わせます。そこに種を少しずつ加えてしっかりと混ぜます。
5:4にドライフルーツ、くるみ、アーモンドをしっかり混ぜ合わせ2等分にします。
6:ラップを敷いた上に打ち粉を広げ、その上に4を乗せて麺棒で伸ばします。このとき、表面に飛び出しているドライフルーツは焼いたときに焦げてしまうので摘みとっておきます。
7:摘みとった面を裏側にひっくり返してから生地の両端を折込み、さらに上下も折り込んで形をつくります。
8:ここで40分ほど再び日なたに置いて発酵させます。
9:180度のオーブンで60分ほど加熱します。表面に軽く焦げ目がついたらアルミホイルを被せて焦げないようにしてください。
10:焼きあがったら全体に溶かしバターを塗り、グラニュー糖をたっぷりまぶします。ここはカロリーを気にせず、バターと砂糖はたっぷり塗り込んだほうが美味しく出来上がりますよ。
11:あとは冷まして冷えたら粉砂糖を振りかけ出来上がりです。
ちなみに、本来は上記のように冷まして食べるものですが個人的にはできたてが一番美味しいと思っています。冷ましてもそれはそれで美味しいのですけどね!
■最高に贅沢なお菓子
シュトーレンは高い温度ではなく低温で発酵させるため、普通のパンのようにふわふわにならずお馴染みのちょっぴり固めの仕上がりになります。
味はくるみやアーモンドの香ばしさにラム酒漬けされたドライフルーツの芳醇な香り──最高に贅沢なお菓子が出来てしまいましたよ。クリスマス以外でも食べたくなるお味です。
パーティーメニューに頭を悩ませている人も少なくはないと思いますが、ちょっとチャレンジしてみたら出来上がりに感動するかも。作るのは大変にみえますが、待ち時間が殆どなので「ながら作業」で行えます。また時多少時間がかかる分、出来上がった感動はひとしおですよ。今年こそ……と思っていた人は、この機会にぜひチャレンジしてみてくださいね。
(貴崎ダリア)