ゲームソフト「ゼルダの伝説」シリーズにおいて、主人公リンクの最強クラスの武器である「マスターソード」。別名「退魔の剣」とも呼ばれる程の高い攻撃力と、見た目のカッコよさ、入手時のイベント等から作中屈指の人気を誇る剣です。

 そんなマスターソードをモチーフにしたジオラマ作品がツイッターで話題になっています。台座に突き刺したマスターソードに光が差す光景は、ゲームそのままの荘厳な雰囲気を漂わせています。

 作品を制作したのはツイッターユーザーのTOmaTOさん(@TOmaTO89048206)。8月末に完成させた作品でしたが、年末に合わせ「#2021年もあと少しなので今年の作品の中で特に気に入っている作品を上げる」のハッシュタグと共に、写真を投稿したところ大きな注目を集めました。

 「プラモ/ジオラマ1年目」というTOmaTOさん。ジオラマづくりを始めたのは何と今年の4月から。ツイッターで見かけたレジンを使用したジオラマ作品に刺激を受け、自身でも作ってみたいと思ったのがきっかけ。海中に太陽光が差している作品を見て、この表現は木漏れ日の表現に使えるのではないかと考え、思い浮かんだのがマスターソードが台座に刺さっている場面でした。

木漏れ日が差す様子はゲームそのままの再現度

 マスターソードが登場するシリーズ作品は多岐にわたりますが、TOmaTOさんが再現したのはニンテンドースイッチ用ソフト「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド」に登場するマスターソード。コログの森の奥で陽光が差す、ゲーム内の雰囲気そのままが再現されています。

特にこだわったという「光の差し方」

LEDの角度にもこだわっています

 自作のジオラマにレジンを注ぎ、上からLEDで照らすという作品。特にこだわったのは印象的な「光の差し方」とのこと。

 レジンは透明であるため、ただ照らしただけでは光の筋は現れません。そこでレジンを濁らせて、反射で光の筋が見えるようにテストを繰り返したり、LEDの光が当たる作品の上面に波状の模様を付けて明暗のある木漏れ日を再現したりと光の表現については余念がありません。

レジンが高熱になり過ぎてマスターソードが曲がってしまうトラブルも

 他にもレジンの温度が上がり過ぎてマスターソードが溶けて曲がってしまうなどトラブルを乗り越えた末、構想から20日ほどで、ついに完成させるに至りました。

 制作を終えての感想をうかがうと「自分のイメージした表現ができて良かったなと思うのと、もう少し上手く作れたらもっと良かったなという思いが半々です。次の作品に生かしたいと思っています」と控えめなコメント。とはいえ作品には1万件を超える「いいね」が付いた他、作品の出来栄えに対する称賛の声も多く寄せられました。

 繰り返しますが今作はTOmaTOさんにとって初のレジン作品。初めてにも関わらず、こんな作品を作ってしまうとは驚きの一言です。制作からおおよそ4か月が経った現在ではさらに制作の腕前は上がっていることでしょう。TOmaTOさんの今後の作品に注目です。

<記事化協力>
TOmaTOさん(@TOmaTO89048206)

(山口弘剛)