長野県内のとある文具店で、店長を務めている猫が見習い猫に接客を教えているような光景がツイッターに投稿され、見た人たちを和ませています。

 長野県小諸市にある文具店「万年堂」は、猫が店長を務めています。店長の名前は、8歳のシマ子さん(メス)。シマ子店長は温厚で、誰でもなでさせてくれるほど。立派な看板猫兼招き猫の役割を果たしています。

 そして、そのシマ子店長が新入り猫店員に教育している現場がとらえられ、「店長が見習いさんに、『ありがとうございます』の挨拶の仕方を教えていました。 『もっと頭を下げるのよ!』」と、その光景を写真とともにツイート。

 シマ子店長、新入りの子猫であるはる君(約生後2~3か月)に向かって何やら教え込むような感じで、頭だけはる君の方に向けています。そしてそんなシマ子店長をしっかりと見ているはる君。

 そして、シマ子店長の挨拶の方法を興味深そうに観察しているはる君。シマ子店長、新入り猫に対しても、優しく丁寧にレクチャーしているようです。

 そんな光景を見た人たちからは、「流石です。これも上にたつ者の仕事ですね」「シマ子店長、新人教育の極意を教えていただきたいくらいです…」といった感想や、「こ…こぅですか店長??」と、はる君の様子をアテレコしてみた人などが。

 実はシマ子店長は万年堂さんの2代目猫店長。先代の猫店長はトラ子店長。今は名誉店長として、2年前に空の上からシマ子店長たちを見守っているそうです。トラ子店長が現役だった頃は、シマ子店長はお店の受付嬢として、文具の商品紹介のツイートをしていたのだそう。今でも、シマ子店長お勧めの文具のツイートは欠かさず行っています。

 トラ子店長もシマ子店長も、そして新入りのはる君もみんな万年堂さんに保護された猫たち。トラ子店長は10年前位に野良からお店に居つくようになり、そのまま店長に昇格。温厚な性格で、面倒見も良かったそうです。

 シマ子店長も生後まもなく捨てられており、道路の真ん中をフラフラしてる所を万年堂さんに拾われ、二度の入院を経て元気になって帰ってきたというエピソードを持つ猫。栄養失調のせいか拾った時から目が濁っているのだそうです。そんなシマ子店長も、トラ子名誉店長に育てられ、今や立派な店長に。

 そしてはる君は、二週間位前にゴミ集積場に捨てられており、左の手は骨折、さらに「虐待か獣にやられたか分からない傷があり痛々しい」と言われるほどの引っ掻き傷が多数の状態で万年堂さんに保護された子。

 今では傷も癒えて、シマ子店長の元で店員修行……といくところだったのですが、人懐っこく甘えん坊な性格故か、飼いたいと引き取り手が現れて、現在は新居で生活中。でも、時々お店にバイトに入ることもあるんですって。

 そんな猫縁に恵まれている万年堂さんには、猫モチーフの文具なども取り揃えたコーナーも充実。タイムラインには、シマ子店長お勧めの文具の紹介も。小諸市内に住んでいたら、猫好きならつい通い詰めてしまいそうなお店ですよ。

<記事化協力>
ねこが店長の文具店万年堂さん(@nyannendo)

(梓川みいな)