札幌のご当地グルメとして知られている「ちくわパン」。その名の通りパンの中にちくわがまるまる1本入っているというものです。

 パンに、ちくわ……?思わず頭が「???」となってしまう奇妙な組み合わせです。このほど札幌を訪れる機会があったので、実際に食べてみました。

■ パン屋「どんぐり」発祥の名物ちくわパン

 ちくわパンは、札幌市を中心に道内に13店舗を展開するパン屋「どんぐり」の本店で誕生した名物。客の声から生まれたというこの独特な組み合わせのパンは、各種メディアなどでも取り上げられ、全国にも広まっていきました。

どんぐり 大通店

 今回筆者が足を運んだのは、札幌市の商業施設ル・トロワ内にある「どんぐり 大通店」。夕方の便で札幌入りして直接向かったのですが、時間はすでに18時手前だったため、「まだあるだろうか……?」と不安な気持ちでいっぱいでした。

ちくわパンポップ

 が、そんな筆者の不安をよそに、ちくわパンは店内の棚に山積み状態。問題なく手に入れることができました。価格は税込216円です。

 どうやらちくわパンは、すぐに売り切れてしまうタイプの人気商品ではなく、常に在庫が補充され続けるタイプの人気商品のようです。ありがたいですね。

 店舗にはイートインスペースもあったのですが、せっかくなので近くの大通公園に移動。さっぽろテレビ塔の膝元で、食べることにします。

さっぽろテレビ塔とちくわパン

 ちくわパンは、見た目はソーセージロールっぽい雰囲気。しかし挟まっているのはソーセージではなくちくわです。本当にちくわが入ってる。

ちくわパン

ソーセージロールみたい

 中を割ってみると……あれ、ちくわ空洞じゃないんだ。

中にはツナサラダ

 ちくわの中にはツナが詰まっています。そういえばと振り返ると……ちくわパンの棚のポップに、「ちくわの中に特製ツナサラダを入れてもっちりパンで焼き上げました!」としっかり書かれていました。

 パンとちくわ、そしてツナサラダ。ますますどんな味なのか予想がつかなくなってきます。

■ パンとちくわとツナの食感が新感覚で美味しい!こりゃ名物になるわ……。

 とりあえずまずは一口。かじってみます。あ、美味しい。

 パンのもっちりした食感と、ちくわのぷりっとした弾力のある食感、それからツナのしっとりほろほろした食感が噛み合って、不思議な調和が取れた食べ心地をもたらします。

ちくわのぷりっと感が唯一無二

 特にちくわのぷりっと感は唯一無二。ソーセージをかじったときのようなぱきっとした感じとも違う弾力で、歯と顎を楽しませてくれます。

 ツナサラダに含まれたマヨの風味と塩気も、ほのかにバターが効いたパンの甘みとマッチ。味もしっかり美味しいです。

バターの甘みとツナサラダの塩気がマッチ

 食感、味ともに新感覚で「こりゃ名物にもなるわけだ」と納得しました。1つ税込216円と、お手頃価格で買えるのも嬉しいです。

 ただちくわパンはそれなりに油っこさがあり、パンを持っていた手は、食べ終わるころにはすっかりギトギトになっていました。

 ちくわとツナという素朴な具材とは裏腹に、カロリーの方は素朴ではないかもしれません。

 「どんぐり」のちくわパン。北海道を訪れた際には食べてみては。

(ヨシクラミク)