おたくま経済新聞

ネットでの話題を中心に、商品レビューや独自コラム、取材記事など幅広く配信中!

ダンボール神社の御神体は保護猫たちの良縁を結ぶ猫神様?

 Twitterユーザー・尚輝さん(@hisasyu)さんのお母さんが、ダンボール箱で猫サイズの神社を建立し、そのクオリティの高さが絶賛されています。

 使われている材料は先に触れたとおりダンボールとでんぷん糊。中にいる御神体は15歳のメスの三毛猫みるくさん。開いた扉から御神体が直接お賽銭箱に奉納されたカリカリを回収してくシステムになっているようです。

  •  みるくさんの大きさに丁度よいサイズなのに嫉妬したのか、同居犬のココちゃん(5歳・チワワ)も御神体になってみましたが……ちょっとココちゃんには小さかったかも。

     御神体であらせられるみるくさんに、ココちゃんもご参拝。御神体から戻ってきたみるくさんもちゃんとお参りしていますよ。

     それにしても細部までよく作り込まれています。ダンボールの中身の波の部分を上手く木目に活かして戸の部分が作り込まれていたり、屋根の真下に猫の顔を模した神額が掛けられていたり、しめ縄も紙垂(しで)まできちんと下げられており鈴を鳴らすための紐まで取り付けられています。

     屋根上の造形といい梁の作り込み感といい、これは立派に神殿と言えると思います。猫を飼っている家の神棚に一つは置いておきたくなるレベル。

     家の神棚だと御神体の猫ちゃんが入れなくなるかな。で、この神社が置いてあるお宅にご参拝に行く神社巡りも良さそうですね。肉球でスタンプする御朱印帳作ったりして。全国の保護猫さんの団体(野良猫などを保護して里親探しをするボランティア団体)にこの神社置いてくれたら、聖地巡りできないかな?

     なお、このダンボール神社、制作までどれくらいかかったか伺ったところ、「構想2時間、実作業時間は10時間、足掛け2日間で完成した」という事でした。

     ちなみに尚輝さんは保護猫たちの応援もしているそうです。この記事の記事化許可をお願いをするときに「保護猫についても少しでいいです触れて貰えませんか?」と依頼されました。実は、みるくちゃんも元捨て猫。死にかけていたところ偶然出会い、尚輝さん家と縁が結ばれ以来15年を共にすごしてきました。どうやらダンボール神社の御利益は全国の捨て猫や保護猫たちの幸せ。新しい家族との「縁結び」だったようです。

     実は、編集部にも2年ほどまえから元保護猫の猫社員が在籍しています。だからこの願いは「勿論」以外ありません。編集部の猫社員はもともと都内の会社で飼われていたそうですが、引越の際に置き去りにされ、しかも長らく野良を経験してしまい、私たちが出会った頃には猫エイズキャリアになっていました。当時で推定15歳前後。私たちは猫を記事で紹介することが多々あります。そんな記事を通じてずっと感じていたのが「何か猫に恩返しできないか?」ということ。そんな折りに出会った猫。

     毛はぼさぼさだし、目つきは悪いし常に目やにだらけだし、歯もぼろぼろ、息は臭い。しかも人間に警戒心ばりばり。普通ならば引き取ろうと思わないかも知れません。でも、私たちは仲間として来て貰うことにしました。以降、よってたかって構いまくって愛情をたっぷりそそいだ結果、見違えるほどの可愛い猫に変貌。家族としてではなかったけれど、今では立派な仲間。日々、社内警備に社員監視?、時々猫たんぽの仕事にいそしんでいます。こんな縁もあるのです。

     今日本では犬猫の殺処分が問題になっています。名古屋市では2016年、犬の殺処分0を達成したそうですが、それでも猫は数が多く残念なことにまだ0とはなっていません。保護猫というと抵抗があるかもしれませんが、もし今後猫を飼う予定があるならば、ペットショップよりも先に保護猫たちに目を向けてみてはいかがでしょうか。

     さらに余裕があるならば病気をもったこや、シニア猫たちを優先的に。しかし、動物を飼う以上無理は禁物。今は無理、一生面倒みる自信が無い……という場合には、せめて支援グッズを購入したり、チャリティー活動に自分のできる範囲での応援をしてみてはいかがでしょう?

     現在は空前の猫ブーム。猫を紹介した本や記事にもよく人気が集まっています。そうしたものを見て、少しでも癒やしを感じたことがあるならば、ほんの少しでいいのです自分の出来ることで猫神様の縁結びのお手伝いをしてみては? それだけで、みるくさんのように幸せの縁をつかめる猫がもっと増えてくるはずですから。

    <記事化協力>
    尚輝さん(@hisasyu)

    (梓川みいな)

    あわせて読みたい関連記事
  • 「猫の背負い投げ」が炸裂  兄弟猫の攻防に爆笑
    インターネット, おもしろ

    「猫の背負い投げ」が炸裂  兄弟猫の攻防に爆笑

  • 「怖いって」階段の奥から顔だけニョキッ!闇の中から見つめる猫ちゃん
    インターネット, おもしろ

    「怖いって」階段の奥から顔だけニョキッ!闇の中から見つめる猫ちゃん

  • ジャンプした黒猫が「し」に!?  奇跡の一枚にSNS爆笑
    インターネット, おもしろ

    ジャンプした黒猫が「し」に!?  奇跡の一枚にSNS爆笑

  • 睨んでいるようで実は甘え顔 険しい表情で愛情表現する猫が話題
    インターネット, おもしろ

    睨んでいるようで実は甘え顔 険しい表情で愛情表現する猫が話題

  • 名画から飛び出してきた!?キャットハウス潜伏ドッキリで同居猫がびっくり
    インターネット, おもしろ

    名画から飛び出してきた!?キャットハウス潜伏ドッキリで同居猫がびっくり

  • 「台風15号が発生しました」 ご飯を待つ親子猫が見せた奇跡の瞬間
    インターネット, おもしろ

    「台風15号が発生しました」 ご飯を待つ親子猫が見せた奇跡の瞬間

  • 「猫避けとは……」とげ状のマットを堂々とベッドにする猫ちゃん
    インターネット, おもしろ

    「猫避けとは……」とげ状のマットを堂々とベッドにする猫ちゃん

  • どんくさすぎて愛おしい…箱に入れない猫のドジかわ動画が話題
    インターネット, おもしろ

    どんくさすぎて愛おしい…箱に入れない猫のドジかわ動画が話題

  • 猫のおなら、ついに可視化!? 抜け毛アートで「プー」音を表現
    インターネット, おもしろ

    猫のおなら、ついに可視化!? 抜け毛アートで「プー」音を表現

  • 「探したよ……」 愛猫の発見場所はまさかの洗濯機の中
    インターネット, おもしろ

    「探したよ……」 愛猫の発見場所はまさかの洗濯機の中

  • 梓川みいな看護師(正看護師有資格者)

    記事一覧

    一般内科、呼吸器科、整形外科、老年科、発達障害などを得意とする。医療・介護福祉等に高反応。雑多なネタも紹介していきます。
    娘二人(ともに発達障害あり)とネコ二匹の母。シングル。

    ▼こちらのライターの最新記事▼

  • 災害ボランティアに行く前にやっておくべき大切なこと
    社会, 雑学

    災害ボランティアに行く前にやっておくべき大切なこと

  • お餅での事故を防ぐ ここがポイント!(出典:政府広報オンライン)
    社会, 雑学

    お餅での事故を防ぐ 3つのサインと3つのポイント!

  • 【ナースなコラム】MRIに禁忌なアレコレ え?増毛パウダーも!?
    ライフ, 雑学

    【ナースなコラム】MRIに禁忌なアレコレ え?増毛パウダーも!?

  • みかんは体に良いってほんと? 効能は?適量は?
    ライフ, 雑学

    みかんは体に良いってほんと? 効能は?適量は?

  • 【看護師コラム】実はこれやっちゃダメなんです!処方薬の使いまわし
    ライフ, 雑学

    【看護師コラム】実はこれやっちゃダメなんです!処方薬の使いまわし

  • エクストリーム! 全自動マーブルチョコの色分けが装置爆誕
    インターネット, おもしろ

    エクストリーム! 全自動マーブルチョコの色分け装置が爆誕

  • トピックス

    1. 偽ファッション広告

      偽ファッション広告がGoogle広告に大量出現 サポート詐欺被害に注意

      2025年9月上旬からGoogle広告に偽ファッションサイトが急増。数秒で「Windows Defe…
    2. 邪悪なAI搭載「絶対にバズるSNS」で理不尽な炎上を疑似体験→リアルすぎて怖くなった

      邪悪なAI搭載「絶対にバズるSNS」で理不尽な炎上を疑似体験→リアルすぎて怖くなった

      Webコンテンツ「絶対にバズるSNS」が9月15日公開。9月26日公開映画「俺ではない炎上」と連動し…
    3. 26年前のMMORPG「Dark Ages」、YouTuberの挑戦で限界集落から奇跡の再生

      26年前のMMORPG「Dark Ages」、YouTuberの挑戦で限界集落から奇跡の再生

      26年前にリリースされたMMORPG「Dark Ages」をご存じでしょうか。年月とともに人口は減少…

    編集部おすすめ

    1. 英国伝統のうなぎ料理は“水槽の味”?日本にはない「ゼリー寄せ」の衝撃

      英国伝統のうなぎ料理は“水槽の味”?日本にはない「ゼリー寄せ」の衝撃

      日本でうなぎといえば、甘いタレをつけて香ばしく焼き上げた「蒲焼き」が定番のスタイル。白焼きなどもあるにはありますが、うなぎといえばやっぱり蒲…
    2. たこばさんの「糸こんにゃく炒飯」

      えっ…これ糸こんにゃく!?目も舌も騙される“ヘルシー炒飯”を実際に作ってみた

      「糸こんにゃくで作った炒飯が本物そっくりに仕上がる」と聞いたら、信じられるでしょうか。大阪市のたこ焼き店「たこ焼たこば」の店主がSNSに投稿…
    3. 虎ノ門ヒルズの「どこか奇妙な職業体験」が話題 ゴミを拾いながら物語の世界へ没入

      虎ノ門ヒルズの「どこか奇妙な職業体験」が話題 ゴミを拾いながら物語の世界へ没入

      虎ノ門ヒルズで清掃員の仕事を疑似体験しながら、非日常な体験に巻き込まれていく……そんな不思議な没入型体験イベント「どこか奇妙な職業体験 虎ノ…
    4. あれー?どこかなー?伸びしろしかない3歳児の“全力”かくれんぼが手強すぎる!

      あれー?どこかなー?伸びしろしかない3歳児の“全力”かくれんぼが手強すぎる!

      子どもにとってかくれんぼは、ハラハラドキドキのスリリングな遊び。自分だけにしか分からないであろう隠れ場所を見つけて「ここなら大丈夫」「絶対見…
    5. プリキュア映画ぬりえコンテスト、第三者による不正応募判明 公式が謝罪と訂正

      プリキュア映画ぬりえコンテスト、第三者による不正応募判明 公式が謝罪と訂正

      アニメ映画「映画キミとアイドルプリキュア♪ お待たせ!キミに届けるキラッキライブ!」公式は9月12日、「キミプリ♪ぬりえコンテスト」において…
    Xバナー facebookバナー ネット詐欺特集バナー

    提携メディア

    Yahoo!JAPAN ミクシィ エキサイトニュース ニフティニュース infoseekニュース ライブドア LINEニュース ニコニコニュース Googleニュース スマートニュース グノシー ニュースパス dメニューニュース Apple ポッドキャスト Amazon アレクサ Amazon Music spotify・ポッドキャスト