機動戦士ガンダムシリーズにおいて、屈指の人気を誇るキャラクター「シャア・アズナブル」。
その正体を隠すために被っている大きなヘルメットが印象的ですが、そんなシャアのビジュアルを、葉っぱを切り抜いて表現した作品がツイッターで注目を集めています。
シャアがほくそ笑みながら、敬礼するシーンと言えば、アニメ第10話「ガルマ、散る」において、ジオン軍大佐「ガルマ・ザビ」を裏切った際に見せたポーズ。原作を知っている方なら、シャアのセリフが聞こえてきそうな程の再現度です。
作品を制作したのは、元アニメーターにしてゲーム制作者である「鳩野高嗣」さん。2021年9月ごろにテレビで見た葉っぱアートに感銘を受け、以来趣味で作品を制作し、SNSで公開しています。
題材は、自身が幼少から青春時代に観て、大きく影響を受けたアニメ・特撮作品に登場するキャラクターが主。これは自身もアニメーターであった鳩野さんにとって、アニメ・特撮に関わった偉大な先人たちの功績を称えるために、リスペクトの意味を込めて選定しているのだそう。
先日、友人と食事した際の会話で、新作は「ガンダム」のキャラクターを作ることにしたものの、魅力的なキャラクターが数多く登場する作品。誰にしようかなあと考えながら、蔦の葉を眺めていると、葉の下の部分がシャアの軍服に見えてきて、そこを活かす形で原画を起こしました。
作品の制作にかかる期間は、全体で一週間ほど。グリセリン水溶液につけた葉を押し葉にし、原画を貼り付けてデザインカッターで、丁寧にカットしていきます。ヘルメットの下に付けているヘッドギアは針で小さく穴を開けることで色の違いを表現。細部まで丁寧に作り込まれています。
制作において特にこだわっているのは、とにかく「元の作品に似せること」。かつてアニメーターであった鳩野さんにとって、作品を見た方からの「似ている」という言葉が最もうれしいことなのだそう。
葉っぱに描かれたシャアの肖像は、もちろん「似ている」どころか、もはやアニメに登場するシャアそのもの。投稿の返信欄には「ええい!貴方の技術は化け物か!(凄すぎです)」「君の生まれの不幸を呪うがいい 脳内再生されました」と劇中のセリフになぞらえた絶賛の声が、相次いで寄せられています。
しかしながら、作品の出来栄えに対しては「まだまだだと思います。他の方の作品を見ると、どうやって作業されたんだろうと思う事もたくさんあります」と、鳩野さん。自身が納得するクオリティにはまだ到達していない様子。
繰り返しますが、鳩野さんが葉っぱアートを始めてからまだ1年足らず。これからさらにその腕を磨き、見た人をアッと驚かせる作品を見せてくれることでしょう。
たまにはメジャーなキャラクターを、という事で『機動戦士ガンダム』からシャアの葉っぱアートです。#葉っぱアート#機動戦士ガンダム#シャア・アズナブル#池田秀一 pic.twitter.com/dIpWf5gkBq
— 鳩野高嗣 (@t_8100_14) July 2, 2022
<記事化協力>
鳩野高嗣さん(@t_8100_14)
(山口弘剛)