おたくま経済新聞

ネットでの話題を中心に、商品レビューや独自コラム、取材記事など幅広く配信中!

ミニチュアのコンロから火が出てる!? リアル過ぎるとTwitterで話題に

 日常生活の中で目にしているものが、手のひらサイズに収まってしまうミニチュアの世界。昨今では、本物と引けを取らないほどそのクオリティはますます高くなっています。

 そんな中、コンロの火までミニチュアで再現してしまうほどのこだわりを見せた作家さんがいました。

  •  日頃からミニチュア・ドールハウスを制作しているというにわこさん。「led照明を使用してガスコンロの火を表現してみました。それっぽく見えていると嬉しいです」と、動画とともにTwitterへ投稿したところ2600件以上も「いいね」されるほどに注目されていました。

    https://twitter.com/__niwaco__/status/1068753276747755520

     やかんをコンロに置いて暫くすると、やかんの底から赤い炎が揺らめく様子がわかります。コメントの中には、「すごーーーい。火がついてるように見えます」「ガスの火は青いので、青くするともっとリアルになりそう」とミニチュアで火を表現できることに興味を持った方が多いようでした。

     やかんを置いたタイミングでコンロの火が点灯したように見えるのですが、こちらは実際違うらしく、別スイッチでつけているそうです。にわこさんによると今回、キッチンエリアと部屋エリアからなるハウスを制作しており、ガスコンロ以外の照明も一か所のスイッチに配線をまとめて一斉に点灯するシステムになっているとのこと。

     こんなにも緻密で正確性を必要とするミニチュアの世界ですが、にわこさんは昔から美術が得意だった訳ではなく、特に自分自身、手先が器用だと感じたこともなかったとか。「ただ大人になってからも食玩のリーメント等に惹かれたりと小さいものには興味がありました。ミニチュアをはじめたきっかけは、インターネットでミニチュア制作の世界に出会ったことです。それまでは小さい物は欲しかったら買うものだと思っていたのですが、まさか自分で作ることができるなんて……!と衝撃を受けました」とのこと。

     ミニチュア作品を今までで何点ぐらい制作してきたのか聞いてみたところ、正確には数えたことは無いらしく、約20点ぐらいだそうです。「今までは小物単品での制作が多く去年は「冷蔵庫」をテーマに中の物を色々と制作しました」と、そのミニチュアを見せていたただきました。


     パックに入っている肉のサシの部分やビールのラベル等とても再現度が高く、これがミニチュアなの!? と思うほどのクオリティ。因みに、水系の表現はレジンで制作しているそうで、ビール等のラベルに関しては手描きではなくパソコン制作だそうです。「本物と雰囲気は似せていますが背景、ビール缶、水しぶき等も自分でデータを制作しています。コピーなどはしていません。製造されている会社の商標権を侵害しないようにネーミングやロゴもオリジナルで作っています。その為ヱビスビールではなくダイコクビール…といった感じです」と教えてくれました。

     ガスコンロのキッチンのミニチュアを作るのに、ガスコンロは横のシンクや下の台と繋がった構造で出来ており、3日くらい制作期間がかかったそうです。「ミニチュア制作の場合一度目でイメージ通りの成功することはほとんどなく、その後試行錯誤が続くので3日の大半が試行錯誤の時間です」とアイデアをまとめるのにかなりの時間がかかるようです。さらに、製作する時のこだわりも伺ってみたところ「難しいなと感じるのは食べ物の質感でしょうか。食べ物は粘土で作ることが多いのですが、いかに粘土感を消して本物に近づけるかという所でいつも苦労します。こだわっているところは生活感の表現です。今回のキッチンでいえばシンクの流れる水など、まるで誰かがそこで生活しているような雰囲気を味わってもらえる作品作りを心がけています」とのことでした。

     なお、12月22日~23日に開催される「ミニチュアアート展2018大阪」で出店されるそうで、現在制作中のキッチンエリアと部屋エリアからなる中型のハウスをメインの展示品として考えているとのこと。そして、「現在nunus’ house様のミニチュア教室に通っているので、教室課題として制作したカップケーキセットも展示したいと思っています」と展示会に向けて大忙しのようでした。ぜひ興味のある方は足を運んでみてはいかがでしょうか。

    <記事化協力>
    にわこさん(@__niwaco__)

    (黒田芽以)

    あわせて読みたい関連記事
  • 「魔法みたい」額縁の中で走り続ける電車 精巧なジオラマに10万いいね
    インターネット, おもしろ

    「魔法みたい」額縁の中で走り続ける電車 精巧なジオラマに10万いいね

  • PS・PS2の名作ソフトが手のひらサイズに 再現度の高さに驚愕
    ゲーム, ニュース・話題

    PS・PS2の名作ソフトが手のひらサイズに 再現度の高さに驚愕

  • 「全長25mmの工具」登場 キャステムが医療機器部品と同じ製法で再現
    商品・物販, 経済

    「全長25mmの工具」登場 キャステムが医療機器部品と同じ製法で再現

  • 画像提供:こるはさん(@kasuga_maru)
    インターネット, おもしろ

    大トロやウニが盛り付けられた豪華海鮮丼にゴクリ!粘土だと分かっていても食べたい!…

  • カプセルトイで「本当に使える香炉」登場 本当に使えるのか検証してみた
    インターネット, おもしろ

    カプセルトイで「本当に使える香炉」登場 本当に使えるのか検証してみた

  • 画像提供:イシバシエレクトロニクスさん(@ishibashi_elect)
    インターネット, おもしろ

    小窓から広がる架空の図書館 ミニチュア作家が描く壮大な物語

  • 画像提供:金沢美味しい作家@ミニチュアの世界さん(@minimini_japan)
    インターネット, おもしろ

    能登の復興を願って ミニチュア作家が技術を生かして魅力を発信

  • 画像提供:TAKAさん(@rootap)
    インターネット, おもしろ

    「変態だね」は褒め言葉 顕微鏡を使用し手縫いで作る「米粒サイズのブーツ」

  • 驚異のミニチュアジオラマ!消しゴムから現れた精巧で小さな世界
    インターネット, びっくり・驚き

    驚異のミニチュアジオラマ!消しゴムから現れた精巧で小さな世界

  • 画像提供:ピヨ/工芸作家 磁佑さん(@piyopiyo1906)
    インターネット, びっくり・驚き

    小さいだけじゃない!ミニチュアのハサミに「Amazing!!」

  • おたくま編集部Editor

    記事一覧

    おたくま経済新聞・編集部による監修or執筆

    ▼こちらのライターの最新記事▼

  • 毛玉とるとる Pro(KC-NW825)
    商品・物販, 経済

    ストッキングやタイツも可の毛玉取り器誕生 マクセルイズミ「毛玉とるとる Pro」…

  • キヤノンの名機が「ガシャポン」で復活 歴代カメラ5種を精密ミニチュア化
    商品・物販, 経済

    キヤノンの名機が「ガシャポン」で復活 歴代カメラ5種を精密ミニチュア化

  • 時事通信、男性カメラマンを厳重注意 生配信中に「支持率下げてやる」発言
    社会, 経済

    時事通信、男性カメラマンを厳重注意 生配信中に「支持率下げてやる」発言

  • ゴロっとチキンのカレーナポ
    商品・物販, 経済

    パンチョ初の人気投票1位「カレーナポ」が進化 期間限定で復刻登場

  • 山崎賢人さんと坂口憲二さん(※山崎賢人さんの崎の字は正しくは「たつさき」です)
    イベント・キャンペーン, 経済

    サントリー生ビール新CMメイキング公開 山崎賢人ら“生ひげ”姿で掛け合い

  • なか卯に「黒トリュフ薫る きのこ親子丼」が期間限定で発売
    商品・物販, 経済

    なか卯に「黒トリュフ薫る きのこ親子丼」が期間限定で発売

  • トピックス

    1. 丸山製麺が「ラーメン大好き小泉さん」とコラボ!小麦麺使用の新感覚「らーめん缶」を実食

      丸山製麺が「ラーメン大好き小泉さん」とコラボ!小麦麺使用の新感覚「らーめん缶」を実食

      丸山製麺が10月6日から、人気ラーメン漫画「ラーメン大好き小泉さん」とコラボした「らーめん缶」を、東…
    2. これでもう怒られずにすむ? 息子が作った「ママの攻略本」の実力は

      これでもう怒られずにすむ? 息子が作った「ママの攻略本」の実力は

      親に怒られてしまった子どもが、その後に取る態度はさまざまです。落ち込む子もいれば、しっかり反省する子…
    3. 警告ポップアップで強引に広告誘導 悪質業者が仕掛ける正規サービスを悪用した罠

      警告ポップアップで強引に広告誘導 悪質業者が仕掛ける正規サービスを悪用した罠

      インターネットを使っていると、ふとした瞬間に現れる「警告ポップアップ」。 近ごろでは「サポート詐欺」…

    編集部おすすめ

    1. 毛玉とるとる Pro(KC-NW825)

      ストッキングやタイツも可の毛玉取り器誕生 マクセルイズミ「毛玉とるとる Pro」を発売

      マクセルイズミ株式会社は、ストッキングやタイツなどの繊細な衣類にも対応する毛玉取り器の新モデル、「毛玉とるとる Pro(KC-NW825)」…
    2. キヤノンの名機が「ガシャポン」で復活 歴代カメラ5種を精密ミニチュア化

      キヤノンの名機が「ガシャポン」で復活 歴代カメラ5種を精密ミニチュア化

      キヤノンが、バンダイの「ガシャポン」とコラボレーション。歴代のカメラとレンズをミニチュア化した「Canon ミニチュアカメラコレクション」を…
    3. 時事通信、男性カメラマンを厳重注意 生配信中に「支持率下げてやる」発言

      時事通信、男性カメラマンを厳重注意 生配信中に「支持率下げてやる」発言

      時事通信社は10月9日、自民党本部での取材中に「支持率下げてやる」などと発言した本社映像センター写真部の男性カメラマンを厳重注意したと発表し…
    4. 「ちいかわの世界に行きたい」ファン、考えた末に鎧さん化 再現度がガチすぎた

      「ちいかわの世界に行きたい」ファン、考えた末に鎧さん化 再現度がガチすぎた

      言わずと知れた人気コンテンツ「ちいかわ」。かわいくもハードなあの作品世界に入っていきたいと願う人は多いはず。筆者もその1人です。しかし二頭身…
    5. ネカフェの個室に不気味なトランプが……Xユーザーの“恐怖体験”に17万いいね

      ネカフェの個室に不気味なトランプが……Xユーザーの“恐怖体験”に17万いいね

      キーボードに差し込まれたトランプのジョーカーと、その裏に書かれた「げぇむすたあと」の文字。Xユーザーの「たーけ」さんが、たまたま入ったネット…
    Xバナー facebookバナー ネット詐欺特集バナー

    提携メディア

    Yahoo!JAPAN ミクシィ エキサイトニュース ニフティニュース infoseekニュース ライブドア LINEニュース ニコニコニュース Googleニュース スマートニュース グノシー ニュースパス dメニューニュース Apple ポッドキャスト Amazon アレクサ Amazon Music spotify・ポッドキャスト