美味しそうなチョコがけパン……かと思いきや、え?ようかん? 和菓子の“羊羹”がパンにかかってるの?

 北海道のローカルコンビニ「セイコーマート」で偶然出会った謎のパン「ようかんパン」。どうやら道民にとっては“定番”のパンらしいので、思い切ってチャレンジしてみました。

■ ホイップ&カスタードの2種類が入った、セイコーマートの「ようかんパン」

 「チョコレート」の代わりに「ようかん」をかけたパンは北海道のほか、静岡県や富山県など全国に点在しており、それぞれ「ようかんぱん」「羊羹ぱん」など微妙に表記や内容が異なっています。

 今回紹介する北海道の「ようかんパン」は、コッペパンの中にクリームを詰め、その表面をようかんでコーティングしたもの。見た目は丸いエクレアといったところでしょうか。

陳列棚でようかんパンを発見

 今回購入したセイコーマートの「ようかんパン」は、中のクリームがホイップとカスタードの2種類構成。お値段は税込149円です。

セイコーマート

ホイップとカスタード、2種類のクリームが入っている

 見た目は本当にチョコレートをかけたパン。しかしよく見ると色に若干透明感があり、チョコではなくようかんだということが分かります。

見た目は丸いエクレア

 筆者はこれまで棒状のようかんしか食べたことがないので、コーティングされたようかんを見るのは新鮮。

 中を割ってみると、パッケージの通り2種類のクリームが入っています。外側がカスタードクリーム、内側がホイップクリームです。

外側がカスタード、内側がホイップクリーム

 まず試しがてら、端っこのようかんをちぎって食べてみます。少し甘さが控えめ、でしょうか?あまりようかんを食べている感じがしません。

ようかんの欠片

 あの延べ棒のような形状も含めてようかんだと思っていたところもあるので、今回のような状態だと食べごたえに欠ける、というのもあるでしょう。

 お試しが終わったら、次はいよいよ本体です。

■ チョコとは違うまったりした柔らかさがクセになる

 全体的な味としてはクリームを主体とした甘さが強めで、ようかんは脇役です。しかしかじりついたときの食感は独特。チョコとは違う、まったりとした柔らかさがあります。これは結構クセになる食感です。

甘くはあるけど、重くはない

 そして、咀嚼しているうちに、クリーム系が持つ“洋の甘さ”の隙間から、ようかんの“和の甘さ”が顔をのぞかせてくるのも特徴的。ちょうどいい和洋折衷の味わい。美味しい。

 ともすれば甘ったるくなりがちなカスタードクリーム&ホイップクリームを、素朴なようかんの味が丁寧にまとめています。

クリームの甘さを、ようかんの素朴な味がまとめている

 そのためか、全体的な味はかなり甘いものの、意外にも重くはなく、食べやすいです。

 個人的にはコーティングのようかんがもう少し厚いと食べごたえがあっていいのにな……と思わなくもないのですが、そうすると今度はようかんがパンを邪魔しすぎてしまう気もしました。

 また食べているうちに気がついたのですが、ようかんはチョコと違って指の熱で溶けない!!なので最後まで手がベタベタにならずに食べることができます。これは地味ですが、かなりありがたい。そういう意味でも食べやすいパンでした。

 北海道の定番「ようかん菓子パン」。訪れた際にはぜひ味わってみては。

(ヨシクラミク)