おたくま経済新聞

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SNSで話題のド派手な「ギャル看板」、なぜ作った?製造元に聞いた「仕事を楽しむ」開発マインド

 先日、おたくま経済新聞でも紹介し、Xで「とても茨城県(実際の設置場所は栃木県)」と話題になった「ギャルすぎる工事看板」。

 「マヂでアゲで作業してっから『工事中』」「ゆっくり走ってチョベリグ~『徐行』」といった文字が、目に鮮やかなショッキングピンクで書かれた、インパクト抜群な看板。一体どんな会社が、作ったのか?気になりすぎた筆者は、製造元である株式会社ゼストシステムに取材を敢行。そこには、見た目のチャラさとは裏腹な、企業の「真面目に遊ぶ」姿勢がありました。

  • ■ 安全性とユーモアを兼ね備えた「チョベリグ」な看板

     この看板の正式名称は、その名もズバリ「ギャル看板」。公式サイトによると、「従来の『安全第一』というメッセージを、二度見を誘う『ギャル語』で伝え、誰もが安全メッセージを『見逃さないようにすること』が最大のミッション」とのこと。

    看板の正式名称は、その名もズバリ「ギャル看板」

     ラインナップを見てみると、文字のみタイプとイラスト入りタイプがあり、「関係者以外は入んなし~『立入禁止』」「入ったらチョベリバ~『進入禁止』」「ウチラ専用とか激アツじゃん『歩行者専用通路』」など、文言も多彩。

    文字のみタイプとイラスト入りタイプがある

     懐かしのコギャル語から現代のギャルマインドまで網羅されており、現場の空気に合わせて「コギャル/ギャル/鬼ギャル」から「ギャル度」を選べるという親切設計になっています。

    ■ 開発のきっかけは「社員が盛り上がるから」

     たしかに目を引くことは間違いありませんが、単に「目立つ」ことを意識するならば他のデザインもあったはず。なぜこのような商品を開発したのか、いったいなぜギャルなのか。担当者に直撃しました。

    -- 従来の工事看板とは一線を画すイケイケなデザインですが、本製品の開発の経緯を教えてください。

     「弊社では毎年、新入社員も含めた全社員で新商品を考えます。各営業所で5~10の案を出してもらって全体会議にかけるのですが、そのなかで『おもしろ枠』的な商品を採用するようにしています。正直そこまで売り上げには拘らず、その商品が売れたら社員が盛り上がる、まず自分たちが仕事を楽しむということを大事にしています」

     なんと、全社員参加の話し合いから生まれたアイデアとのこと。「売上より社員の盛り上がり」……なんてアゲな会社なんでしょうか。

    ■ 制作しているのは「リアルギャル」世代?

    -- それにしても文言のチョイスが絶妙ですが、社内にはギャル社員さんが在籍しているのでしょうか?

     「ギャルと呼ぶかはわかりませんが、弊社のデザイン部門は9割女性で平均年齢が24.9歳と若い社員が多いです。髪の色やネイルは割と派手かもしれませんね(笑)」

     女性9割で平均年齢24.9歳!まさにトレンドに敏感な世代が制作しているからこそ、このバイブスの高さが表現できているようです。

    SNSで話題のド派手な「ギャル看板」、なぜ作った?製造元に聞いた「仕事を楽しむ」開発マインド

    ■ 気になる売れ行きは……?

    -- 本製品はいつごろから販売しているのでしょうか?ちなみに、売れ行きのほうはいかがでしょうか……?

     「本製品は2025年の新商品として販売開始しました。おもしろがってくれますが、それほど売れてはいません。公共工事に使うには少し勇気がいるようです(笑)」

     やはり、実際の現場に導入するにはややハードルが高い模様。しかし、担当者はこう続けます。

     「使ってくれた現場代理人の中には、『ギャル代理人』がいたという話は聞きました」

     まさしく類は友を……ならぬ、ギャルはギャルを呼ぶ。この看板のあるところには、やはりギャル魂を持った担当者がいるようです。

    ■ ギャルだけじゃない!ユニーク看板の数々

     株式会社ゼストシステムでは、ギャル看板以外にもユニークな商品を多数展開しています。その日の運勢で安全確認をする「おみくじ看板」や、オタクもにっこりの「萌えきゅん看板」、さらには地域の方言を活かした「ごと~ち(ご当地)看板」など、工事現場を少しでも明るくしようという工夫が満載です。

    「おみくじ看板」

    「萌えきゅん看板」

     誰もが思わず二度見してしまうであろう「ギャル看板」をはじめとするユニークな看板たち。そこには「仕事を楽しもう」とする大人たちの遊び心が隠されていました。

     他人の意見や世相に左右されず、自分軸で前向きに生きる「ギャルマインド」と、株式会社ゼストシステムの理念は、どこか通ずるところがあると言える……かもしれません。

    <記事化協力>
    株式会社ゼストシステム

    (山口弘剛)

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  • 山口 弘剛‌Writer

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    鹿児島出身・鹿児島在住。私生活では妻と共に2人の子どもを子育てしながら、地元のサッカークラブを熱烈応援中。仕事は元アパレル店長、元ゲームショップ店長を経験。現在はライター、イラストレーターとして活動。

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