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プログラミングで動く「デジタルししおどし」 中学生考案のアイデア作品に注目

 竹筒に水を流した重みを利用して音を鳴らす「ししおどし」。江戸時代に起源を持つ装置とされていますが、そんなししおどしにもついにデジタル化の波が押し寄せた模様です。

 ツイッターユーザー「とり子」さんが投稿した「デジタルししおどし」は、装置の動作をプログラミングで制御し、音が鳴るリズムを自由に設定できるという優れもの。その技術もさることながら、ししおどしを用いるというアイデアも秀逸です。

  •  普段は中学生の息子さんと共に、電子工作品を制作し、SNSを通じて発表しているとり子さん親子。今作は「ツクってアソぶハッカソン」という電子工作コンテストのために制作した作品です。

     コンテストのテーマは「水!!」。抽象的な分、自由度も高く、クリエイターの発想力が試されるお題でしたが、これを聞いた瞬間に「ししおどし」と閃いたのは息子さんのほうだったそう。

     そうと決まればすぐに制作を開始。テーマ発表から締め切りまで丸2日間しかないというスピード感も重要となる難しい日程でしたが、主にとり子さんがししおどし部分の工作担当、息子さんがプログラミング担当という見事なチームワークでこれをクリア。傾くとシャッと水をイメージしたテープが出入りしたり、カスタネットの小気味のいい音が鳴るなど、こだわりも満載です。

    工作はとり子さんが担当

    カスタネットのアイデアは素敵

     また、プログラミング部分においては単調なリズムだけでなく、複雑なビートを刻むことも可能。次いで投稿された動画には、東方Projectの「Bad Apple!!」に合わせてししおどしが動く様子が映っており、その正確さにはただただ驚くばかり。

     メトロノームとして使ったり、ドラムマシンとして使うことも可能と、さまざまな用途に対応します。これを中学生がプログラミングしたというのですから、その発想力と技術には恐れ入ります。

    プログラミングにより動作を制御

     こうして完成した作品は、なんとコンテストにて4位、特別賞を受賞しました。この結果に対し、とり子さんは「短いハッカソン期間中でしたが、思ったより良いものができたと思っています。賞がいただけて本当にうれしかったです!」と、感激の気持ちをコメント。息子さんと共につかんだ結果ですから、その喜びもひとしおであったことでしょう。

     作る側も見る側も楽しい電子工作の世界。今後この親子チームがどんな作品を制作するのか、その活動に注目が集まりそうです。

    <記事化協力>
    とり子さん(@siroitori0413

    (山口弘剛)

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  • 山口 弘剛‌Writer

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    鹿児島出身・鹿児島在住。私生活では妻と共に2人の子どもを子育てしながら、地元のサッカークラブを熱烈応援中。仕事は元アパレル店長、元ゲームショップ店長を経験。現在はライター、イラストレーターとして活動。

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