遡ること2022年10月、地元鹿児島のJリーグクラブ「鹿児島ユナイテッドFC」の試合を初めてスタジアムで観戦して以来、生観戦の魅力にすっかりハマってしまった筆者。
年が明け、新しいシーズンが始まってもその熱は冷めず、ホーム開催試合のほとんどを観戦し、時にアウェイに赴くことも。「推し」と言える存在が出来たこの一年で、生活がどのように変化したか?を振り返ります。
■ 試合結果で一喜一憂 変わる平日の過ごし方
Jリーグの試合は基本的に土曜日曜の週末開催。試合の結果次第で、平日に向けて気持ちの作り方や行動が大きく変わります。
勝利すればそれはもう気分が良いもの。次の試合まで心身ともに健やかに過ごせるのですが、負けてしまうとそうは行きません。無理やりにでも切り替える必要があります。一種の「リバウンドメンタリティ」です。
その方法は人それぞれでしょうが、筆者の場合は「ひたすら徳を積む」ことを実践しています。日頃より更に積極的に家のことをこなしたり、人や社会のために役立つ行動をすれば、きっと神様が見ていてくれて、次節の勝利をプレゼントしてくれる……そんな心境でいれば、徐々に心が落ち着いてくるもの。
8月に開催されたホームゲームにて「松本山雅FC」に敗れた翌日には、前日開催された花火大会の清掃活動にも参加しました。実際にその試合から、10月中旬まで負けなかったのですから、効果はあった……のかもしれません。
■ 新グッズは常にチェック クラウドファンディングも支援
Jリーグは2月、3月に開幕し、12月に全ての日程が終了となります。その間、クラブからは様々な応援グッズが発売されます。
ユニフォームやタオルといった主要なグッズは開幕前に購入しますが、キャップ、バッグといったアパレルグッズから、多種多様なカプセルトイ、マスコット「ゆないくー」のぬいぐるみなど、シーズン中もさまざまなアイテムが追加。見るとつい欲しくなってしまいます。
中には鹿児島らしく、県産のカツオが入ったレトルトカレーや、屋久杉を使用した箸といった地域ならではのアイテムも。「次はどんなグッズが追加されるかな?」と、これもホームゲームの楽しみのひとつになるのです。
また、鹿児島ユナイテッドFCは8月から9月にかけて、ホームタウン活動推進のためのクラウドファンディングを実施。支援に対し、さまざまな返礼品が用意されました。
筆者が選択したのは、プロジェクトの中で最も高い金額となる5万円超の支援。返礼品はここでしか手に入らない限定仕様のユニフォーム(選手サイン入り)です。
元々のコレクター癖もあり、やはり「限定」という言葉には非常にそそられました。やや高額ではあったものの、そこに迷いや後悔は一切なし。クラブと、そして鹿児島の未来のために、どうか役立ててもらえたら……と思います。
■ 応援だけでは飽き足らず……ボランティア活動にも参加
クラブの応援を続けていると、それが徐々に当たり前になってくるため、もっとクラブのために貢献できることはないか?と、新たな刺激を求めてしまうもの。
そこで筆者の目に留まったのが、鹿児島ユナイテッドのホームゲーム開催時、ボランティアとして運営に関われる制度。「UNITED CAST」、通称「ユナキャスト」と呼ばれる団体の活動にも参加するようになりました。
活動の内容は入場ゲートの案内や、インフォメーション、オフィシャルグッズの販売など多岐に渡ります。筆者は元々接客業に従事していたこともあり、やはり来場者の笑顔が見られるのはこれ以上ない喜び。クラブのスタッフも皆優しく、とても楽しい活動です。
また、これも前述のように「徳を積む」行為として、自身の中で位置づけており、ユナキャストとして活動した試合はいまだ負けなし。もちろん偶然でしょうが……願掛けとして今後も続けないわけにはいきません。
■ 2年目も、それ以降も。ずっとクラブをサポートしていきたい
他にも「スポンサー企業の商品を積極的に購入するようになる」「試合日は早朝から行動を開始する」など、あれやこれやと挙げればキリがないほど、クラブのサポーターとして、時にボランティアスタッフとして、この一年間鹿児島ユナイテッドFCの活動を応援してきました。
いわゆる「推し活」のようなことはここ数年全く行っていなかった為、筆者にとっては全てが新鮮。試合に勝った時、負けた時で差はあれど、毎日に色が付いたような感覚でした。
年齢を重ね、かつての旧友らと疎遠になっていく中で、SNS上やスタジアムで出会った同志サポーターさんたちも皆、気のいい方ばかり。会場で顔を合わせては、「今日も勝ちましょう!」とお互いグータッチしたり、グッズを交換したりなど、試合を観る以外の楽しみも増えました。
サポーター2年目に突入したところで、2023シーズンもいよいよ終盤を迎えます。鹿児島ユナイテッドFCは、この記事を執筆している時点でJ3リーグの2位につけており、まだまだ優勝も十分狙える位置。
もちろん優勝、そして昇格できることが最たる喜びですが、もしもそうならなかったとしても、これからもこのクラブのサポーターでありたいという気持ちはずっと変わらないでしょう。筆者にとって鹿児島ユナイテッドFCの存在は、もはや生活の一部として欠かせないものになったのです。
「いつかJ1で優勝して欲しい」……そんな夢を抱きつつ、クラブの行く末を見守り、そして応援していきたいと思います。
(山口弘剛)