CDから配信、サブスクリプションと音楽を聴く環境が変化し、今ではすっかり見ることの少なくなったアナログレコード。そんなアナログレコードのプレーヤー(ターンテーブル)をぬいぐるみ化した動画がツイッターに投稿され、話題を集めています。
かつては日常生活の中で当たり前に存在していたアナログレコード。プレーヤーに針を落とす感覚を知らない人も増えました。そんなレコードプレーヤー(ターンテーブル)をぬいぐるみ化したのは、プログラマー・デザイナーの齋藤雄介(@site_oh)さん。普段はインタラクティブ作品の企画・実装やWebサービスのUI/UXデザインなどを行っているそうです。
はい、これはターンテーブルのぬいぐるみです pic.twitter.com/i6lKv3avw8
— Yusuke Saitoh (@site_oh) September 25, 2019
この「ターンテーブルのぬいぐるみ」と名付けられた作品の動画がツイッターに投稿されると、37万回以上再生されるほどの反響がありました。
パンケーキのようにフワフワなレコードの上に、フワフワな針が落とされ、見ているだけでなんだか癒されてしまいます。リプライでは「ぬいぐるみの概念が革新された」「なんと発想のかわいい事だろうか」「つ…つくってみたい」など、そのなんとも言えないフワフワなターンテーブルに魅了された方も多い様子。
なぜそもそもターンテーブルをぬいぐるみで作ろうと思ったのか、齋藤さんに聞いたところ、以前から重いもの、固いものなどを真逆のフワフワな素材に変えて、身の回りのものをぬいぐるみ化していたそうなのですが、ある時Twitterに「ぬいぐるみを踊らせるクラブ」というツイートを見て「ターンテーブルもふわふわだと良さそう」と思い立ったのがきっかけだったとか。
このような不思議な発想はどこから⽣まれてくるんでしょう。齋藤さんは、ぬいぐるみ以外にも⽇常⽣活の中で気になった⾵景の写真をツイッターに投稿していて、関係ないものが似ているように⾒えたり、物が⽣き物のように⾒えたりするときに「⾯⽩い」と感じることが多いそうです。ぬいぐるみ作りの原点はここにあるのかもしれません。
この「ターンテーブルのぬいぐるみ」の中には、ゆっくりと回る(実際のものより遅い10RPM)モーターが入れてあり、布の摩擦でモーターが止まらないよう、木箱にウレタンを貼り付けたものをカバーで包み工夫しているそうです。実際のターンテーブルの駆動方式に当てはめると、DD(ダイレクトドライブ)ですね。また、ショートして引火しないよう、配線の絶縁にも気を使っているといいます。
まだまだ試作段階のため、モーターの故障などのことを考え、販売は未定だそうですが、モーター無しの動かないぬいぐるみに関してはWEB上での販売も考えているそうです。
齋藤さんに、次回作の予定を聞いてみると「身のまわりにあるものを少しずつぬいぐるみにしていくと楽しそう」と話して下さいました。今後の「身の回りのものぬいぐるみ化計画」という感じの作品にも期待したいと思う筆者でした。
<記事化協力>
Yusuke Saitohさん(@site_oh)
(黒田芽以)