「これ、うちの実家にあったやつだ……」と思わずつぶやいてしまいそうな、とあるタンスの画像がXで大きな注目を集めています。
投稿したのは、日常の風景を驚異的なクオリティで縮小する作風で知られる、ミニチュア作家のMozuさん。添えられた言葉は「全員の実家にあるタンスをミニチュアで作りました」。そのあまりの既視感に、多くの人が記憶を刺激されているようです。
公開された作品は、使い込まれた風合いのミニチュア木製タンス。しかし、ただのタンスではありません。側面や引き出しの表面には、子ども時代にペタペタと貼ったであろうシールが所狭しと並んでいます。
キャラクターものらしきキラキラしたシールや、剥がそうとして失敗した白い跡まで再現されており、そのたたずまいはまさに「実家のタンス」そのもの。引き出しの中には畳まれた服が収まっているなど、生活感の表現も徹底されています。
■ モデルは「ゴミ捨て場」にあったタンス
Mozuさんに制作の経緯をうかがうと、「実家に帰った際に、自分が生まれた頃の家の写真を家族で見て、素敵な思い出がたくさんあるので作品にしたいなと思い作り始めました」と語ります。その写真の中で、特に創作意欲をかき立てられたのがタンスだったようです。
しかし、「うちはタンスにシールを貼ってはいけなかったので違います」とMozuさん。意外なことにモデルとなったのは自身の実家のタンスではありませんでした。
では一体何を見て作ったのかというと、なんと「今暮らしているマンションのゴミ捨て場にあったシールまみれのタンス」とのこと。眺めているうちに「どんな子が使っていたのだろう」と想像力を刺激され、モチーフに決めたそうです。
■ 「計算された無造作」が生むリアリティ
自身の思い出と、ゴミ捨て場で見つけた誰かの記憶が融合して生まれたこの作品。リアリティを支えているのは、細部へのこだわりです。
タンス本体には本物の木材を使用。貼られているシールは、Mozuさんが幼少期を過ごした2000〜2005年頃に流行っていたものをイメージしています。「無造作に貼られているように見えて、左右のバランスやシールの形のばらつきを調整しています」と語る通り、子どもの気まぐれな行動まで計算して作られているのです。
投稿には「うちもこうだった!」「めっちゃ懐かしい……」といった共感の声が殺到しており、Mozuさんも「我ながらよくできたなと思います!」と手応え十分の様子。
ぜひともこの目で見てみたいものですが、残念ながら今のところ展示の予定はないそう。しかしながら、「近いうちに展示する構想はあるのでお楽しみに!」と、期待を持たせてくれました。実物を見れば、さらに当時の記憶が鮮明によみがえってくるかもしれません。
全員の実家にあるタンスをミニチュアで作りました。 pic.twitter.com/ZbCQ154aap
— Mozu/展覧会広島3/18〜 (@rokubunnnoichi) January 11, 2026
<記事化協力>
Mozu/展覧会広島3/18〜さん(@rokubunnnoichi)
(山口弘剛)












































