アラスカを舞台に恒例の国際共同訓練「レッドフラッグ・アラスカ21-2」が2021年6月10日に始まりました。今回の訓練には航空自衛隊から第9航空団(第204飛行隊・第304飛行隊)のF-15と警戒航空団のE-767が参加し、アメリカ軍部隊とともに北の地で様々な戦技を磨いています。
アラスカのアイルソン空軍基地とエルメンドルフ・リチャードソン統合基地を拠点に実施される「レッドフラッグ・アラスカ」は、アメリカ太平洋空軍(PACAF)が主催する大規模な訓練。年数回のペースで実施されており、2020年のレッドフラッグ・アラスカは新型コロナウイルス禍の影響によりアメリカ軍のみで実施されたため、航空自衛隊は2019年以来の参加となりました。
航空自衛隊の第9航空団から参加したのは、第204飛行隊と第304飛行隊のF-15J/DJが6機。那覇基地を出発したF-15は、途中アメリカ空軍の空中給油機から空中給油を受け、アラスカに到着しました。
エルメンドルフ・リチャードソン統合基地で開催されたキックオフ・ミーティングには、アメリカ空軍と航空自衛隊、そして韓国空軍からの参加者が集まりました。訓練には100機以上の航空機、1500名以上の人員が参加します。
訓練では、第18仮想敵飛行隊のF-16を相手にした空中戦のほか、近接航空支援(CAS)の対地攻撃など、実戦に即した様々なシナリオが用意されています。訓練をコーディネートする第354作戦群第1分遣隊長のライアン・イーズ中佐は「この訓練の真価は連携とコラボレーションを通じ、アメリカ太平洋軍の活動地域における密接なパートナーとの関係を強化することにあります」と意義について語っています。
韓国からは韓国空軍だけでなく、在韓アメリカ空軍からA-10も参加しています。A-10は拠点としている烏山(オサン)空軍基地から日本の横田基地を経由し、アラスカへやってきました。
レッドブラッグ・アラスカ21-2は6月10日〜25日の期間、広大な空域を有する統合太平洋アラスカ訓練場を舞台に実施されます。航空自衛隊の派遣部隊は、6月26日に帰還する予定です。
<出典・引用>
エルメンドルフ・リチャードソン統合基地 ニュースリリース
航空自衛隊 報道発表資料
Image:USAF
(咲村珠樹)