アメリカ空軍中央コマンドは2019年4月15日(現地時間)、ユタ州ヒル空軍基地の第388戦闘航空団と予備役の第419戦闘航空団に所属するF-35Aを第4遠征戦闘飛行隊に編入し、“テロとの戦い”を続ける中東地域へ派遣。中央コマンドが拠点を置くUAEのアル・ダフラ空軍基地に到着したことを発表しました。アメリカ空軍のF-35Aが中東に派遣されるのは、これが初めてのこと。期間は2019年11月までの予定です。
アメリカ空軍中央コマンド司令官のジョセフ・T・グァステラ中将は「最先端の兵器システム(F-35A)を戦力に加えることで、当地での統合戦力の能力は飛躍的に高まります。F-35Aの統合センサーや高い生残性は、連合部隊に安定した安全保障をもたらし、相手に対する大きな抑止力となります」と、F-35A初の中東派遣の意義を語っています。
「F-35Aは、どのような脅威に対しても我が国の航空優勢をもたらします」とデービッド・L・ゴールドファイン空軍参謀長はF-35Aの能力を評しています。「中東での連合軍に“クォーターバック”(アメリカンフットボールで司令塔となるポジション)として加わることで、万能なF-35Aはリーダーシップの役割を見事に果たしてくれるでしょう」
すでに中東地域には、2018年夏にアメリカ海兵隊の第13海兵遠征軍(13th MEU)に所属する第211戦闘攻撃飛行隊のF-35Bが、海軍の強襲揚陸艦エセックス(LHD-2)とともに派遣され、実戦投入されています。空軍中央コマンドのグァステラ司令官は「F-35Aが当地における我々の戦力に加わり、その素晴らしい能力をフルに発揮するのを楽しみにしています」と、空軍F-35A初の実戦投入に期待しているようです。
Image:USAF
(咲村珠樹)