もしもあのとき売らずに保持していたら……。価格下落を受けて慌てて売ってしまった株式が最近高騰し、約6000万円を“得る機会を失った”人が現れました。
人生の“タラレバ”は考えればキリがありませんが、この“タラレバ”だけはなかなか忘れることができなさそうです。
Xユーザーの「taichinchi」さんは先日、株価チャートとともに投稿したのは下記の文章。
亡くなったおばあさんへ
50円、15万株で買ったエスサイエンスは、
おじいさんが相続して保有している時に、20円あたりで、私が売りました。その株が、今日422円なので、持っていたら、63,300,000円と聞いて泡吹いてます。
エス・サイエンス社はニッケル製品の生産を主軸としつつ、不動産事業や学習塾事業も手掛ける企業。その株式を、taichinchiさんのおばあさまはかつて、1株50円で15万株購入しました。
taichinchiさんによれば、おばあさまはもともと株式投資をする人。しかし同社の株式を購入したきっかけは、業績のよしあしではなく「ボロ株には夢がある」というロマン。
「いつか今回みたいに高騰したり、仕手株になるのではと期待したからだったと思います」(taichinchiさん)
おばあさまが保有していた株式は、亡くなった際におじいさまが相続。その後、おじいさまの存命中にtaichinchiさんが株式の管理を担うようになったとのこと。売却時期は2015年ごろで「ずーっと下がって来たので、狼狽売りしてしまいました」と振り返っています。
そして売却からおよそ10年。taichinchiさんがエス・サイエンス社の株価高騰に気がついたのは、2025年6月の半ばごろ、フォローしているXアカウントが同社に言及していたのがきっかけでした。
投稿を見たときの株価は約320円。その後チャートを何回か見ていると数日で420円まで高騰し、上述の「泡吹いてます」投稿に至ったとのことです。
実はtaichinchiさん、20円で売却する際に「もしかしたら高騰するかも」という考えがよぎったそう。「売ったところでたいしたお金にならないし、売るのは勿体無いかもと少し思いました」としつつも、結局は売却。
10年経って価格が21倍に跳ね上がってしまったのを目の当たりにし「やっぱり、自分が売ると高騰するもんだなと思いました」と後悔を滲ませています。
もともと持っていた6000万円を失ったのではなく、得られるはずだった6000万円を失ったという話ではありますが、それでもこの額は痛い。
おまけに売却する直前まで「売らない可能性」が残っていたことを思うと、全く関係のない筆者まで損した気になってくる、かなり悔しい結末です。
おばあさまが抱いた「ボロ株には夢がある」は現実のものになりました。しかし、夢をつかめるかどうかは別の話のようです。
亡くなったおばあさんへ
50円、15万株で買ったエスサイエンスは、
おじさんが相続して保有している時に、20円あたりで、私が売りました。その株が、今日422円なので、持っていたら、63,300,000円と聞いて泡吹いてます。 pic.twitter.com/issMG0BOnf
— taichinchi (@Shikihou4tsu) June 17, 2025
<記事化協力>
「taichinchi」さん(@Shikihou4tsu)
(ヨシクラミク)