一人暮らしを始めてみると、気づくことがあります。毎日、清潔な洋服を着て出かけられたのも、フカフカの布団で心地よく眠ることができたのも、3食バランスの良い食事が摂れていたのも、全て自分の力ではなく、親が無償の愛でしてくれていたことだと……。そんな親のありがたみを感じるエピソードがTwitterで話題を呼んでいました。

 2019年4月から大学生になったばかりのはるちゃんさん。一人暮らしをする息子を心配してか、はるちゃんさんのもとへ、お母さんから大きなダンボールが届きました。そのダンボールの側面には、なにやらドライバーさん宛に取扱注意の注意事項が記載されています。

 「ドライバーさんへ この春、親元をはなれ、名古屋で一人暮らしを始めた息子の大切なギターです。どうか無事届けて下さい。母より」と、一人暮らしを始める息子を思う言葉が、そこには書かれていました。このダンボールに、思わずはるちゃんさんも「生まれて初めて「母さんありがとう」って誰もいないところで口に出したかもしれない」と、一人きりの部屋の中で、親心の温かさを感じたそうです。さらに、はるちゃんさんのお母さんはドライバーさんへの配慮も忘れず、ドライバーさんが持ちやすいようにダンボールの側面に取っ手も取り付けたという徹底ぶり。実際に、ダンボールを届けた宅配便のドライバーさんからも「いいお母さんですね」と声をかけてもらったそうです。

https://twitter.com/Haruto424/status/1120270358118948865

 こんなにも息子思いのお母さんはどんな方なのか、ダンボールが届いた時のお話をはるちゃんさんにお聞きしました。すると、このエピソードからは想像もできないお母さんの実態が明らかに……!

 はるちゃんさんは趣味でギターを弾いているそうで、届いたダンボールには表面に貼られたメッセージの通りギターが入っていたそうです。下宿先では騒音は出せないため、弾けてもエレキギターまでとのことでしたが、その他にも、ネーム入りのハンカチとお守りが入っていたとか。お守りは、カバンに付けているそうですが、ハンカチはさすがに恥ずかしくて使っていないそうです。

 そんな息子思いのはるちゃんさんのお母さん。ほんわかした方を想像していたのですが、実際は全く違い、自身の等身大ステッカーを販売してしまうほど、とてもアグレッシブな方でした。ウォールステッカーを制作されている名物店長のはるちゃんさんのお母さん、小西さん(以下、小西さん)。ある時、突然筋トレに目覚め「どうせやるなら、ベストボディ大会で優勝する」ということを目標に、他の社員が困惑する中、筋トレに没頭していったといいます。そしてなんと2015年に「BEST BODY JAPAN2015 福岡大会」で優勝し、見事有言実行してしまったそうです。
 
 はるちゃんさんの別のツイートでも、子どもたちがテーブルで勉強している中、微笑みながらビキニ姿でポージングするはるちゃんさんのお母さんは、なんと44歳とのこと。40代でこの肉体美……もう脱帽です。

 こんな肉体美を持つ小西さんをどのように思っているのか、はるちゃんさんに聞いたところ「他の母親と比べてもとても綺麗だと思います。昔の方が老けて見えたくらいです。変化の様子を見て、人っていうのは頑張ればこんなにも変わることができるのかということを思い知らされてます」とのこと。

 はるちゃんさん曰く「やはり、自炊や学食などを食べているのですが、実家だとご飯の栄養が本当にバランス良かったんだな、ということを実感させられます。1人暮らしなので、家事全般をやるようになったのですが、他に様々なことをしながら、よくあんなにも家の事もこなせたものだな、と母親の偉大さを感じました」とのことでしたが、実はそんなに寂しさは感じていないようで、一人暮らしを満喫しているようです。

 最後に、小西さんの尊敬しているところは?と聞くと「とにかく、色々なことをこなしている事です。仕事は営業から工場の仕入れまで、そして弟の宿題を見て料理をしてインスタグラムやFacebookを更新しておまけに筋トレまで全てをこなしている事ということです。無駄のない時間の使い方をしているのが本当に凄いと思います。自分には到底できる芸当ではないです」と、パワフルで、優しい小西さんの姿に、息子のはるちゃんさんも感化されているようでした。

<取材協力>
はるちゃん(Twitter:@Haruto424)

(黒田芽以)