「いいことあるぞ ミスタードーナツ」のフレーズでお馴染みのドーナツチェーン店「ミスタードーナツ」では、6月11日からこれまでにない新食感が特徴の「むぎゅっとドーナツ」を新発売。6月8日にオンラインで「むぎゅっとドーナツ」の発表会が開催されました。
発表会では、最初に株式会社ダスキン ミスタードーナツ事業本部長の根本誠之さんが登場。コロナ禍で消費者の食事形態が変化して、テイクアウトやデリバリーが増加し、家で食事をする人が増えた現状を報告。「自分たちの存在意義を改めて考えさせられた1年だった」と振り返りました。
そんな中でミスタードーナツでは、安全・安心の店舗づくりのため扉付きショーケースを設置したり、「欲しい商品が買えない」「時間がかかる」などの悩みを解消するためネットオーダーを開始したり、出前館と連携して宅配事業を展開したりしたとのこと。
さらに最高の素材や技術を持ったパティシエなどとコラボする人気シリーズ「misdo meets」では、消費者にワクワク感やドキドキ感を提供。
「ドーナツにはみんなを喜ばせたり、楽しい気持ちにさせる不思議な力がある」と語る根本さん。そんなドーナツの新しい価値の創造、新たなドーナツの使われ方の発掘を目指し、いつでもどこでも、誰もが気軽に手軽に食事にも利用できる新たなドーナツを開発することに。そして、誕生したのが今回の「むぎゅっとドーナツ」とのことです。
ちなみに根本さんによると、ずいぶん昔ですがセイボリー(食事用)のドーナツがあったり、カレーの入ったドーナツ(カレーパン)を販売したりしていたそう。しかし今回の商品は、それらよりも「より生活の近くに置いていただきたい、もっと生活に入っていきたいというイメージで開発した」と説明していました。
続いて登場した販売企画部の佐藤阿弓さんは「むぎゅっとドーナツ」の開発背景や特徴について説明。「ドーナツをもっと生活の中に」という思いから、パンのテーブルロールのように「食べ飽きないドーナツ」をコンセプトに開発された、と「むぎゅっとドーナツ」を紹介しました。
通常ドーナツといえば穴が開いていますが、「むぎゅっとドーナツ」には穴が無く、まるでパンのような形。シンプルに生地の美味しさを味わえるようになっているとのこと。
最大の特徴は「むぎゅっ」とした新食感。複数の小麦で試作をした結果、独特なもっちり感を持つ北海道産小麦の小麦粉を生地に採用。さらに食パン作りにも使われている湯種製法を取り入れ、水分を多く含んだ生地にすることで、噛みごたえのある「むぎゅっ」とした独自の食感に仕上がっているそうです。
また、生地の成形は1つ1つ手作りで、折り込んだ生地をねじることで生地が強くなり、「むぎゅっ」とした食感を際立たせているのだとか。どんな感じなのか実際に食べてみたいところです。
おやつだけでなく、どんな食事にも合うように、飽きの来ない、素材本来の美味しさを感じられるシンプルな味わいが特徴の「むぎゅっとドーナツ」。しかし、「シンプルなものを開発するのって、逆に難しいのでは……?」と思った筆者。質疑応答の際、販売企画部の佐藤さんへ率直に質問をぶつけてみました。
するとやはり大変だったようで、「むぎゅっとドーナツ」にはゴールデンチョコレートのトッピングに使用されている、バターや卵、砂糖などを練りあわせ、粒状にしてから乾燥させたカリカリ食感が特徴の“ゴールデントッピング”を生地に折り込んでいるのですが、試作段階でいろいろなものを加えてみたとのこと。
すると、調理中折り込んだものが生地から出てしまいフライヤーに飛び散ったり、砂糖がフライヤーの下に沈んでドロドロになったり、生地とトッピングを合わせて折り込んだことによって生じるオイル劣化だったり、開発はいろいろ大変だったそうです。思いだしたくない過去を聞いてしまった気がした筆者ですが、そんな苦労を経て誕生した「むぎゅっとドーナツ」をますます食べてみたくなりました。
今回発売される「むぎゅっとドーナツ」は、ほんのりと甘みを感じるシンプルなおいしさの「むぎゅっとドーナツ オリジナル」(本体価格税別130円)、チーズの香ばしさを味わえる「むぎゅっとドーナツ チーズ」(本体価格税別140円)、レーズンが生地のほのかな甘みを引き立てている「むぎゅっとドーナツ レーズン」(本体価格税別140円)、シナモンシュガーの香りとレーズンの甘みの両方が楽しめる「むぎゅっとドーナツ レーズンシナモン」(本体価格税別150円)の4種類。
また単体だけでなく、1度にいろんな味を楽しめる、オリジナル・レーズン・チーズの3個セット(本体価格税別410円)も販売されます。
取材協力・画像提供:株式会社ダスキン
(佐藤圭亮)