冨樫義博先生の超名作『幽☆遊☆白書』(以下、幽白)が集英社「週刊少年ジャンプ」で連載されていたのは、今から25年以上も前の1990年から94年まで。そして、92年から95年までテレビアニメとして放映されて平均視聴率17.6%、最高視聴率24.7%※を記録しています。

 一世を風靡した作品は幽白に限らず現在では多くの会員制動画サイトなどで有料配信され、若い世代もかつての名作にハマってしまっているなんていうのは珍しくない話です。そんな世代としては嬉しい限りの風潮の中、素敵なエピソードが1万近くもリツイートされて話題を呼んでいます。

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 Twitterユーザーのダイテツさん(@daitetsu01)の奥様が、息子さんを保育園に迎えに行ったときに息子さんの様子が少し周りとは違うことに気づいたそうです。帰宅後「周りの子はライダーキックなどで戦っているのに、何故うちの子だけ邪王炎殺黒龍波なの?」とダイテツさんに疑問を投げかけました。本来なら「一緒に観たアニメ・幽白に影響されているから」が奥様の疑問に答えるべくベストな回答だったようですが、ダイテツさんはついつい“幽白熱”を全面に押し出してしまったようです。ダイテツさんの答えは「黒龍波はただの飛び道具じゃない」──

そう、幽白に登場する飛影のこの技は、魔界の獄炎の化身である黒龍を召喚し放つことで周りにいる力の弱い妖怪が蒸発してしまうほど危険な最大奥義。あまりに大きな力を放出し続けなければならないために、飛影であっても極めるのに地獄を見たほどのもの。そして、この技は妖気を固めたものを相手に放つような霊丸(主人公・浦飯幽助の定番技)とは性質が違い、黒龍を召喚して体に取り込んだ上で能力のリミッターを解除するほどに高めるものなんです。

 とは言え、長々と“邪王炎殺黒龍波”の本来の性質を説明するわけにもいかず、ただ一言「飛び道具じゃない」と幽白ファンとして100点満点の答えをしたダイテツさんでしたが、奥様に「そういう事じゃねぇ」とお説教をされてしまったんだとか。

 Twitterでは、このエピソードに対し「この家族、イイ……!」「そうか幽白ファンがもう親になってるのか……時の流れは早いな」「幽白ファンは子供に英才教育しちゃうよね」と羨望&賞賛が相次いでいます。

 そこで、ダイテツさんに少々“幽白英才教育”についてお聞きしてみたところ「私自身、最初に買ったコミックスが幽白でした。息子と一緒にdTV(ドコモが配信している会員制有料動画サイト)で幽白を視聴したところ、気に入ったようです」とのこと。息子さんは“邪王炎殺黒龍波”の他に主人公の技である“霊丸”や“霊光弾”、凍矢(※暗黒武術会で主人公率いる浦飯チームが3回戦で当たる魔性使いチームの次鋒)の技である“魔笛霰弾射”がお気に入り。飛影の他に蔵馬も“推しメン”なんだそうですよ。

 保育園の帰り道はオープニングテーマ『微笑みの爆弾』をダイテツさんと一緒に歌いながら帰ったり、保育園でも歌うほどお気に入りなんだとか。その様子を思い浮かべただけで、幽白ファンとしては悶えるほどほんわかしつつ「最高の子育てじゃん!!」と声を上げたくなってしまいますよね。

 ちょうどアラサー世代から上に幽白ファンが多いようですが、かつて物語の世界に憧れた子供たちも今や人の親となり、子供たちに当時の感動を伝えていく役割を担っているようです。
こんな、親御さんもお子さんも楽しくなっちゃう“幽白英才教育”、真似してみたいと思ったファンも多いのではないでしょうか?

・情報元:ダイテツさん(@daitetsu01)
・※参考:KLab・2012年5月23日ニュースリリース参考。

(大路実歩子)