全国的な知名度は高くなくとも、各地域で愛されている「ご当地パン」の世界。今回は筆者の居住地である鹿児島県のご当地パン「スナックブレッド」を紹介します。
■ カステラ風スポンジ生地で食パンを包む斬新な菓子パン
「スナックブレッド」は、鹿児島県姶良市に本店を構える「株式会社イケダパン」より発売されている菓子パン。一個100円台で購入でき、スーパーやコンビニでも販売されている、県民にとっては馴染み深い商品です。
商品名だけでは、どんなパンなのかイメージが付きづらいですが、そのつくりは「カステラ風スポンジ生地で、食パンを巻き上げる」という、なんとも狂気じみたもの(誉め言葉)。
一体どのようにしてこんな斬新なアイデアが生まれたのか……イケダパン公式HPにある誕生秘話によると「当時カステラ生地を作っていた和菓子課でパン売り場でも売れる商品をと苦心して開発したのが始まりです」とのことでした。
パッケージはいかにも菓子パンというオーソドックスなデザイン。「スポンジで食パンをロールイン!」と力強く書かれているものの、食べたことがない方からすると、それが一体どのような食感・味になるのかは想像もつかないことでしょう。
袋から取り出すとまさに説明の通りで、四角にカットした食パンの外側にマーガリンを塗り、スポンジ生地で包まれている様子が一目でわかります。改めてまじまじと見てみると、そのあまりの潔い風貌になんだかかわいらしささえ覚えます。
■ 最大の特徴は「食感」にあり
気になるお味の方はというと……甘いスポンジに塩気のあるマーガリンを、プレーンの食パンがほどよく受け止めるという、間違いのないおいしさですが、本商品の最大の特徴は何と言ってもその「食感」にあると思っています。
甘くて柔らかいスイーツを食べているような感覚でありながら、食パンの生地によってしっかりと歯ごたえがあり、一個でも十分な満足感。忙しい朝にはもちろんのこと、昼やおやつのタイミングで食べるのも良いでしょう。カロリーも345kcalと大盛りです。
鹿児島が誇るご当地パンとして、テレビやSNSで取り上げられる機会も多い「スナックブレッド」ですが、通販などでは入手できないため、直接取り扱い店舗を訪れて購入するしか食べる方法はない模様。
休暇や出張等で鹿児島を訪れた際は、ぜひスーパーやコンビニにも足を伸ばし、イケダパンの「スナックブレッド」を探してみてくださいね。
<参考>
イケダパン「スナックブレッド」
(山口弘剛)